故郷の星の寿命が尽きかけ、移住できる星を求めて宇宙を漂流するうちに、故郷の星が消滅してしまい、それ以来宇宙を旅してきたネリル星人。
地球を発見するも宇宙船が墜落、発光する粒子状の移動体となって、駈の部屋に迷い込む。移動体では、時間を経ると大気中に飛散してしまうため、地球人(駈がイチオシしているバスケットボール選手の姿)に擬態して駈の前に姿を現す。
ネリル星人本来の姿は、金属質な光沢を持ち、無機質で無表情だが、心に秘める感情は豊か。他の星の人類と分かり合うことが出来るならば、自己の苦痛や犠牲もいとわぬ強い精神と優しさを持つ。彼が心に描いていたのは、地球人と異星人が手を取り合う理想郷だった。
特に戦闘力は有していないが、移動体を拡散させ、巨大なバリアとなることもできる。しかし、それは生命と引き換えの行為であった。(演:河合我聞)
第25話 遥かなる友人に登場。
チェックポイント!
河合我聞氏の風貌と雰囲気がそのまま生かされたと言っても過言ではないキャラクター。優しき異星人・キーフそのものといった演技が印象的。
ネリル星人体のデザインは、ウルトラセブン第20話「地震源Xを倒せ」に登場したシャプレー星人に端を発する硬質・無機質系。パッと見た感じ、ウルトラ的に「友好異星人」に見えないように配慮がなされているのが素晴らしい。
しかしながら、「友好異星人」の肩書を冠して、本当に芯から友好的(しかも逆に地球人は友好的でない)というキャラクターは貴重。「友好的」の肩書き裏切られ続けてきたウルトラ世界の住人が、キーフに対して当然の反応をするという構図が、悲しくもあり素晴らしい。