オルタニティ第四段は、デストロン側のラインナップとして妥当なセレクトとなる、スタースクリーム。航空機のイメージが色濃い(というより、戦闘機のイメージしかない)スタースクリームを、どのようにカーモデルへと落とし込んでいくのか、発売前より興味を引いていました。
なお、オロチモデルは、SUZUKI SWIFT SPORTモデルの展開と同様に、別キャラ(スカイワープ)との同時発売。元々、ジェットロン軍団はリカラーモデルによって成立していたので、この展開も至極順当なものだと言えるでしょう。
ビークルモードは、まさかの光岡オロチ(ホワイトパール)。オロチは私が乗ってみたい車の一つで、最大手メーカー群では生み出せないカスタムメイドの高級感と、挑戦的なスタイリングが抜群にカッコいい車です。近年は、スポーツカーといえどもスタイリングが割とウォームな曲線中心である中、このオロチはむしろ威圧感や妖艶さを抱かせる複雑な曲線で構成されており、正に野心家スタースクリームにピッタリの選択だと思います。当モデルのビークルモードは、難のあったSWIFTモデルに比べてパーツ精度が非常に良く、完成度が格段に上がっています。
ロボットモードは、スタースクリームのイメージを喚起させるパーツを随所に配しつつ、あくまでオロチのロボットモードとして設計されている感があります。ジェットロンのアイデンティティである「戦闘機」の記号も背部や脚部といった目立つ部分に配置されています。
変形ギミックに関しては、股関節がタイトなのと、ドアの接続部のボールジョイントの緩さがあって、スムーズとは言えません。ただし、手順自体は良く練られており、一度変形させてみると次回からパーツ移動が容易に思い出せるのはさすがです。この辺りは実写映画シリーズ展開のノウハウが活きているように思います。
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スタースクリームであることよりも、光岡オロチのイメージを投影したロボットモードといった趣。しかしながら、随所にスタースクリームの記号が配されている。
リアビューは非常にすっきりしたシルエットだが、オロチのボディ上部をそのままウイングとして大胆に配置しているのが個性的。
ビークルモードは、光岡オロチ ホワイトパール。実車の艶かしく怪しげな曲面を巧みに捉えた造形となっている。
全体的にパーツの合いも良く、グラマラスなボディの再現度をアップさせており、ホワイトパールの色味も高級感がある。
上半身を中心に。頭部はオロチの「四つ目」をイメージしたデザインだが、上下の目の境目がはっきりしない為、単に目が大きい印象を受けてしまう。ポイント的に配されたブラッディ・レッドがスタースクリームのイメージを喚起。
オリジナルのナルビームを踏襲した「レトロアクティブ・ナリファイアー」を装備。オリジナルと近似したイメージが心地良く、腕部との一体感も良い。
可動部はオルタニティの中でも優秀。股関節はかなり固めに設定されている為、保持力も良い。関節のキメ位置に迷う箇所があり、安定した素立ちには試行錯誤を要する。
ビークルモードでは、各部を展開可能。ボンネットとリアハッチはかなりタイトなので、簡単にはオープンし辛い。
各部展開時のリアビュー。オロチは、ボディ前後のイメージの統一感が面白い。勿論、オルタニティでもその雰囲気はよく捉えられている。
脚部収納の関係で、ドライバーが座れない構造になってしまっているが、シートの造形やコクピットの雰囲気はよく再現されている。
スタースクリームというキャラクターを反映して、旧トラックスのような飛行モードを備える。ただし、タイヤが干渉して水平にならない。説明書等では水平になっているように見えるのだが…。
トランスフォーム開始。
腰部を延展すると、シンクロテックによって胸部が頭部を覆うように移動。続いて腕部が肩ごと前方に移動する。
前へ倒れこみ、肩部を畳むとフロントが完成。ウイングはそのままボディ上部となる。
脚部を収納し、リア部の変形が完了。ボディ上部の収納を待機。
ビークルモード完成。なお、この変形手順はイメージであり、実際にボディ上部収納を最終工程にすると支障がある。