「逃走中」のビジュアルから、コメディ全開なのかと思いきや、意外にもシリアスなムードを漂わせていた一編。オトちゃんの行動に関しては多少疑問が残るものの、「真の主役」だったクレオン編としては見応え充分。最終章への布石の一つとして効果的でした。
サデン
以前登場したウデンとほぼ同系統の幹部キャラ。「イナズマン」のウデスパーとサデスパー、「ゴールドライタン」のウヨッカーとサヨッカー(そしてマンナッカー)といった具合に、左右モチーフのキャラクターは結構列挙できたりします。サデスパーはややこじつけ感が漂いますが…。
今回登場のサデンに関してはデザインがそこまで差別化されていない上、ウデン自体の登場回数が少なかったので、劇中においても皆がウデンと間違えるという、的を射た演出になっていました。
今回は、このサデンがマイナソーの代わりとして立ち回っており、プリシャスとの密約でリュウソウカリバーを奪うべく策を仕掛けてきます。
このプリシャスとの密約の中には、用済みとなったワイズルーとクレオンの「処分」も含まれており、ちょっとした内部抗争劇の様相を呈していて、後のクレオンの行動へと繋がることになります。
ちなみに手痛い敗北を喫しつつも退場しなかったので、怪人造形面でややコストカットの事情が垣間見えた感もあります…(笑)。
ミヤ
「仮面ライダーフォーゼ」以来8年ぶりの特撮登場となる坂田梨香子さん。「フォーゼ」当時と比べて随分大人びた雰囲気になりましたが、ちょっと勝ち気でやんちゃな感覚もバッチリ残っていましたね。
滅びの民たる海のリュウソウ族の一員ながら、50年前に逃げ出して陸に上がったという設定で、リュウソウ族がヒロイックな民の集合体でないことを再確認することになりました。
さらには、カナロの婚約者だったという驚きの過去にも言及され、俄然その方面での掘り下げがあるのかと期待させつつ、見事に裏切られました(笑)。ミヤ曰く、カナロの細かさに愛想を尽かしたとのことで、現在もあまり変わることのない性格故に、これからも婚活には苦労するんでしょうねぇ…。
海のリュウソウ族としての使命感はほぼ否定して市井の感覚に染まっており、陸で人間に交じって生きていく術を身につけている最中と語られますが、元来のドジっ子ぶりが苦労を喚起しているあたり、面白いキャラクターだと感じました。今回限りのゲストとは至極残念ですね。
犯人はオトちゃん
そんなミヤが映画撮影のアシスタント(多分助監督)をしており、撮影用に探している剣の小道具のイメージにリュウソウカリバーがピッタリということで、ミヤとの再会を果たしたオトちゃんが一肌脱いだというのが事の顛末でした。
当初はリュウソウケンを貸してもらうつもりが、メルトたちが不在だったために「よく似ているが違う」リュウソウガリバーを持ち出したことにより、大騒ぎに発展するプロットはなかなかコミカル。ただ、「リュウソウガリバーをリュウソウケンのダミーと勘違い」した部分があまり強調されずにサラッと流れてしまったので、軽率な行動として映ってしまいました。
そして、ミヤの監督抜擢が口実だと知ったことで、上役スタッフに嫌がらせをするなど、さらに軽率な行動を重ねたため、オトちゃん元来の良い意味での無邪気さがスポイルされてしまったような気がしますね。
ここでは、カナロ、ミヤ、オトの3人を使って、リュウソウ族の使命に殉じている者と、そうでない者の間にあるギャップのようなものをテーマにしていたわけですが、それぞれに否定しがたい重要さがある感じにまとめていたのは、巧かったと思います。
逃走中??
どうやら「映画」の撮影で、「逃走中」のビジュアルはあくまでネタ的な引用だったようです。
それでも、黒いスーツに身を包んだコウたち5人のビジュアルは鮮烈で格好良かったですね。そのまま充実の素面アクションになだれ込む展開も素晴らしいですし、コウが変身解除後もそのままの格好だったことに、当たり前ですが驚くのが戦隊ならでは(笑)。
監督役に長谷川朝晴さんが登場してビックリしましたが、ちょっと性格悪そうな業界人像はさすがの存在感でしたね。
クレオン
そして今回の主役と言っても過言ではないクレオン。
常に「上司」に虐げられてきた(良いように扱われてきた)クレオンは、その極度のストレスとミヤ周辺の会話から、遂にプリシャスへの反抗を決意。リュウソウカリバーを入手する勲功を捨て、手にした剣をコウに投げ渡すという行動に出ます。
非常に感心したのは、コウがクレオンに礼を述べるシーンがあったこと。それを少し非難するバンバも秀逸で、敵味方に立場を分かとうが、行動に対して敬意を払うコウならではの言動が素晴らしいです。ナダもこれに救われたわけで。
エピローグでは、ワイズルーに泣きついて共闘を持ちかけるという、激動を予感させる行動に出るクレオン。そして予告でワイズルーに思いっきり笑わされるという…ね(笑)。
次回
ショーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
タイム!!!!!!!!! (←公式サイトのコピペ)
>ショーー(中略)ーータイム!!!!!!!!!
管理人さん、まさか時を越えたんですか?
(第43話の予告を見ながら)
まあ、それは置いといて(汗)、みんながあるかもしれないと心の中で思っていたクレヨンの行動ですが、まだ ワイズルーがいるのでこれ以上の行動には出ないでしょうね(さて、どうなろのか)
オトちゃんなんですが、おいおいですね(笑い)
さすがに今までの行動を見てると、そこまでやるのかな~とは思いますが、あとの嫌がらせは許します。
助さん、オトちゃん、やってしまいなさい(それ、水戸○門)
で、逃走中のハンターもどきですが、カッコいいですね。
ただ、あの格好でリュウソウルを使うのは、さすが人間界の事情にうといリュウソウジャーだけの事はありますね。
それではまた
戦隊ヒーローに選ばれる役者さんは何を着ても似合うんですね。逃げる人々を追いかけるシーン、BGMこそ主題歌でしたがバンバの動きにアンドロイドロボット音を重ねるあたり、まんま逃走中のハンターでした。笑
そしてクレオンに感情移入してしまうストーリー展開。誰かに必要とされる、って大切なことなんですよね。最後にワイズルーにリュウソウジャーとの協力を持ちかけていましたが、はてさて次週報われるのか・・・
リアルタイムで見れていないので、これから録画分を楽しみます!
オトちゃんがリュウソウカリバーを勝手に持ち出す・・・というギリギリネタもそうなんですが、武器やアイテムを普段どこに置いているのか?という、あまり突っ込んではいけない、管理不行き届きでもあったような・・・(汗)。
積年のうらみつらみがとうとう爆発したクレオン。今更感がなくもないんですが、やはり敵側のドラマが動くと、戦隊は面白くなります(断言)。
思い返してみると、敵幹部も中々良いキャラクターが揃っていましたね。タンクジョウ様は典型的な戦隊的幹部で、悪役としての嫌われ者としてなら、ガチレウスもその役を全うしてくれたし。中の人だった稲田さんは、理想の上司と言われたデカマスターとは正反対の最悪の上司をイメージしていたそうです。