最後のジェダイも公開され、物議を醸すスター・ウォーズシリーズですが、その勢いでようやく次のビークルモデルに着手できた次第です。

 ビークルモデルの第9弾は、デルタ7型のスターファイターで、通称ジェダイ・スターファイターと呼ばれるものをキット化。それまで、エピソード4〜7のメカニックを中心に展開してきたビークルモデルですが、突如エピソード2からの商品化とあって、結構なインパクトでした。

 劇中では、オビ=ワン・ケノービが操縦して惑星カミーノを訪れ、ジャンゴ・フェットとバトルを繰り広げた後、壮絶な追跡劇を展開。くさび形のシャープな単座式戦闘機と、リング状のブースターが分離・合体するギミックは、プリクェル・トリロジーならではの魅力と言えます。

 コクピット周辺に関しては実物大のプロップも存在しており、赤いR4-P17の可愛らしさと相俟って強い印象を残しています。



キットについて

 ビークルモデルならではの細かいモールドが満載されたキット。本体とブースターの合体ギミックもピタリと決まり、さすがの精度です。

 しかしながら、これまでのキットに比べて筋彫りがやや大味に見えてしまう面も。筋彫り自体の太さはこれまでと変わらないので、恐らくは元々のデザインが影響しているものと思われます。

 また、カラーリングのすべてをシールで補う形式なのですが、縦横無尽に表面を走るモールドの上にシールを貼り込むため、かなり無理のある構成と言えます。綺麗な仕上がりにするためには、塗装が必須となるでしょう。

 なお、シールではフォローされない部分も結構あるため、ビークルモデルにおいては最も手間のかかるキットだと言えます。

塗装について

 エピソード1〜3の、いわゆるプリクェル・トリロジーのメカニック群は、CGでの描写が多く、プロップとしての資料が少ない印象もあり、劇中映像からなんとか情報を拾って塗装するという作業になりました。箱絵でもシールの説明図でも詳しい塗装箇所が分からない上、細かい塗り分けが実に多いので苦労しました…。

 実はあまりの塗り分けの多さにウンザリして、筆塗り中心に進めていたのですが、かなり汚い仕上がりになってしまったので、もう一個購入してリトライしました(笑)。

 基本色は、白がライトグレーFS36495、赤がシャアのレッド(2)、茶が艦底色、黄色がイエロー13538で、すべてMr.カラーです。スミ入れは、プリクェル・トリロジーのメカニックがあまり汚れていない印象なので、グレーでおとなしめに。プリシェード等も一切していません。

 例によって、ガイアカラーのEx-フラットクリアーにMr.カラーのフラットベースなめらか・スムースをまるごと投入したものをトップコートに使用。劇中のCG映像より、アニメっぽい感じになりましたが、これはこれでOK。

各部ショット

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 劇中は宇宙空間での描写のみなので、あまり派手な印象はないのですが、こうして眺めると結構派手なカラーリング。実物はこの写真よりもう少し落ち着いた色味です。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 マスキングを繰り返して赤と黄色をチョコチョコと塗り足していきました。円をバランス良く配置したデザインが秀逸。劇中では、分離時に下部の六つの爪が開くのですが、さすがに当キットではそのギミックをオミット。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 サイドビュー。巨大なブースターと薄い戦闘機の組み合わせが魅力的なシルエットを完成させています。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 ブースター周囲に細密なモールドが。スミ入れだけで映えます。ブースターにはシルバーとガイアカラーの蛍光イエローを吹いているので、ブラックライトで光ります。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 真正面から見ると、本体の薄さと盛り上がったコクピットの形状が分かります。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 分離。この後、リングを潜って加速するのが格好良いのです。固定のための爪を少し削って、塗装剥がれが起きないようにしました。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 本体は実にシャープな造形。細いマーキングはシールを使用しました。ちょっと剥がれかかっているのが分かります(笑)。後で瞬着を使って定着させました。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 リアビュー。R4-P17も細かく造形されているので、塗り分けると精度が上がります。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 サイドビュー。いかにも速そうなくさび形戦闘機。皮肉なことに、この形状は帝国軍の象徴たるスター・デストロイヤーに踏襲されることとなります。

バンダイ ビークルモデル 009 ジェダイ・スターファイター

 下面にも細かいモールドがギッシリ。細かい塗り分け部分が多いので、塗装も大変ですが…。

 いやはや、実に大変なキットでした。それだけに完成するとホッとしましたけどね。

 プリクェル・トリロジーのビークルは印象に残りにくいのか、商品化される機会があまりないんですよね。ヌビアン・スターシップをメッキ仕上げするとか、色々面白そうな題材はあるんですけど。とりあえず、ジェダイが乗り回していたスターファイター群はキット化して欲しいところです。

 



投稿者: SirMiles

【マー 🏃 SirMiles / Masafumi Fujimura / https://sirmiles.com / maruzoku】 Run、音楽、プラモ。趣味は広く浅く。生業はIT系。

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