ウルトラホーク1号は既にメカコレでリリースされていますが、なんとウルトラ警備隊メカのリリースが一通り終わった後に、そのホーク1号を分離状態でリリースするという離れ業を展開!
確かにホーク1号を構成する三機は、別々のメカとしても魅力的。しかも、合体して一際大きなホーク1号を完成させることができるということで、ファンとしても納得のキットとなりました。
劇中でも、ホーク1号の分離状態と合体後では別々のミニチュアが用意されており、当キットでは分離状態のミニチュアを再現。先の一体型とは細部のディテールが色々と異なっています。そういったマニアックな面でも納得の内容となっていました。
ホーク1号の合体ギミックを活かしたエピソードの最右翼は、キュラソ星人の話でしょう。ウルトラセブンは殆ど登場せず、ホーク1号の機能性を巧みな操演で描写した必見の一編となっています。セブンの初期エピソードが、メカニック描写を重視していたのを物語っています。
キットについて
α、β、γの三機はそれぞれ別売となっています。α号はメカコレのウルトラシリーズで最長サイズ。γ号の面積も同様に最大サイズであり、かなりの迫力。小型なβ号は、これまでのシリーズと同様のボリューム感です。
β号は、メカコレフォーマットのランナー枚数を稼ぐために、黄色いラインの部分を別パーツにしたりと、若干強引な構成になっていました。あくまでランナーのボリュームありきなのが、メカコレの楽しい特徴となっていますね。
合わせ目は、ほぼ目立たないようなパーツ構成になっています。ところどころ処理した方が望ましい部分もありますが、今回は接着した程度で放置しました。
色分けはなく、デカールで再現します。ただし、これまでのシリーズにはないクリアパーツが登場。台座とキャノピーがクリアパーツで成形されています。これは嬉しいポイントですね。
塗装について
先にリリースされたホーク1号と同様の手順で行いました。ただし、研ぎ出しはしていません。
今回はα号の前部のライン以外はすべてデカールで済ませました。α号の前部ラインはデカールが破れてしまったので筆塗りしています。
このシリーズ、デカールを折り曲げ、挟み込んで両面に貼るような箇所が結構多いのですが、はっきり言って非常に難しいので、今回は一旦真ん中でカットして両面に貼ってみました。ズレませんし、余計なマークソフターを使わなくて良いし、カットした線は消えるし…と、メリットばかりでしたね。
各部ショット (α号)
実に細長い特異なシルエット。何となく宇宙ロケットっぽくもあり、とにかく速そうです。台座がセブンのオープニング映像を思わせるシルエットになっていて、楽しいです。
後部にノズル上のパーツが集中し、戦闘的な印象を与えます。
比較対象を映してないので、長さが伝わりにくいですが、とにかくメカコレ最長の名に恥じない長さです(笑)。
分離形態でのアオリ構図は劇中に殆ど登場していないので新鮮。手に取って色々な角度から眺められるのが立体物の醍醐味。
この角度も多分見たことがないですね。ロケットっぽさが増すアングルです。
適度な密度があって格好良いです。尾翼上部の水平翼下面が赤いのを初めて知りました。
各部ショット (β号)
三機の内、最もボリュームが小さいβ号。黄色いラインが特徴的です。オーソドックスな紙飛行機のようなシルエットに、適度なSF感覚が投影されています。
このβ号、組んでいる途中でパーツの割れが発生してしまいました。黄色いラインの部分は別パーツになっているので、デカールを使用せずに塗装する場合でも割と楽に塗り分けできるかと思います。
キャノピーがクリアパーツになっているので、ちょっとしたリアリティが感じられますね。
やはりこのアングルは劇中で見かけません(笑)。それ以前に、分離状態での活躍は非常に少ないですよね。
α号の「首」に覆い被さる形状なので、への字になっています。絶妙な角度が気持ち良いですね。
台座で隠れていますが、細いノズル状のパーツがあり、それがスラスターという設定なのかも。やや推進部としては心許ない感じではあります。
各部ショット (γ号)
最も巨大な翼面を持ったγ号。何となくステルス戦闘機(F-117 ナイトホーク等)っぽいシルエットになっていて、意外なリアリティがあります。当然ながら、放映当時にF-117は存在しないので、偶然ではありますが。
昔は、細長い戦闘機に平べったい物体がくっ付くといった程度にしか捉えてませんでしたが、赤、黄、青に彩られた大幅にシルエットの異なる三機は絶妙に差別化が成されており、そのデザインワークの秀逸さに感じ入るところです。
コクピットの窓はクリアパーツを裏からはめ込む方式になっていて贅沢です。横からのアングルも格好良いです。
β号に比べて翼の角度が浅いように見えます。翼端が水平になっているため、そのように見えるわけですね。
正面からだとエイのようなシルエット。クリアパーツの台座は格好良いですが、ゲート痕の処理が困難です。
後部ノズルは、先の一体成形型のホーク1号にはないディテール。このあたりの差異を観察するのも一興です。
各部ショット (三機合体後)
三機が絶妙なクリアランスで合体! 一体感も良く、密度の高さが魅力です。
それぞれの機に変形ギミック等はないので、シンプルに合体させることができます。塗装擦れは致し方ないところ。それでも擦れる箇所は少ない方です。合体後の形状から逆算したとしても、それぞれの機体のデザインは優秀ですよね。
三機合体だけあって、これまでのメカコレにはない充実したボリューム感が高い満足度を約束してくれます。こうして見ると、後部ノズルがなかなか凶悪(笑)。
台座も合体。支柱はα号のものを使用します。三機合体ながら、後のシリーズでは踏襲されなかったスリムなシルエットが大きな特徴となっています。
横から見ると薄い! 三機の色々な面が見事に繋がるところも素晴らしいです。
一体成形型のホーク1号と。キット化の起点が異なるのが分かります。今更気付きましたが、α号のキャノピーを逆に接着しているーー!!!
この記事を書いた後に修正します…。
シリーズはこの後沈黙していますが、MATメカのリリースは有り得るのでしょうか? お願いしますよ、バンダイ様!