ウルトラマンに登場したベルシダーに続き、ウルトラセブンにも地底戦車が登場。それがこのマグマライザーです。
ドリルが大きく主張し、いかにも「掘り進む」ことをビジュアル化したベルシダーのデザインに比べ、マグマライザーはより戦闘的な方向に振ったような感覚になり、逆に掘削機械としてのリアリティは失われている感も。しかしながら、劇中ではそのあたりを巧く回避して描写され、レーザーで岩盤を破壊するなど、このデザインを活かす特撮が実に格好良いわけです。
キットを眺めると、他のウルトラ警備隊メカと同様に、ハイブリッドメカとしてデザインされていることが分かります。前部は未来機関車のイメージでまとめられ、後部にいきなり現用兵器たる戦車の無限軌道がくっ付けられています。極端な話、同じウルトラセブンに登場する恐竜戦車と同様の語法なわけで、正に「作ってみると分かる」というプラモの醍醐味を味わうことができました。
キットについて
メカコレフォーマットについては、もう11弾目ということもあり、既に語り尽くされた感もありますが、相変わらず合わせ目がど真ん中に来たりと、プラモの醍醐味を主張していたりします(笑)。
初期ウルトラメカはモールドも少なくツルっとした外観のため、合わせ目を消すのも結構難しく、一部は消すのを途中で諦めたりしています。特にこのマグマライザーは、別の色のパーツを挟み込んで組み立てる構成になっており、合わせ目を消すのは至難の業。後ハメ加工をして対処するのが最短ルートだと思います。
マーキングと黄色いライン、操縦席の窓、後部の黒いラインはデカールで補う構成。黒いラインのデカールは使用しませんでしたが、黄色いラインのデカールは慎重に余白を切り取って使用しました。余白が付いたままだと、恐らく綺麗に貼るのは困難です。
各部の造形はシャープで、曲面と平面が出すエッジの対比が美しく再現されています。履帯のモールドもスケールを逸した細かさ。手のひらサイズながら、大スケールモデルに負けない存在感があります。
塗装について
マグマライザーは意外と資料が乏しくて分かり難いです。
まず、本体の黒はMr.カラーGXのウィノーブラック、銀はMr.カラーのシルバー、後部の無限軌道ユニットはMr.カラーのRLM70ブラックグリーンとしました。後部の黒いラインはタミヤエナメルの黒による筆塗りです。履帯や車輪関係はMr.カラーの黒鉄色にしました。
軽くスミ入れをし、ガイアカラーのクリアブラックでシャドウ吹き。その後、ガイアカラーのセミグロスクリアーでコートしています。
各部ショット
その後の地底戦車に大きな影響を与えたと思しき、堂々たるデザイン。色々なエピソードで活躍しましたが、個人的に特に印象深いのは、モロボシ・ダンのルーツが描かれる「地底GO! GO! GO!」ですね。
後部ユニットの合わせ目はエッジの頂点に来るため、消すのを途中で諦めました。写真では見えていませんが(笑)。リアビューだといかにも戦車な感じがします。
体側を走る黄色いラインがクールですね。角度によって結構印象が変わるが面白く、サイドビューだとスリムに見えます。中央の回転部は、挟み込んで組み立てる構成なので、一旦切り離し、塗装後に接着できるようにしました。
このアングルだと、前部の箱状のユニットがかなり主張しています。なんだか掘り進めそうにないですよね(笑)。
マグマライザーはこの角度が最も格好良く見えるかと。ライト部は筆塗りで、シルバーの上にクリアレッドとクリアイエローを重ね塗りしています。
未来メカと現用メカのハイブリッドであることがよく分かるアングル。ちなみに、グリーンの後部ユニットは成形色では黒いままなので、塗装の必要があります。というより、そもそも、この部分は本当にグリーンなのでしょうか…??
というわけで、よく分からないまま完成させてしまいました。このシリーズのデカール貼りは失敗を繰り返しているので、第11弾ともなると慣れて来たような気がしますね。今回は失敗しませんでした。
同時にハイドランジャーも完成させましたので、続けて投稿致します。