MPロディマスコンボイが発売された時、MP-1コンボイとのあまりの大きさの違いに落胆しました。並べて遊べないじゃん…と。
しかし、吉報は意外に早く、ロディマスとスケールを合わせた、新設計のMPコンボイが発売されるという報が、あまり間を置かずにもたらされたのでした。
MP-1は、バイナルテック第一弾であるスモークスクリーンと共に、トランスフォーマー・トイの在り方を一変させたと言っても良いアイテムでした。その完成度は、現在の目で見てもかなり高い水準にあり、コンボイのトータルイメージをよく捉えた好アイテムです。
そのMP-1から時を経て、コンボイが完全新設計マスターピースとして発売されるとあり、しかもロディマスと同サイズという事で、俄然期待は高まりました。しかし、MPロディマスコンボイの品質問題の直後だけあって、一抹の不安を覚えたのも確かな処。
正直に告白すると、私、このコンボイは「スルー決定」していました。一度はAmazonで予約したものの、後でキャンセルしたんです。では、何故ここにあるかというと…。
これが実にマヌケな話で、実は、MP-10コンボイがAmazonで予約可能になった際、すぐに予約をしており、当分経ってそれを失念し、また予約していたのでした。つまり、キャンセルしたのは後の予約分で、それよりかなり前の予約分は生きており、発売当日に家に届いて大慌てしたと…(笑)。
まぁ、そんなわけで手元にやって来たわけですが、いざ手にしてみると、心配は杞憂に終わりました。勿論微妙な部分はありましたが、はっきり言って完成度も品質も高いと思います。
MP-1と比較しても、サイズダウンの恩恵は随所にあり、特に殺人的重量を支える必要がなくなった分、遊び易さも増していると思います。また、最初から「完全版」の体裁であるのも嬉しい処。MP-4コンボイ完全版には付属しなかったローラーもちゃんと付属し、本当の完全版となりました。そして、サイズダウンの恩恵は、いよいよ完全版ウルトラマグナスを予感させるまでに至り…。
これはいいアイテムですよ!
MP-1とはかなりプロポーションの解釈が変わっています。G1は作画にバラつきがある為、コンボイのイメージは統一されていない感じもあるものの、今回のMP-10も、かなりアニメのイメージに近いと思います。リベットモールド等、適度に施されたディテールの密度がいいです。
リアビュー。割とスッキリとしており、アニメ設定との違和感も少ないものに仕上げられています。MP-1がサイズを生かした関節ギミック等の小技を多数盛り込んでいるのに対し、こちらは機構的にかなりシンプルです。
バックパックには、レーザーライフルを折りたたんで収納する事ができます。これは嬉しいギミック。確かに本編でも、たまに背中から取り出したりしてましたからね。
こんな感じで折りたたまれています。
ロックを外すと、スプリングによって展開し、レーザーライフルへ。
MP-1と比べて、かなり小ぶりになったレーザーライフルですが、本編でも大きくなったり小さくなったりしますので、これはこれで良いかと。個人的には、あまり違和感を感じません。
エナジーアックスの付属は、既に定番化した印象がありますね。こちらは、MP-1とは逆にかなり大ぶりに造形されていて、迫力があります。
マトリクスの収納は、「ザ・ムービー」準拠。MP-1とほぼ同様の機構で、マトリクスを収納しています。
MP-1には、マトリクスが発行するギミックがあったり、マトリクス自体に開閉ギミックがありましたが、サイズの関係でオミットされています。なお、MPロディマスコンボイ付属のマトリクスとも互換性はありません。
そして、コンボイと言えば、コンバットデッキ。遂にMPローラーがこの手に!
スパイクも付属しています。可動部は肩、足の付根、膝と最小限ですが、嬉しい付属品です。
コンバットデッキには、展開式のシートが二箇所あります。まずは、コンバットデッキの右側。スパイクを乗せることができます。これはダイアクロン的な嬉しいプレイバリューです。
そして、左側。同様にスパイクを乗せられます。左右で形状が異なるのもいいですね。
砲台のコクピットは、キャノピー開閉可能。ここにもスパイクを乗せることができます。片付ける際、普段、スパイクを収納しておくには、ベストのポジションかと。
ダイアクロン時代から連綿と受け継がれている「整備基地モード」もバッチリ再現可能。本編には登場しませんが、コンボイと言えばこのメンテナンスモードを想起する方も多いことでしょう。
このように、レーザーライフルとエナジーアックスをセットする事ができます。レーザーライフルに関しては、コンボイのバックパックに入れたままトランスフォーム出来るので、使用頻度が少ないと思いますが。
MP-1との比較。こうして見ると、サイズは勿論の事、プロポーションの解釈にも大きな変化が見られます。どちらも味があり、どちらが正解という事もありません。
MP-1が出た当時、こんなにカッコいいコンボイが手に入るとは…と感慨に耽りましたが、今回は今回で、何てカッコいいコンボイなんだ…と思ってしまったわけで、やはりプロポーションやディテールは、時代の空気に準じてアップデートされるものなんだという事を、思い知らされました。
その2では、ビークルモードを紹介します。