メカコレフォーマットは、遂にスター・ウォーズのメカニック群にまで拡大。シリーズ名こそ「ビークルモデル」ですが、同寸の箱(しかも上蓋の裏がインスト)に入った箱スケールモデルという点で、メカコレシリーズの一環と考えて差し支えないでしょう。
バンダイのプラモデルにおいて、スター・ウォーズのメカニック群は、既に1/72スケールや1/144スケールにて多数のラインナップが展開していますが、そのフォーマットでは展開しづらいものも本編には登場していますので、このビークルモデルでその辺りがフォローされることを期待してしまいます。
また、小箱スケールならではの低価格も嬉しく、さらには小モデルであることを感じさせない精密さが売りになっているということもあって、商品展開の勢いといったものを感じます。
第一弾としてリリースされたのは、まさかのスター・デストロイヤー。確かに縮尺を決めるのが難しいメカニックです(笑)。まずは小型モデルであることを感じさせない超細密モールドで、シリーズのインパクトを感じてもらおうという配慮なのでしょう。そして、それは見事図に当たっています。
キットについて
シルエットが単純な割にはパーツ分割が細かく、あらゆる角度から細密なモールドを再現しようとする設計になっています。やはり組み上げるのはごく簡単であり、完成後も隙の無い出来映え。プロップの観察とその再現に対する熱意には頭が下がりますね。
構造上、機首の上下パーツが反ってピタリと合わないので、ここは接着した方が良いかと思います。また、厳密には合わせ目を消すべき箇所があったりしますが、モールドが細密過ぎて逆に目立たないので、普通に流し込みタイプの接着剤で接着しておけば充分でしょう。
塗装について
まず、黒サフ後にベースカラーをベタ吹きしています。ベースカラーは、Mr.カラーのGXクールホワイトにグレーを少量混ぜて調色したものです。
基本的に帝国側のメカニックはあまり汚れていませんが、そのまま単色で吹きっぱなしにしても迫力が出ないので、影に成り得る部分にシャドウ吹きをしたり、Mr.ウェザリングカラー等で軽めのウォッシングを行ったりしています。その後、ガイアカラーEx-フラットクリアを吹きました。
後部スラスターには、アクセントとしてMr.カラーのシルバーを吹き、ガイアカラーの蛍光ブルーを吹いています。「リアル」ではありませんが、ブラックライトで光って良い雰囲気が出ますので。
各部ショット
小スケールを感じさせない細密モールド。サクッと完成させられ、眺めて楽しいというお手軽プラモの見本です。
リアビュー。後部は建造物のような重厚さが感じられます。多層パーツの積層に見える部分も彫刻で表現されています。
サイドビュー。薄いです。見る角度によって結構印象の変わる艦だと思います。キットにはスタンドが付属しており、ボールジョイントで本体の角度を変えられるようになっています。
ブラックライトを使用すると、蛍光ブルーを吹いた部分が光って見え、一気にリアリティが増します。電飾を仕込むより簡単なのでオススメです(笑)。
下面の特徴的なベイも再現。ここはちゃんと別パーツになっているという周到さ。こういった設計の「遊び」が余裕を感じさせて楽しいですね。
当シリーズは、ウルトラやマクロスのメカコレに比べてリリースのペースは遅めですが、それだけにマニアックな展開を夢想してしまいます。個人的には商品化の機会が少ないプリクェル三部作の、例えばアナキンのポッドレーサーとか欲しいですね。