02 ジャッカー電撃隊

 ゴレンジャーがヒットしすぎたため、製作者の方々は相当な苦労をされたようで、石ノ森ヒーローの定番であるサイボーグという素材を「ゴレンジャー」に持ち込みました。それが、このジャッカー電撃隊です。

 5人だったゴレンジャーから4人へと変化。アクションはよりスピーディさを増し、最初期の仮面ライダーを彷彿させる「サイボーグの悲哀」を縦糸に展開、硬質なスパイアクションをスパイスに、かなりハードなドラマを築いていました。敵組織もより現実に近い「犯罪シンジケート」となり、筋運びのスピード感は随一と言って良いでしょう。

 ただし、ゴレンジャーの明るい作風からあまりに方向転換しすぎたのか、視聴率的に苦戦。後半は変身する行動隊長ビッグワンが登場し、ゴレンジャーに近い作風に戻されました。このビッグワン、近年までマイナーキャラでしたが、演ずる宮内洋氏の人気に乗り、突然Vシネ等に露出。その人気を高めました。

ジャッカー電撃隊

 左から磁力エネルギーのハートクイン(カレン水木)、電気エネルギーのダイヤジャック(東竜)、四大エネルギーの行動隊長ビッグワン(番場壮吉)、原子エネルギーのスペードエース(桜井五郎)、重力エネルギーのクローバーキング(大地文太)。敵は世界経済の掌握を狙う「クライム」。