サリとアイアンハイドの「友情」のお話。ただし、日本における友情物語の定番的な展開ではなく、あくまでTrustの在り方を描く、ドライな感覚です。
ストーリーは前回までと比べるとやや「お話(=Tale)」的であり、アクションで押し切るとかいったものではなく、ちゃんとしたテーマなり展開なりがあります。
粗筋を簡単に紹介しておくと、サリの誕生日に、父のサムダック博士から贈られたプレゼントは、何とメガトロンが作ったサウンドウェーブ。サリに早々に飽きさせることで、サリの持つキーをサウンドウェーブの改造に使わせ、それなりにサウンドウェーブが進化した時点で、メガトロンがディセプティコンのポリシーを説き、招き入れるというもの。アイアンハイドは、そもそもの不器用な性格も災いしてか、サウンドウェーブの(というよりメガトロンの)策略に嵌り、サリとの関係を悪化させていきます。
最後は、サウンドウェーブの正体を知って危機に陥るサリを、アイアンハイドが助けてハッピーエンドとなるわけですが、サリとアイアンハイドの機微が非常に巧く描かれていて、心理描写による展開だけでもスリリングに仕上がっています。
なお、今回最大のトピックは勿論サウンドウェーブです。
G1サウンドウェーブを彷彿させる音声のエフェクトも嬉しく、キャラクターデザイン自体も、車に変形するという点以外はG1のそれを彷彿させます。
それでは、今回も気になるシーンをピックアップ。
今回は超謎キャラが登場。プロフェッサー・プリンセスなるキャラなのですが、別のカートゥーンからのゲストキャラかと思いました。
「パウダーシュガーちゃん」に乗り、ショウウィンドウを豪快に破壊するこの少女は、一体何なのでしょうか?
一応、この世界で認知されている人物であり、アイアンハイドに、
「別の番組に出れば?」
と言われながらも、TFアニメイテッドのキャラに間違いはないようです。今後も出て来るのか?
爆発物を次々と繰り出してアイアンハイドを翻弄するプロフェッサー・プリンセスに、サリは、
「おとなしくさせてやる必要があるわね」
といつものキーを使って展示品のオーディオを爆音で鳴らし、プロフェッサー・プリンセスを撃退。アイアンハイドを助けます。
とまぁ、ここから既に音波大作戦の片鱗が見えているわけで、このあたりのさりげなさがいい感じ。この時点でのサリとアイアンハイドのコンビは最高です。…が。
ここで突如サムダック研究所にメガトロンの頭部!
若本節炸裂しまくり!
「あまりにも暇なんで、対話型のミュージックロボットを作ってみたのだよ。娘さんへのプレゼントにどうかね?フグ田君」
「いや、サムダックですけど」
とまぁ、こんな感じでサウンドウェーブが作られたわけですね。
フグ田君については、説明する必要があるのかなぁ?
…まぁ、一応説明しておきますと、メガトロン役の若本規夫さん担当の、多分日本で最も有名なキャラは、「サザエさん」のアナゴさんなわけですよ。で、アナゴさんの、多分最多の台詞は「フグ田君」なわけで、つまり、フグ田君とはマスオさんなわけですね。マスオさんは、今回のサムダック博士のようによく声が裏返るキャラなので、その辺まで意識してのギャグではないかと。
すみません。「フグ田君」でこれだけ語っちゃまずいですな。
で、めでたくサリはサウンドウェーブを誕生日プレゼントとしてもらうわけですが。
この入れ物がG1サウンドウェーブの「ポータブルオーディオモード」にそっくり!
当時は、「ウォークマンに変形!」なんて言ってましたね。
で、これがプレーンな状態のサウンドウェーブ。
まだ、「僕の名前はサウンドウェーブ」といいつつ音楽を鳴らしてダンスするロボットに過ぎません。しかしながら、このゴーグルっぽい目と腰のスイッチだけで、サウンドウェーブの記号として成立するんですねぇ。
サリはキーでサウンドウェーブを進化させ、肩部にスピーカーが付加されます。アイアンハイドに咎められて、ちょっと不機嫌なサリ。このあたりより、両者の関係には少々の溝が。
続いて、何だかおかしいと気付いたアイアンハイドが、サウンドウェーブを破壊しようとするのを、サリが止めるシーン。どんどん関係は悪化していきます。
このシーンの前に、サウンドウェーブが電話回線をのっとり、アイアンハイドの音声の「物真似」によってサリを罵倒するという悪どいシーンがありました。
メガトロンの囁きによって、サウンドウェーブはディセプティコンに招聘されます。
周囲のロボットをことごとく吸収合体し、ディセプティコンのサウンドウェーブ完成!
ちゃんと目が赤くなり、ディセプティコンの一員となったことを表しています。
ちなみに、それまでのサウンドウェーブの目の色は黄色なのですが、これは恐らくG1トイのカラーリングを意識しているに違いない。きっとそうですな。
スピーカー等が搭載された車にトランスフォーム。スキャンの描写はありませんでしたけど、メガトロンが予め仕込んでおいたと考えても充分納得できそうです。
サウンドウェーブの音波は街中のロボット達をオートボット破壊という目的に向かわせます。ちゃんとその他大勢のロボット達の目も赤くなるのがいい。
中継用のカメラロボットも音波の影響を受け、中継映像は寸断。
モニターにはクレムジークが!
分かんない方は、G1の「パニック・ザ・クレムジーク」を見てくださいな。見たらきっとパニックになること請け合いです(笑)。
そんでもって、何だかんだ言ってもアイアンハイドはサリの味方。ヒーローよろしくサリを助けに参ります。
そして、サウンドウェーブの音波に洗脳されたと見せかけて、サリにウインク。
アイアンハイドの意図を読み取って、サリも微笑。
アイアンハイド驚異の一撃が、サウンドウェーブを粉砕!
スタースクリームもそうでしたが、今回はディセプティコンの連中が次々と破壊されちゃいますな。後々出番があるのは間違いないでしょうけど、なかなか思い切った構成ですね。
エピローグでは、アイアンハイドが密かに調達していたプレゼント(おもちゃの鉄琴)をサリに渡し、友情のみならず感性も相性バッチリといったところを見せます。
そして、メガトロン様の復活は近~いといった若本節が炸裂し、音仏家へ。
今回は、お姉ちゃんのNGが面白いからそのまま使われたみたいですねぇ。少々寒いコントの中で、思わず笑っちゃったのが微笑ましくていい感じでした(笑)。
この回は、トランスフォーマー アニメイテッド Vol.1 [DVD] に収録。
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