アメリカ版で言うところの、3rdシーズンに突入。前回とは緩いクリフハンガー形式になっていて、連続性を感じさせる構成ではあるものの、やはり「新章」というイメージが強いですね。
サブタイトルでは、サリの秘密が前面フィーチュアされている印象を与えていますが、実際はサリの出自については謎を含ませて軽く触れられているだけ。遠い宇宙で起こっているオートボット VS ディセプティコンのスペースブリッジを巡る攻防がメインです。
さらに、ラチェットの過去、即ちアーシーとの思い出を絡めてくるので、結構複雑になっています。
そして、モブキャラが物凄く多い!
しかも、モブキャラと言いつつ、それぞれにしっかり名前があって、G1キャラだったりビースト系キャラだったりして目立つ。これを全て認識するのは大変ですが、私が分かる範囲で拾っています。というわけで、キャプ画がモブキャラメインになってしまいました(笑)。
では、ストーリーも併せてどうぞ。
冒頭は、いきなり宇宙での戦闘シーンで開始。ロディマス率いる「チーム・アセニア」と、ストライカ率いる「チーム・ジャール」による、スペースブリッジを巡る攻防です。
アセニアにジャールというキーワード、「2010」をしっかり見ている方はすぐにピンと来るのでは。
「2010」には、アセニアとジャールという二つの惑星が登場します。アセニアは、オートボット達がユニクロン戦争での勝利を祝してオリンピックを開催した場所。ジャールは、サイバトロン星から放逐されたディセプティコンが、一時的に根城にしていた惑星です。
なかなか巧いネーミングだと思います。しかも実にマニアック。
さて、チーム・アセニアとチーム・ジャールに多くの新キャラクター(名のあるモブキャラ扱い?)が所属。
アーマーハイドは既出なので、ここでは紹介しませんが、まず、ブローン。
もう、見た目がG1の同名キャラと殆ど同じですね。ちなみに、G1での日本名は「ゴング」でした。
そして、ホットショット。
これは、「マイクロン伝説」に登場した同名キャラと、カラーリングは多少違いますが、スタイルが殆ど同じ。日本名は「ホットロッド」で、しかも今回、当時ホットロッド役だった岡野浩介さんが演じています。これは嬉しいキャスティング(今作ではマスターソン役なので、片手間ではありますが)。
現在のバンブルビーの原型は、このホットロッドだったのではないかと思いますねぇ。
そして、傷付いたホットショットを看護に現れたのは、ミネルバ!
ではなく、このキャラにはレッドアラートという名がついています。
レッドアラートは、G1では男性キャラであり、ファイアチーフ(消防指揮車)に変形する保安員でしたから、名前だけ拝借したのではないでしょうか。デザイン的には前述のように「マスターフォース」のキャラクターであるミネルバを意識しているようです。
ただし、よく見ると胸部デザインなんかは「マイクロン」のレッドアラート(日本名:ラチェット)と酷似。要するに、このレッドアラートはG1ではなく、「マイクロン」版なんですねぇ。
チーム・ジャール側には、スピッター。
このキャラクターはビースト系で、当時はカエルそのものに変形するトイでした。
で、真打登場!
ロディマス=石丸博也さん!
G1ファンとしては、オメガスプリームの玄田哲章さんに匹敵するサプライズ・キャスト!
当時と比べ、多少歳月の経過を感じる部分はあるものの、最近ウルトラマンタロウの声を若々しく演じられているだけあって、やっぱり若々しい声。石丸さんの場合、ジャッキー・チェンもタロウもロディマスも(ついでに兜甲児も)同じ声なんですけど、いかにもそのキャラクターが喋っているかのようなシンクロ感があるんですよね。
なお、このロディマスは「プライム」の一人ですけど、デザイン自体は「ロディマスコンボイ」ではなく「ホットロディマス」を意識しているようです。トイもビークルモードはホットロッドカーだし。
チーム・アセニアの苦戦を知るエリートガードも、猛攻激しいディセプティコンとの防衛戦を繰り広げていました。久々登場のジャズは、「ディセプティコンはスペースブリッジ全てを奪う気だ!」と危機感を強めていますが、ロングアームは、「サイバトロン星のスペースブリッジ・ネクサスは完璧に守られています。ご安心下さい、司令官」と報告しています。
勿論、ロングアームはディセプティコンのスパイ・ショックウェーブなので、虚偽報告なのですが。ただし、まだサイバトロン星は侵攻されていませんから、ある意味スペースブリッジの周辺は静かです。
スピッターに続いて、チーム・ジャールのメンバーも続々登場。
まず、一番のサプライズ・キャラが、このサイクロナス!
ビークルモード、ロボットモード共にG1の同名キャラに激似。素直に興奮してしまいました。もう少し活躍の場があると嬉しかったのですが。また、G1ではボスであるガルバトロンの右腕的存在でしたから、一部隊員という扱いには少々不満です。
続いて、この巨大なヤツは、ブラックアウト。
実写映画版の同名キャラを意識していて、電磁パルスでスペースブリッジのコントロールパネルが狂ったりする辺りは、正に実写映画版の踏襲ですね。
続いて、チーム・ジャールのリーダーであるストライカ。あんまり良いキャプのタイミングがなくて、こんな地味なカットになってしまいましたが。
ストライカは「ビーストウォーズ・リターンズ」に登場したキャラクターで、デザインも殆ど同じです。
しかも、声まで愛河里花子さんという事で、一緒!
愛河さんといえば、「リターンズ」の映像特典でぶっ飛んだ発言をしたりで、衝撃を受けた覚えがありますねぇ。
そして、オイルスリック。
ロックダウンにちょっと似た感じですが、元々トイのみのキャラクターだったので、あんまり印象が強くないですね。しかし、彼の使う武器がマニアック。
手にした液状の物体をロディマスが浴びてしまい…。
こんな具合にサビに覆われてしまいます。「宇宙サビ」とロディマスは呼称していましたが、これって、G1のエピソードに登場した「恐怖のコスミックルスト!」ですよね。細かい部分でのネタが、いちいちマニア心をくすぐります(笑)。
さて、チーム・アセニアを制し、スペースブリッジを掌中に収めたチーム・ジャール。ストライカが、アクセスコードを入力してサイバトロン星に行こうとしますが、ショックウェーブの連絡によれば、まだメガトロンがサイバトロン星に到着していないので、指示を待てとの事。
チーム・ジャールが、メガトロンの作戦失敗について、まだ知らされていない事が分かります。
そのメガトロン、とあるエリアに飛ばされていました。幸い(?)スタースクリームの頭を一緒で、スタースクリームの頭から放たれたビームによって、電子手錠の解除に成功します。
この顔、何だか怖いですなぁ。
さらに、そのエリアにはオメガスプリームも。メガトロンは、オメガスプリームを利用してスペースブリッジのある場所へ移動し、サイバトロン星に辿り着く事を思いつきます。
ここでお話は地球へ。自分がロボットであると知ったサリは、サムダック博士に真相を問い質していました。
数年前、サムダック博士は研究所から不思議な光が漏れているのを見つけ、液体金属の小さなロボットを発見しました。そのロボットに触れた途端、サムダック博士の全身に衝撃が走り、気絶したサムダック博士が目覚めると、そこにサリがいたという寸法。
つまり、この時の「液体金属の小さなロボット」こそがサリの正体。ビースト系で始めて概念が紹介された「プロトフォーム」にあたるものですね。だとすると、サムダック博士を生体スキャンした事になります。
サムダック博士とサリがサムダックタワーに戻ると、そこにはパウエルとマスターソンが。
調子良くサムダック博士を迎えるパウエルと、悪態をつくマスターソン。勿論、この二人の本音はマスターソンの言い草と一致します。
その後、サムダック博士とサリを罵倒しまくるマスターソンを、オプティマスがつまみ上げたり。
サムダック博士は、すぐに二人を会社から追放。なおも悪態をつく二人に怒ったサリは、両手が衝撃波を発する器官にトランスフォーム!
自分の身体に起こり始めた変化に、サリは戸惑いを覚えます。
結局、サリは一旦オートボットと共に暮らすことにしました。
プロールは「液体金属の身体」というキーワードを元に、サムダック周辺について調査を開始します。この行動の素早さがいい。
また、オプティマスはメガトロンのスペースブリッジを、アイアンハイドに修理させる作戦を立案します。スペースブリッジを利用して、サイバトロン星のスパイがもたらそうとしている危機を、防ごうというわけです。
ラチェットの診断で、サリは基本的には生命体だが、回路はサイバトロン星のものと判明します。サリは、自分がメガトロンの部品で作られたのではと思い、激しくサムダック博士を嫌悪。オプティマスは、親子が心で繋がっているのではないかと言いますが…。
サリの様子を見て、ラチェットに過去のフラッシュバックが起こります。
アーシーに電磁パルスを浴びせて記憶を失わせた後、ラチェットは何度かアーシーに対する尋問を行ったようですが成果はなく、ウルトラマグナスを始めとする上層部は、いよいよアーシーの記憶中枢への直接アクセスを試み始めます。
サイバトロニアンがロボットである事を、思い出させるヒトコマ。今回、このアーシーに関するラチェットの過去のシーンが、逐次登場します。
一方、別のエリアでは、ブラーがスカイワープ、サンダークラッカーと共にミックスマスターのコンクリートに固められたまま、宇宙を漂っていました。
ブラーが思いつくままの脱出法をベラベラと短時間で喋りまくると、サンダークラッカーはその中から役立つ情報を抽出し、脱出に成功します。
ブラーはスカイワープの追撃を逃れるべく、何とその類まれなる走力によって宇宙を翔けていきます。
凄いぞブラー。ブラーブラブラ三ブラブラ…。
その頃、メガトロンは巧みな話術でオメガスプリームをたぶらかしていました。
メガトロンは、自分が捕虜であると称して、攻撃の意思がないことを強調。また、裁判を受ける為にサイバトロン星に行く必要があると言い、オメガスプリームの思考パターンを巧みに誘導して行きます。この卓抜した悪知恵こそが、メガトロンの真骨頂。武力的に強いのもアリですが、やっぱりメガトロン様はこうでなくては。
このメガトロンの話術によって、オメガスプリームは宇宙船に変形。トランスワープシステムでサイバトロン星へ!
そう、メガトロンは、オメガスプリームにスペースブリッジのある場所まで行くよう仕向けるつもりだったのが、一気に手間が省けてしまったというわけ。オメガスプリームが、トランスワープシステムが搭載された決戦兵器だった可能性を伺わせています。
一方、地球ではアイアンハイドとバンブルビーが、大破したスペースブリッジの部品集めに奮闘中。
二人のやり取りがコミカルながら、アイアンハイドが的確な指示を出す辺り、なかなかの緊張感を備えています。
そして、バンブルビーの身に、思いもよらぬ出来事が。
ある部品を拾ったバンブルビーは、その部品の作用でワープしてしまったのです。
さらに、今度はマスターソンが動き出します。
転がっていたスタースクリームのボディに、ヘッドマスターユニットを合体させて、サムダック博士やオートボットへの復讐を果たすべく「チョー最高!」と立ち上がります。アイアンハイドが迎撃しますが、スタースクリームのボディの持つ戦力は絶大で、たちまち敗れてしまいました。
この辺、あらゆる話が錯綜しているので、着いて来て下さいね(笑)。
今度はサムダック博士ですよ。
プロールがぶら下がってますが、これは隠密行動。プロールは、サムダック博士のコンピュータを走査したり、サムダック博士自身の身体をスキャンしたりと、すでにサリの正体を見極めているようです。さながら、「ミッション・インポッシブル」のイーサン・ハントのようなスパイっぷり。カッコいいです。
プロールの感想は、「実に面白い」でした。大方の見当がついたようです。
ここでまた、ラチェットの過去編へ。
ラチェットは、アーシーのブレインサーキットを調査中に、突如アーシーの額から放たれたビームを受けます。
事態を把握できず、「何かが起こった」としか答えられないラチェット。長官の一人であるハイブロウが、なにやら慌てた様子で別の部屋へと急ぎます。
ハイブロウといえば、G1で言うところの「ザ・リバース」に登場するヘッドマスターの一人。日本版では「ヘッドマスターズ」の主役陣の一人でした。今回のハイブロウは、名前は同じですが、印象はかなり違ったものになっています。
ウルトラマグナス、ハイブロウを追いかけ、別の部屋へ招かれたラチェットは、そこで「オメガ計画」なるプロジェクトに基づいて建造されていた、オメガスプリームを目の当たりにしました。
つまり、アーシーは記憶を失いつつも、ラチェットにキーとなる情報を伝えたようなのです。そして、その情報は「オメガ計画」にとって重要なものだったと思われます。
現代へと話を戻し、オプティマスはサリとサムダック博士を何とか引き合わせようと画策。
「バーガーボット」に行こうと、サリを強引に誘いつつ、その声をそのままサムダック博士の電話につないでいます。
要するに、サムダック博士も「バーガーボット」へ来いと誘っているわけです。
しかし、それはマスターソンによって盗聴されていましたよ。
オプティマスはサリとサムダック博士を引き合わせる事に成功しましたが、サリは非常に不満げ…。
サムダック博士は何とかサリを説得しようとするのですが、そこに水を差す者が。
マスターソンは容赦なく復讐のビームを放ってきます…!
ここで今回は終了。見事に次回へと引っ張っていますが、さて、どうなるか!?
伝説のロディマスコンボイ、悲願のマスターピース化!
マスターピース・ロディマスコンボイ 超プッシュ拡散プロジェクト
20数年待った甲斐があるというもの。ホットロディマス、ロディマスコンボイの二形態を再現。さらに、ビークルモードもホットロディマスのホットロッドカーと、ロディマスコンボイのトレーラーの二形態を再現。つまり、一体で二度(四度?)おいしい、G1トランスフォーマーファン必携のアイテムです。
詳しい商品仕様は、こちらを。
2011年1月下旬発売予定。
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