第39話「最終決戦!メガトロンを制圧せよ」

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最終決戦!メガトロンを制圧せよ

 遂に「トランスフォーマー アニメイテッド」も最終回。

 都合、3話分が未放映となり、きっちり3クールの放映でしたが、未放映分はDVDでフォローされる予定なので、まだ楽しみは残っています。

 なお、ごく私的な話ですが、金欠の為、当シリーズはトイの購入を控えていました。しかし、クリスマス気分に当てられて、トイザらスで「司令官セット」を買ってしまいましたよ。オプティマスとロディマスがクリア仕様でセットになっているパッケージです。アニメイテッドのトイは評判が良かったようですが、確かによく出来ています。最近はマスターピースやオルタニティといった、ハイエンド系ばかり触っていたのですが、アニメイテッドのトイは非常に完成度が高くて驚きました。放映開始当初に触らなくて良かったと思います(笑)。こんなブログをやっていて、こんな事を言っててはいけませんよねぇ…。

 さて、無駄話をしてしまいましたが、最終回は、当初のレギュラー・プラス・アルファのキャラクターに絞って、真正面からオートボット対ディセプティコンの戦いを描き切るという、潔い構成。そこにプロールの戦死というショッキングな展開を織り交ぜつつ、トランスフォーマー(というか、アメリカの連続モノ)らしく、まだメガトロン側に逆転のチャンスが残り、続編の展開も可能という終わり方になっています。

 ビーストにおける暴走を彷彿とさせる「主題歌を声優陣で無理矢理歌唱」も飛び出し、マニアックな視点でも大満足の一編でした。

 4シーズン目が頓挫した事で、サリの今後はどうなるのか、ブラーがあの後どうなったのか、センチネルは正式な司令官になるのか、エリータ1は元に戻れるのか、コンストラクティコンのその後は…等々、語られない要素が多々残ってしまいましたが、一応大団円という形ではあったかと。

 今回は、最終回という事でテンションが上がり、キャプ画をとり過ぎてしまったので、文章少なめとします。解説で講釈垂れるような処があまりなく、とにかくビジュアルが素晴らしい上に分かりやすい筋運びなので、こういう方針としました。

 では、本シリーズ最後の本編をどうぞ。

第38話「翔びたて!オプティマスプライム」

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翔びたて!オプティマスプライム

 いよいよ最終決戦!

 …というお決まりの盛り上がり方ではなく、状況を二転三転させる事で危機感を煽るいう手法で、観る者を引き込んでいきます。

 こういった手法では、大体正義側が追い詰められていく話になるのですが、ディセプティコン側における状況の変転も見事に活写していて、非常に見応えがあります。特にスタースクリームの立ち回りによって、メガトロンの狡猾さと優秀な頭脳が遺憾なく描かれるのは、見事です。

 一方、最終編ならではの展開も。それが特に現れているのは、オプティマスのチームがどのようにして結成に至ったかというプロセスを描く、過去編の挿入。これまでのエピソードで断片的に出された情報を総合すれば、大体の想像がつくような内容でしたが、それでも映像化された際の説得力は抜群であり、「なるほど」と膝を叩くようなシーンも。

 シリーズ自体は、残念ながら4シーズン目が企画されながら中止となったようなので、語られない要素をかなり残したまま終了という事になりそうですが、とりあえずオプティマスのチームの過去だけでもはっきりしたのは収穫です。

 あと、ロボットアニメの定番である主役ロボットのパワーアップ。これが、いわゆるアメリカ版トランスフォーマーシリーズで導入されるのは、非常に珍しい事だと思います。マイクロン三部作も含めた日本制作シリーズでは、大抵他のロボットと合体したり、強化パーツで巨大になったりと、定番中の定番として扱われますが、アメリカ版を見渡すと、シーズン毎に姿が変わるビーストシリーズのような例はあっても、日本のロボットアニメ的に明確なパワーアップは皆無です。

 今回のオプティマスのパワーアップは、見た目こそ強化合体っぽく見えますが、実際に本編を観ると、パワーアップパーツ自体は人間の手によるもので、しかも今回に限って言えば、オプティマスは飛行を楽しんだだけ(!)。この辺りの見せ方は、既にパターン化したロボットアニメとは違う新鮮さを与えてくれます。

 思えば、G1初期も、リアルロボット全盛の当時としては相当異質なロボットアニメであり、ビーストも、当時は珍しかったCGアニメーションが毎週テレビで見られるという、一種のカルチャーショックでした。

 この「アニメイテッド」も、そのカートゥーンっぽさ全開のキャラクターデザインによって、新鮮なロボットアニメとして映りました。シリーズもいよいよ次回を残すのみ。しかし、未放映エピソードはDVDにてフォローされるとの事で、まだ楽しみは残っています。

 今回の展開を、続きの方へまとめてみました。

第37話「ファンゾーン、サイバトロン星に行く」

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ファンゾーン、サイバトロン星に行く

 いよいよ残すところ、今回を含めてあと3話。サイバトロン星にラチェット自身が赴くことにより、宇宙規模にまでスケール感を高めてくれます。

 G1では、スペースブリッジがディセプティコンの手にあり、敵味方問わず頻繁にサイバトロン星と行き来していた為、地球とサイバトロン星は常に繋がっている印象でしたが、「アニメイテッド」では、ここぞという時にスペースブリッジを出していて、一つの切り札として機能しています。

 設定からして、オプティマスのチームはスペースブリッジのメンテナンス部隊でしたから、この盛り上げ方も納得ですね。

 今回の凄い処は、サイバトロン星にファンゾーン警部が赴くという点で、サイバトロン星は、人間が普通に生きられる環境である事が判明します。G1でどうだったかは失念しましたが、確かエクセルスーツを着ていたような?

 とにかくこの事は、サイバトロン星に有機体が住めるという事を示しているのであって、ビーストウォーズで提示されたサイバトロン星の原始の姿を、そのまま踏襲しているのではないかと思わせます。

 事実、ラットルくんの転生が出てますしね。

 話の流れとしては、ラチェットとファンゾーン警部が立ちまわる中で、オメガスプリーム起動の鍵を握るアーシーの争奪戦があり、センチネルの司令官としての器に疑問を提示し、ディセプティコンがいよいよ集結を開始。ファンゾーン警部を引っ張り出す事でバラエティ編の様相を呈しつつ、しっかりと最終戦に向けて段取りがなされるあたり、やはりさすがとしか言いようがないです。

 では、今回はキャプ画多めで行きます。

第36話「宇宙船を追跡せよ」

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宇宙船を追跡せよ

 いよいよ最終章へ。今回はその助走編といった処です。

 これまで用意されてきた要素が、数珠繋ぎに展開する様子は、圧巻そのもの。サイバトロン星への道筋を、これまでの要素をまとめて何とか作り上げる構成力の確かさに加え、段取りだけに終わらない娯楽性がちゃんと盛り込まれている完成度の高さ。言い尽くせませんね。

 まぁ、サリの万能感が予定調和だと言われれば、否定は出来ませんけど、ちゃんと背景がありそうだし、3シーズン目でサリが「成長」した事自体が、ここに繋がる要素だと考えれば、実に納得がいくのです。

 それから、サイバトロン星の描写が増えることによって、モブキャラも大量に登場。どこかで見たことのあるような方々が、大挙画面に映ります。とにかく、盛り上がっています。

 では、その盛り上がりを追ってみましたので、続きをどうぞ。

第35話「ヴァーチャルリアリティの罠」

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ヴァーチャルリアリティの罠

 前後編、終わってみると、実に硬派なSFモノでしたね。

 サブタイトルでは、「ヴァーチャルリアリティ」の部分をクローズアップしている感じですが、それよりはサウンドウェーブの暗躍がリアル世界に及んでいる不気味さの方が強かったようです。

 随所にギャグとしてのシーンも盛り込まれていて、車輌の運転のままならない人間オートボット達とか、スクラッパーやレックガーの思慮がとっても浅いとか、色々と笑わせてくれるので、全体的なトーンは割とライト。サリにしても、オートボットが掌握されてしまうという、かなりの危機的状況にありつつ、まるでゲームを楽しむかのような感覚で対処しているので、やっぱりライトな感覚で楽しめるのです。

 とにかく、サリの活躍が楽しい一編でした。結局、サウンドウェーブはメガトロンの干渉を一切受ける事なく、単独で行動していた事になりますが、メガトロンに付き従う役柄も見てみたいですねぇ。

 それでは、本編の方へどうぞ。

第34話「人間になったオートボット」

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人間になったオートボット

 「2010」に「人間トランスフォーマー」という話がありましたけど、そのアニメイテッド版とも言うべきエピソードです。ただし、「2010」では本当に人間になってしまうという、かなりとんでもない話だったのに対し、こちらは結構几帳面な組み立てによる、仮想空間でのお話。

 ということで、「2010」に比べればインパクトは弱いかも知れませんが、ビジュアル面では最高。「2010」でも各キャラクターの特徴をうまく人間キャラクターに変換していましたが、今回のはそれ以上です。プロールだけ普段のホログラムと同じ姿というのも、仕掛けとしてバッチリであり、一目見てどれがどのキャラか分かるデザインが素晴らしいです。

 初期編に登場したサウンドウェーブが、クライマックス近くのエピソードに登場するという意外性も手伝って、インパクトは十分。構成としては前後編の前編になっていますが、違和感を表現しつつ、高いテンションとテンポでもって疾走していくので、非常に満足度の高い一編になっています。

 そのビジュアルインパクトをピックアップしてみました。

第33話「悲しき生命体」

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悲しき生命体

 WAR WAR 争いはSTOP it♪

 「アニメイテッド」、遂にビーストに席巻される!

 …とまぁ、冗談のつもりだったのですが、これは冗談ってレベルじゃないよ(笑)。

 もう作品論議なんかしてる場合じゃないくらい、全編笑わせて頂いたのですが、これって日本版ならではという部分もありそうですね。

 ただ、日本語吹き替えの部分を除いたとしても、明らかに狙っているラストシーンなんかは、完全にオマージュの域。私が考えていた以上に、ビーストはトランスフォーマーシリーズの中で重要なポジションにあるようですね。

 今回はワスピネーター関連のインパクトが強すぎて(特に日本語版では)、テーマが影に隠れがちになってしまいましたが、本来、オプティマスとセンチネルが、不完全ながらも過去を清算するという点が重要です。

 ブラックアラクニアは、同様の構造を持つワスピネーターを生み出したことにより、唯一のハイブリッド型ではなくなりました。つまり、「新種」が複数人によって構成される事になったわけで、これにより、既にオプティマスやセンチネルとは違う世界に生きる存在になったという事になります。

 結局、オプティマスとセンチネルは、エリータ1を半ば諦めることで、互いの友情を取り戻したという、ちょっと暗いドラマになっているんですよね。ワスピネーター関連のドタバタがあって、巧くバランスをとっている処が、やっぱり素晴らしいです。

 では、本編の方をどうぞ。

第32話「師匠の形見」

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師匠の形見

 プロールが何故サイバーニンジャとなったのか、その過去が明かされるエピソード。

 ここに来て、各キャラクターの過去が続々と明かされているわけですが、一応最終シーズンにあたるので、色々とケジメを付けておく必要があるわけですね。

 ラチェットのエピソードは、オメガスプリームとの関係を、過去と現代に亘って行き来しながら確認するものでしたが、今回のプロールの場合は、既にオールスパークの源に還った師匠との関係を、師匠の関係者と交流する過程で振り返るといった構成になっています。ある意味、これまでのエピソードの中で最も「泣ける」一編となりました。

 しかも、プロールが物凄く重要なキャラクターになる事を予感させるラスト。当初はオプティマスのチームに馴染めないキャラクターとして描かれ、徐々にチームの大切さを学んでいったプロールですが、そのプロセスも、サイバーニンジャを極める為に必要なものだったように描かれ、満足度も一際高いものとなっています。

 以前、一過性のもののように扱われたサムライプロールも、しっかり復活。しかも、以前のサムライプロールのように、純粋な力として鎧をまとうのではなく、明らかに「悟り」の結果としてまとっているのが秀逸です。ちゃんとロックダウンを絡ませる辺りは、さすがロジカルですね。

 では、そろそろ本編の方に。細かいオマージュやネタについても、そちらで触れようと思います。

第31話「ワスプの復讐」

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ワスプの復讐

 いよいよロングアーム包囲網が迫る、サスペンス編。ただし、主役はバンブルビー。ワスプの仕掛けた罠によって、窮地に陥ります。

 アイアンハイドですら、完全に騙されてしまう展開には戦慄。バンブルビーとの友情の力で、ワスプの変装を見破るなどという、甘い解決に持っていかないあたりがリアルでイイです。

 しかも、今回の話の構造は非常に素晴らしいものになっています。ロングアームがかつてスパイの汚名を着せたワスプ。彼が逃亡を果たす事でエリートガードが動き、ワスプがスパイとして疑われているという事実が、ウルトラマグナスにエリートガードへの直接指示の契機を与えます。さらに、ワスプが地球に向かった事により、エリートガードはオプティマス達と合う事になり、結果的にロングアームこそがスパイだという事が、エリートガードに知らされるのです。

 つまり、ロングアームは巡り巡って、自らの身にスパイの嫌疑が降りかかってしまったわけですね。

 ところが、ロングアームことショックウェーブは、さらに先手を打っていて...という具合に、実にもうサスペンスフル。

 G1ではあまり見る事の出来なかった、多重構造の展開は圧巻ですね。

 そして、新キャラも登場。ジェットファイアーとジェットストームなる、セーフガードの二人です。この二人がもう、完全に美味しい処を持ってっちゃいました。その理由は...。

 というわけで、続きの方に参りましょう。

第30話「強気なダートボス」

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強気なダートボス

 怒涛の三部作の後ということで、割とユルい感じのお話。

 トイがリリースされなかったり、日本版では登場篇の放送をオミットされたりと、あんまりいい扱いを受けていないコンストラクティコンの皆さんにスポットを当てたエピソードで、「現場のオッサン」的な雰囲気が強調されていて、キャラクタードラマとしての満足感が高い一編です。その意味では、G1初期の雰囲気に近いかも。

 今回、ダートボスなる新キャラが登場。一応カラーリングその他、コンストラクティコンとの共通性を見せていますが、フォークリフトとヘッドマスターの残骸から誕生しているという点で、かなり特殊な出自と言えるでしょう。

 また、アイアンハイドとサムダック博士の関係性も、技術者同士の付き合いといった感じに描かれていて、スペースブリッジの件を経てからのアイアンハイドが、随分とキャラクター性を変化させている事が分かります。場面場面での臨機応変な対応も頻出してますしね。

 今回はキャプ画少なめですが、その分、テキストは多めで。