いわゆる新アイテム・新キャラクター登場編なのですが、かなりギャグテイスト寄りに振っている為、バラエティ編の香りも非常に高い一編に。しかしながら、「シンケンジャー」ならではのシリアスな部分も盛り込まれており、そちらは主に筋殻アクマロの恐るべき能力に翻弄されるシンケンジャーの姿に集約されます。
今回のメインは、寿司恐怖症にのたうつ源太。ただし、千明もかなりメインに近いポジショニングです。源太のコミカルな寿司恐怖症については本編の方でじっくり振り返るとして、ここでは千明に注目。
千明が、源太登場当初から彼に親しみを感じ続けていたのは、これまでのエピソードでかなり充実して描かれてきたので、それを振り返る今回のシーンには、非常に説得力がありました。このシーンだけでなく、率先して「苦手克服大会」をリードしたりと(でも、自分は「苦手克服」そのものに参加していない!)、源太を思いやる気持ちの強さが印象付けられます。その理由がまた説得力大で、源太を除く5人の中で最も「侍らしくない」千明が、「元来侍ではない」源太にシンパシィを感じるというものになっています。
源太自身は、クライマックスでのダイゴヨウを携えての登場が異常なまでにサマになっている様子を見るにつけ、「侍」を名乗りつつも「町人」に近いポジションであることは明らかですから、本来千明とは相容れない立場にあります。しかし、千明のように侍という立場を軽く飛び越えてしまう者は、源太のように侍になりたい者と容易に接近することが出来ます。これは、寿司恐怖症が露呈した志葉家の屋敷のシーンで明確に表現されており、彦馬や流ノ介は単に源太を「情けない」としか評価出来ません。丈瑠は黙していましたが、表情から彦馬とあまり変わらない評価を持っていたようですし、ことはは源太へのシンパシィというよりは、単に純粋な心配性故の表情を見せ、茉子に至っては、「スイッチが入って」源太の世話を焼き始める始末。呆れ顔を見せつつも、本当に本気で心配していたのは千明だけだったように見えます。
千明のキャラクター性が発揮されれば、即ち傑作エピソードと言っても良いくらいですが(今のところ「シンケンジャー」のどのエピソードにもハズレはありませんけど)、今回も正にそれが当てはまりそうです。
では、コミカルで新要素盛り沢山の今回を、振り返ってみましょう。
「こんなに早く、終わりが来るとはな...丈ちゃんや皆には悪いけど、せめてこれが、俺の形見だ」
何とも物騒なセリフと共に源太が登場。源太は「侍」のモヂカラを、ゴールド寿司の屋台に掛っている提灯に照射していました。
深刻な表情で「形見」などと言うので、何らかの生命の危機的状況に置かれたのかと、ギョッとさせてくれます。そこに丈瑠から外道衆出現の報が入りますが、何故かスシチェンジャーを恐る恐る開くなど挙動不審。しかも、丈瑠からの出陣要請に躊躇しています。
「もう一辺だけ試してみるか!」
覚悟を決めて現場へと向かう源太。そこでは、ナナシ連中の大挙登場を迎撃するシンケンジャーの姿がありました。源太は現場に到着しますが、スシチェンジャーに対する拒絶反応を見せており、変身出来ない様子。
その間にも、丈瑠達シンケンジャーは、ナナシ連中との大立ち回りを繰り広げています。ここでのアクションは、バック宙を多用したアクロバティックなものとなっており、いつもの立ち回りとはやや印象を異にしています。こういった飽きさせない措置がいい感じですね。結局、源太を欠いたままナナシ連中を全滅させるシンケンジャーでしたが...。
戦線に参加出来ずに座り込んでいた源太の元に、一同が駆け寄ります。茉子がスシチェンジャーに寿司ディスクを重ねて源太に手渡すと、源太はそれをいきなりはねつけ、
「離してくれ!くっ付けっと寿司に見えっから!」
と頭を抱えます。流ノ介は、
「お前がそう作ったんだろうが」
と突っ込むのですが、
「だから、俺、寿司が怖いんだよ~!」
と物凄く意外な答えが源太の口から飛び出します。これには、一同唖然。
ひとまず志葉家に引き上げた源太達。そこで源太は、アベコンベに寿司にされた際、猫に食べられそうになったことで、寿司恐怖症に陥ってしまい、寿司に触れなくなったという衝撃の経過を報告するのでした。
「もう駄目だ。俺の時代は終わった...」
源太は抑鬱状態に陥っており、その眼差しは無気力です。
それにしても、面白いのは寿司恐怖症のきっかけ。前回の、メインからは程遠い(しかしインパクトはある)要素を引っ張り出して利用してしまうのが凄いです。しかも、猫に食べられそうになったのだから、猫恐怖症に陥るならまだしも、寿司恐怖症になってしまうという(いい意味での)馬鹿馬鹿しさ。寿司屋の源太ならではのエスプリが効いていて、思わず笑えてしまいます。さらには、源太の苦しみようがあまりにも真に迫っているので、これが単なるギャグではなく、源太というキャラクターそのものの存続危機に見えてしまう演出力が秀逸です。
千明曰く「完全にスイッチが入っちゃっ」た茉子は、嬉々として源太の世話をし始めます。「ギュッ」がなかったのはやや残念。
流ノ介と彦馬は、ただ源太を叱咤して寿司恐怖症を克服させようとします。しかし、「そのうち治る」と言う楽観的な周囲に対し、源太は「もう治らない、引退だ」と悲観的でした。
さて、六門船に現れたのは、新キャラクターの「筋殻アクマロ」。
声を担当するのは堀川りょうさん。いかがわしい関西弁とちょっと雅な言い回しが強い印象を残します。堀川さんは「名探偵コナン」でネイティヴな関西弁を披露しており(堀川さんは大阪出身)、それ故に職人芸的に醸し出されるいかがわしさが強烈です。「マロ」の付く名が示すように、公家的な感覚を取り入れているところも面白いです。
筋殻アクマロは慇懃な態度で血祭ドウコクに挨拶をします。
「ドウコクさん、御機嫌よう。我は筋殻アクマロと申しまして、長~く三途の川の底に居りました者。力の足りなさ、不甲斐無さ、とても水面に浮かぶ事など叶いませなんだが、此度のドウコクさんの夏のお力で、ようやくこの程度の力を」
と謙遜しつつ、六門船外の大ナナシ連中、ナナシ連中を一撃で一掃してしまう威力の光弾を放つ筋殻アクマロ!
この裏腹感覚が、このキャラクターの素性を現しています。1シーンでその力の程も見せつけているが巧いところです。
「ドウコクさん、我をこの船にお迎え下さりませ。力を頂いた御恩奉じ、必ずやさせて頂きます」
「フッ、俺は口だけってのが一番気に食わねぇんだよ!」
血祭ドウコクは、剣を抜いて筋殻アクマロの左肩を打ち据えます。
「手前ぇ、避けられた筈だぜ」
「お手向かいは致さぬ証し。どうぞお迎え下さりませ。人間共を、死ぬほど泣かせてご覧に入れます。身も世もない、血の涙...たまりませんなぁ」
高笑いする筋殻アクマロ。
「いいだろう、好きにしな」
血祭ドウコクはそれなりに信用したのか、それともある程度様子見を決め込んだのか、筋殻アクマロを迎え入れることにしました。骨のシタリは、
「おいおい」
と信用出来ない様子ながら、血祭ドウコクの決定を尊重せざるを得ません。
なおこの時、血祭ドウコクの剣を受けた筋殻アクマロは、実は気取られぬよう巧妙に受け流していました。後にこれが判明するシーンでは、このことが形勢逆転の転機をもたらします。巧いです。
その頃、源太の寿司恐怖症に対処すべく、千明主催で「源ちゃんと一緒に苦手なものを克服しよう大作戦」が開催されていました。まず、ことはと茉子が源太と共に苦手克服に挑戦。
ことはは、小さい頃臭いで気持ち悪くなって以来、ずっと苦手な納豆に挑戦します。
そして茉子は、一回喉に詰まらせてから苦手になってしまった粉吹き芋に挑戦です。
気合いと共にことはと茉子は、それぞれの苦手な食べ物を口に入れますが、源太は寿司を掴むことすら出来ません。そのまま源太は逃走してしまいました。源太が去ると、ことはは座っていることすら出来なくなってしまい、茉子に至っては卒倒してしまう始末。
源太は、志葉家から出て行ってしまったわけではありませんでした。従って、「苦手克服大作戦」は継続されます。
続いては流ノ介。流ノ介は子供の頃、サボテンの上に尻餅をつき、棘が刺さったという経験の持ち主。それからというもの、サボテンが苦手になってしまいましたが、良い機会ということで、気合い一発棘に触れるのでした。
「ッシャァーーッ!」
と苦手克服の瞬間に雄叫びを上げる流ノ介。しかし、誰も相手をしていません...。
残るは丈瑠。丈瑠は未だに苦手だという「おばけ屋敷」に挑戦します。
源太「丈ちゃん、まだこういうの駄目なのか。外道衆と戦ってるくせになぁ。こっちは作りもんだろ?」
丈瑠「その、作り物が駄目なんだ」
彦馬「何しろ昔は、お漏らしを...」
丈瑠「ジイ!」
ここだけでも相当可笑しいのに、さらに素晴らしい展開が待っています。
覚悟を決めた丈瑠。意を決しておばけ屋敷へと足を踏み入れます。しかし、その勇ましい姿も束の間に終わり、入った瞬間に一際高い悲鳴が聞こえた後、茫然自失の状態で出てきた丈瑠は、いきなり卒倒してしまうのでした。
いやはや、流ノ介の凄まじいギャグキャラ化も鮮やかですが、「丈瑠崩し」も本格化して来ましたね。こういったエピソードでは、普段の丈瑠のキャラクターとのギャップを楽しめますね。
苦手克服作戦をここまでしても、寿司を触れない源太は自分を責めるかのような表情で座り込んでしまいます。千明は、
「元気出せって!引退とかマジでなしだから!俺、源ちゃんがシンケンジャーに入ってくれて、ホント良かったって思ってるし。何つぅの、侍っぽくない普通の感じとかさ、ホッとすんだよ」
「千明...」
「丈瑠達も一緒だと思うよ。皆頑張ってたろ?」
「ああ...ホントにな...無理さしちまって。ありがとな。丈ちゃん達にも感謝してる。だから余計にこんな状態で戦って、迷惑掛けたくねぇんだ」
このあたりの非常に秀逸なやり取りについては、冒頭にて述べていますので重複しませんが、「ホッとすんだよ」という言葉が、千明の源太に対する印象であり、モヂカラの天才としての心強さ以上に、千明にとっては心の支えになる存在だったことが伺えます。
源太は、「タダでは引退しない」とか「きっちり仕上げる」と言って千明の元から去って行きます。千明はそんな源太に不安を抱くのですが...。
千明達の不安をよそに、突如ノサカマタが出現します。劇場版公開前後より、このノサカマタがナナシ連中とはまた違った「強力なザコキャラ」として活躍していますが、より本能的に破壊を好む習性を見せており、恐ろしい印象を与えています。
そこに現るはシンケンジャー!
バンクシーンでない、ややスピーディな名乗りを披露した後、ノサカマタに向かっていきますが、開戦一番、突如稲妻に襲われます。この稲妻によりノサカマタは消滅。敵味方関係なしの攻撃に戦慄するシンケンジャーの前に現れたのは、筋殻アクマロ。
人間達を泣かせる前に腕慣らしをさせてもらうと嘯く筋殻アクマロでしたが、それは大風呂敷ではなかったらしく...。
シンケンジャーはその圧倒的な能力に完全に翻弄されてしまいます。
ごく最近、十臓との一番勝負で強さを見せつけた丈瑠ですから、この精彩を欠いた苦戦振りは鮮烈です。思うに、筋殻アクマロの戦い方はこれまでの外道衆のような、軌道の分かりやすい物理攻撃とは異なる、トリッキーな攻撃スタイルになっている為、丈瑠達も戦い方を組み立てる余裕がなかったのではないでしょうか。もっと単純に、筋殻アクマロの能力が優れているということもありますが。
一方、「侍」のモヂカラを提灯に与え続ける源太。やがて提灯は赤く変わり、「侍」の文字を浮かび上がらせます。
筋殻アクマロとの戦いも継続中。「四重の太刀」も、烈火大斬刀・大筒モードもはじき返され、為す術がありません。
「これはおかしな。かつてシンケンジャーと言えば、強く手応えがあったような...ああ、我だけでは本気を出してもらえぬのでござりますな」
皮肉めいた言い回しで戦いを楽しむ筋殻アクマロは、いきなり切絵をし始めます。
その切絵は「切神」となって巨大化、シンケンジャーを襲撃します。
切絵を持ってくるとは何とも意外でした。色々な伝統芸能を取り入れようとする意図だと思いますが、取り入れ方の巧さが光ります。
丈瑠はインロウマルでテンクウシンケンオーを出し、切神と対決。同時に、他の面々は筋殻アクマロと対決という構造です。
ロボと等身大戦を並行させるという展開は、かなり珍しいもので、パターン的に繰り返されたのは「バトルフィーバーJ」の後半ぐらいしかありません。この少なさ、合成カットの増加や等身大戦の必殺技への繋げにくさ等、色々な理由がありそうです。今回も、筋殻アクマロという幹部級との戦いであることが、この例外的措置を生んでいます。
一方の源太は、提灯にさらなるモヂカラを注ぎ込んでいました。いよいよ提灯は、その形を変えていきます。
筋殻アクマロの強力な蹴鞠攻撃に流ノ介達シンケンジャーは敗色濃くなり、一方の切神との戦いにおいても、シンケンオーはダイテンクウとの合体を解かれ、兜も脱げてしまうという事態に陥ります。
切神に続いて蹴鞠まで登場。蹴鞠の方は、より筋殻アクマロのキャラクターに合致したモチーフになっています。
全て戦況を有利に運んだ筋殻アクマロは、茉子にとどめを刺そうと迫ります。
そこに源太が登場!しかも、シンケンゴールドに変身した姿での登場です。その手には、「侍」のモヂカラを与えて作り出した提灯型アイテム・ダイゴヨウを携えています。
筋殻アクマロの蹴鞠を十手で叩き割り、ダイゴヨウから秘伝ディスクを連射する源太。源太は、十手で筋殻アクマロの左肩を攻撃します。
無敵を誇る筋殻アクマロが、ここで突如怯みます。
「さすがはドウコクさん。浅く受け流した筈が...」
そう、筋殻アクマロは、血祭ドウコクに手向かいしない意思を示す為に、左肩にわざと剣の一撃を受けて見せましたが、実は巧妙に受け流していたのです。しかしながら、血祭ドウコクの一撃は筋殻アクマロの予測を超えていて、その左肩にはダメージが残ったのでした。筋殻アクマロの腹黒さを示すとともに、血祭ドウコクの強力さを示すことにもなっていて、巧いです。
怯んだ様を見せた筋殻アクマロは、自ら退却を選びます。
「おいら、ダイゴヨウってんでぇぃ」
源太の紹介で提灯モードのダイゴヨウが挨拶。声は遠近孝一さん。ごく私的な思い出としては、「ダグオン」や「ビーストウォーズ」あたりが印象深いです(古いですか?)。ダイゴヨウの電子音的な音声でもよく通る、ハイトーンな声が素敵ですね。
ダイゴヨウは、源太の、
「ダイゴヨウ大変化!」
のコールで十手と共に巨大化して合体、巨大戦を担う存在となりました。
ダイゴヨウは、「ジェットマン」のテトラボーイに始まる、いわゆる巨大ロボのサポートロボの系譜を次いでいます。しかし、最も近いのは「カクレンジャー」のニンジャマンです。ニンジャマンは6人目のカクレンジャーに近い存在でありながら人間態を持たず、巨大化(さらにサムライマンに変化)して巨大戦をも担う存在でした。ダイゴヨウは、ポジション的にこのニンジャマンと酷似しています。
「源太、何あれ?」
と茉子。
「俺の形見...いやいや、分身、ダイゴヨウ!」
と源太は紹介。
「アヤカシ!御用だ御用だぃ!」
素早いアクション、伸縮自在の受け流しでトリッキーな戦いを見せるダイゴヨウ。このコミカルかつスピーディに動きは、前述のテトラボーイに通ずるところがあります。もっと遡ると、この「ボーイ系」ロボの嚆矢は、戦隊初の追加ロボとしても名高い「フラッシュマン」のタイタンボーイになります。
「ダイゴヨウ大閃光」、「ダイゴヨウ大回転」と、次々に技を繰り出すダイゴヨウ。
「大人しくお縄を頂戴しろぃ」
と戦意を高揚させていきます。しかし、源太の指示で秘伝ディスクを射出して攻撃する態勢に入るダイゴヨウでしたが、突如ディスクが詰まってしまいます。
「丈ちゃん!腰叩いて!腰!」
と源太。シンケンオーが腰を叩くと秘伝ディスクが腰から連発開始!これは腰に秘伝ディスク射出スイッチのある、トイのギミックを取り入れた演出になっています。
「秘伝ディスク乱れ撃ち!」
切神は、この秘伝ディスク乱れ撃ちによって、スライスされるという最後を迎えます。「切神」ならではではないでしょうか。
戦いが終わり、源太の握る寿司を食べる一同。源太の寿司もバッチリ復活していました。
屋台には、ダイゴヨウが提灯代わりに(というより、元々屋台の提灯だったのですが)かかっています。
それにしても、どうやって源太は寿司恐怖症を克服したのでしょうか。その秘密が明かされます。
「殿達のやり方は回りくどい。わしに任せればすぐに治る!さぁ、食べてしまえば何も怖くない!観念せい!」
彦馬がとった行動は、源太に無理矢理寿司を食べさせるという「荒療治」でした。
恐怖のあまりのたうちまわる源太でしたが、ゴクリと喉を鳴らして寿司を飲み込み、
「旨~い」
と一言。
こうして源太は、寿司恐怖症を克服したのでした。彦馬の強引さと、その奥に秘めた優しさが素晴らしい印象を与えていますね。戦隊における「長官職」には様々なバリエーションがありましたが、彦馬のような「後見人」的人物もそれなりに散見されます。彦馬はレッドより地位が低いことになっていますが、その特殊性が彦馬というキャラクターをより深いものにしている気がします。
そして、話はダイゴヨウ談義に。流ノ介は、
「あ、気になったんだが、それ岡っ引きじゃないか?」
と疑問を口にします。
「おう。時代劇で良く見るだろ?そっからこうイメージしたんだ」
と少々自慢げな源太。しかし、
「岡っ引きは、侍じゃないぞ」
と流ノ介の一言。源太は、
「え?」
と言って一瞬固まります。
「うわぁ、ホントかよ...こんなにでっかく『侍』って...すまない!ダイゴヨウ!『御用』にしてくれ!」
不満気なダイゴヨウは、「御用でぃ!」を連発して揺れています。
この時、時代劇を参考にダイゴヨウを構えて登場したシンケンゴールドが、「侍」であることを否定された形にもなり...。最後までコミカルな振舞いを見せる源太は、やはり「シンケンジャー」の重要なムードメイカーですね。
matubert
初めまして。
毎回毎回の深い考察、楽しく拝読しております。
今回のシンケンジャーで、唯一物足りなさを感じたところがありまして、それが、アクマロという強敵の出現に対するシンケンジャーの危機意識のなさでした。
せめて最後の最後に、丈瑠が「それにしてもアクマロ…恐ろしい敵が現れた…」とモノローグ的につぶやいてくれれば、そうした部分へのフォローにもなったのでしょうが(今回だって、源太とダイゴヨウの乱入がなければシンケンジャーは文字通り『負けて死んでいた』ワケですから)、今まで丁寧で、隙のない物語が続いたシンケンジャーだけに、そうした描写のなさは「らしくないな」とすら思いました。
竜門 剛
今回登場のダイゴヨウ。劇中で触れられたように、岡引がモチーフですが、秘伝ディスクを飛ばすところは、やはり「銭形平次」の投げ銭がモデルなんでしょうね。個人的には、秘伝ディスクの上手い使い方だと、感心しました。
しかし、同チャンネルで時代劇を放送していれば、もっとコラボができていたかもしれないのに。最近はTV時代劇が減って、寂しい限りです・・・。
ところで、「コナン」で堀川さんが演じている服部平次の名前は、銭形平次が元ネタ。それでダイゴヨウ・・・というのはこじつけすぎですかね(汗)。