茉子の料理ギャグで引っ張るコメディ編なのかと思いきや、メインでフィーチュアされたのは何と薄皮太夫で、しかも実に重苦しく物悲しい過去が、これでもかと描かれる凄いエピソードでした。
その分、茉子の料理に関するトピックは割を食ってしまったきらいがあるものの、薄皮太夫のエピソードだけでは、本当に子供向けの番組を逸脱してしまうので、ユメバクラ関連と併せ、必要なコメディシーンだったものと思われます。
茉子と薄皮太夫(薄雪)の邂逅の他にも、丈瑠と源太、流ノ介と千明といった具合にチームでストーリーを進行させ、それぞれが力の限り奮闘する様子を描いて大充実。特に丈瑠と源太がモヂカラを使い果たすという展開は、視覚的にかなり曖昧なモヂカラという要素を、リアリティ豊かに見せることに成功しており、2クール最終編として大きく展開しつつも、原点を見つめ直す姿勢が垣間見られるものとなっています。
今回最大のトピックは、何といっても薄皮太夫役の朴璐美さんが、自ら顔出し出演を敢行したということでしょう。朴さんは元々舞台経験も豊富な女優さんですから(しかも実にお美しい!)、いつかは顔出しがあるだろうと予想していましたが、まさかこんな形での出演になるとは思いませんでした。てっきり、幹部が人間に化けるといったテイストで軽~く出演されるものと思ってましたから。
しかも、朴さんの芝居のテンションの高さが凄まじく、女の情念の恐ろしさが思いっきり前面に出ています。はっきり言って怖いくらいです。詳しくは本編の方で述べますが、「ジャスピオン」での高畑淳子さんの芝居に恐れおののいた記憶が蘇る程、凄いです。朴さん自体が怖いというより、その表現する感情の深さが恐ろしさを感じさせるのです。
では、見所たっぷりでまとめるのが大変でしたが、そこそこまとまったのでご覧下さい。
まず最初は、十臓に「いびつ」だと評され、複雑な思いを抱く丈瑠が、一心不乱に木刀を振るシーンから。
腰が入った見事な所作を見せ、松坂さんの半年間での素晴らしい成長振りが伺えます。
この様子を、流ノ介は正座しつつ、千明は力を抜いて突っ立って見ており、こんなところに明確なキャラクターの違いが見えて面白いのですが、二人の主張は同じであり、丈瑠が一人で十臓と戦うつもりではないかと心配しているのでした。
一方で、ことはと茉子は、十臓が外道に堕ちた際に、人を沢山斬ったことが理解出来ない様子。まぁ、理解出来ない方が当然で、十臓の感覚の方が異常なのであり、正に十臓の所業は外道のものです。
二人がとりあえずその話題を切り上げると、茉子はおもむろに、
「よし!」
と言ってエプロンを着け始めます。すると、黒子達は戦々恐々とし始めるのでした。
茉子の料理に際しては、消火器を構えたり色々と大変な思いをしている黒子達ですから、この反応は決して大袈裟ではない。それが実に可笑しいのです。
そして案の定、茉子が作った料理は消し炭のような焼き物(!)や、変な形をしたおにぎりでした。千明は、
「久々に来たな、ネエさんの手料理...」
と茫然。流ノ介は、
「油断していた!まさかここで...」
と何故か自分の油断(?)を激しく自戒し始めるのでした。更には彦馬まで、
「殿、後の準備は整っております。どうぞ、心おきなく」
と胃腸薬を差し出す始末。実は以前、丈瑠が茉子の料理を食べた際、腹痛で一晩寝込んだというのです。流ノ介や千明は食べてもそんな事態には陥らなかったようですし、ことはに至っては美味しいと言いつつ食べていましたから、丈瑠は意外に繊細な胃腸の持ち主なのかも知れません。
丈瑠は、
「覚悟は出来てる!」
と気合いを入れます。
「家臣の心遣い、無駄には出来ませんからな」
と言う彦馬に促され、遂に料理を口にする時が。千明は、
「パッパと食っちまえば味なんて分かんねぇよ」
と、その「苦行」を早く済ませることを望んでいます。ところが、そのやり取り全てを、茉子はバッチリ聞いていたのです。この、ちょっと茫然とした顔が実に愛らしいのですが...。
「全く...そういうことならちゃんと言えばいいのに」
と茉子。ここでいきなり屋敷を飛び出して、悔しがったりするのかなぁ、と思ったら大間違い。茉子はそういうキャラクターではなく、自らの非をしっかり直視できる女性。そのキャラクター性が忘れられることはありませんでした。ただ、
「皆変なところで遠慮するんだから...う~ん、まだまだだと思ってたけど」
とおにぎりを頬張り始める茉子の様子を見ると、あまり深刻に受け止めてはいないようでもあります。「まだまだだと思ってた」というところに、茉子の妙な自信が現れています。
茉子に同調するように千明と流ノ介もおにぎりを頬張り始め、一同は大騒ぎに。
キャラクターの芯がぶれていないと、こういうコミカルなシーンも一際引き立ちます。
一方、六門船では、剣も抜かずに帰って来た薄皮太夫に、血祭ドウコクが怒りの矛先を向けていました。
薄皮太夫は前回、血祭ドウコクに十臓を斬って来いと言われたのですが、結局十臓の前に姿を現すことすらせずに、帰って来てしまったのです。
「腹が立つなら斬ればいい」
と血祭ドウコクに楯突く薄皮太夫。
「外道に堕ちて数百年。身内にある思いは一向に晴れん。泥のように溜まるばかりだ。斬れ!思いごと全てバラバラに!それこそ骨まで!わちきが望んでいたのはきっとそれだ」
と、自分の思いをぶちまけます。十臓の「骨までバラバラに」という言葉にうち震えていた理由は、これだったんですね。
「ほぉ、そいつはまた思い込んだもんだな」
と冷めた様子で聞く血祭ドウコクは、薄皮太夫の三味線を取り上げると、何と火をつけて放り投げてしまいました。
慌てて三味線に飛び付き、火を消す薄皮太夫でしたが、穴が空いてしまった三味線の胴から、呻き声が漏れ聞こえ始めます。
「太夫!何百年経とうと、手前ぇがそんな簡単に綺麗さっぱり成仏出来るかよ。手前ぇにそいつは捨てられねぇ。そうだろ?」
血祭ドウコクはそう言って薄皮太夫の思いを一蹴するのですが、薄皮太夫は三味線に空いた穴から漏れ聞こえる呻き声を恐れており、
「早く塞がないと!」
と言って駆け出してしまいました。
血祭ドウコクは、ユメバクラを呼ぶよう骨のシタリに指示します。血祭ドウコクが、人間界に送り込むアヤカシを選抜するのは実に珍しいことです。それもその筈、血祭ドウコクは薄皮太夫にユメバクラを差し向けたのでした。
血祭ドウコクの怒りをおさめることが出来るのは、酒か薄皮太夫の三味線の音色だけという描写が、これまで何度か見られましたが、その三味線をいとも簡単に燃やしてしまうというのは、一体どういう感情なのでしょうか。
後にこの三味線の正体が、薄皮太夫が薄雪という人間だった時期に、身を焦がす程愛した男・新左であることが判明するのですが、血祭ドウコクは、情念の炎を纏った薄皮太夫がつま弾く旋律と、苦悶と遺恨の塊となった三味線の鳴りに酔っていたわけです。しかもそれが、数百年単位ではどうする事も出来ない因果の環の中を彷徨うものであると分かっていたからこそ、薄皮太夫は空しさと共に三味線をつま弾き、血祭ドウコクに従順であったわけです。
しかし、十臓が人間界で丈瑠という男に出会って以来、薄皮太夫も徐々に十臓を意識するようになり、それによってかつての情念が空しさから脱却し始めた為、血祭ドウコクは怒りのあまり三味線を燃やすという行動に出たと考えられます。
さて、茉子は料理の本を買って一から勉強することにしました。
自己流を脱却するには、理論を勉強すること。茉子の場合はそんなレベルではありませんが、方向性はすこぶる正しく、茉子の理性を感じる事が出来ます。そう、茉子こそがシンケンジャーの理性であり、その理性が感情に揺さぶられるという展開が、今回の見所です。
茉子が本屋から出ると、薄皮太夫が人を襲っていました。茉子はすぐさま変身!
茉子と薄皮太夫の戦いが始まります。被害者の男性を擁してのアクションに説得力があって素晴らしいです。
薄皮太夫は、三味線の「穴を塞ぐ為に役立つ者」を拉致しようとしており、かつて内掛けを紡ぐ際に花嫁を材料にしたように、新左と同じ位の年格好の男性を材料にしようとしたわけですね。
一方で血祭ドウコクに派遣されたユメバクラも出現。
声は小杉十郎太さんが担当。小杉十郎太さんと言えば、最近の洋画の吹き替えでは軒並みヒロイックな男性(例えばジェームズ・ボンドとか)の役ですから、このコミカルな悪役はなかなかの衝撃です。
このユメバクラのデザイン、「デンジマン」のベーダー怪物にとても近いテイストを感じます。左右非対称の不気味さと古代彫刻を思わせる文様に近似性を見出せます。
ユメバクラは、霧を吹きかけて一瞬で人々を眠らせるという特殊能力を持ち、眠った者は夢の世界に溺れていくという、危険なアヤカシです。逆に言うと、戦隊の怪人らしい特性を持っているとも言えるでしょう。
「御大将(おんたいちょう)の言いつけだ。黙って寝んねちな」
と言うユメバクラの狙いは、薄皮太夫を眠らせることでした。
そこに丈瑠達も到着。ユメバクラと対峙するものの、茉子は戦いの途中で、男性を連れ去る薄皮太夫を追い掛け始めました。ことはも、丈瑠に指示されて茉子を追います。絶対的な人数不足になったところで、源太が登場。ところが、勇ましく口上を上げたのも束の間、たちまち眠らされてしまうのでした。
流ノ介の
「迂闊過ぎる!」
という源太評が笑えます。このように、コミカルとシリアスのブレンド具合が絶妙なのも、今回の特徴です。
ユメバクラは、眠ってしまった源太の夢の中に入り込み、姿を消してしまいます。
一方、茉子は薄皮太夫に追いつき、戦いを繰り広げますが、そこに夢の世界経由で、眠っていた男性からユメバクラが飛び出してきます。当初の目的通り、薄皮太夫と茉子を眠らせてしまいました。血祭ドウコクは、
「太夫!ま、じっくり思い出せ」
と目的達成に満足気な様子。
彦馬が記録を紐解いたところ、夢の中でユメバクラに食べられた者は、二度と目覚めないということが分かりました。丈瑠は、
「モヂカラを使って奴を追う。夢と言っても、アヤカシが作った世界だ。入口があれば入る事が出来る」
と言って、準備を始めました。
夢の中で、茉子は料理が巧く出来て満足していました。亀折神を模した丸い形のライスが可愛らしいです。
夢の中とは言え、巧く出来たビジョンはしっかりしていますから、茉子の中の美意識さえ料理に反映されれば、きっと上手くなる筈(笑)。
夢の中で嬉しさの中を漂う茉子は、やがてどす黒い影に覆われ、そこに薄雪という一人の女性の姿を見ます。薄雪は、新左という男の祝言の儀に際し、屋敷に火を放ちます。
朴さんの妖艶な美しさが際立ちます。炎の揺らめきが実に良く似合いますね。
その頃、丈瑠は持てるモヂカラの限りを尽くして「夢」のモヂカラを発動。その「夢」の文字はそのまま夢の世界への入り口となり、丈瑠は、その入り口から流ノ介と千明を夢の世界へ送り込みます。
夢の世界に入り込んだ流ノ介と千明は、まず夢の中の源太に出会います。源太は、
「ありがとう!梅盛源太、遂にミシュランで三ツ星!」
と大喜び。
源太の夢は、自分の寿司がミシュランガイドで三ツ星になることらしい。十臓をミシュランだと誤認した時から、彼のミシュランに対するこだわりは強くなったようです。
流ノ介は、夢の世界で満足している源太に我慢ならず、
「普通寿司だ!」
と源太の寿司を評するのですが、源太は、
「ミシュラン寿司だ!」
と言って譲りません。実に楽しいやり取りです。十臓の口には合ったようですが、一体源太の寿司は「普通寿司」なのでしょうか、それとも「ミシュラン寿司」なのでしょうか?
流ノ介と源太が言い争っていると、ユメバクラが出現。夢の中でうっとりしている女性を、背後から喰らおうとしていました。CGエフェクトで大口を開けるユメバクラが恐ろしくも愉快です。
流ノ介と源太はすぐさま変身し、ユメバクラの行いを阻止します。
一方、茉子は薄雪の情念を見るのでした。
「新左...ずっと待っていた...迎えに来ると言った、お前のことを。何故だ!わちきはまた、独りだ...」
薄雪の凄絶な訴えの中、新左はなおも花嫁の手を握ろうとします。
「最後まで、わちきではないのかぁぁぁっ!」
薄雪の絶叫が響き渡ります。薄皮太夫のどことなくクールな言い回しとは異なる、情念に溢れた素晴らしい演技にため息がこぼれます。
そして、夢の中であらゆる事象を自在に操るユメバクラに、苦戦する流ノ介と千明。しかし、何でもありだということは、逆に自分達にとっても何でもありなんだと気付いた千明は、いきなり巨大化してユメバクラを撃退します。
この戦闘シーン、一貫してコミカルな味付けがなされており、割と現実感を重視する「シンケンジャー」のアクションの中にあって、かなり異色です。いわば、これが夢の世界だということを印象付けるに充分な描写になっているということです。
さてさて、シーンが頻繁に遷移する為、文章にすると分かり辛いですが、付いて来て下さいね(笑)。今度はまた薄雪のシーンに戻ります。
「死んでも結ばせるものか!たとえ、たとえ外道に堕ちようとも!」
と絶叫する薄雪。ただならぬ気配に戦慄する茉子は、薄雪を制止しようとするのですが、新左が今際の際に、
「薄雪、許せ...私は、お前を...」
と言うのを聞き、薄雪は、
「黙れぇぇぇぇぇっ!」
という絶叫と共に薄皮太夫の姿へと変わっていきます。そして同時に、新左を三味線へと変えてしまったのです。
茉子の戦慄した表情も印象的で、薄皮太夫へ変貌するくだりは、殊更恐ろしい感覚で描写されています。朴さんの絶叫も凄まじい迫力です。また、死人を三味線といった器物に変換するという描写は、正に怪談。ジャパニーズホラーのテイストも盛り込んでいる処に、気合いの入りっぷりを感じますね。
その頃、流ノ介と千明はユメバクラを夢の外へと連れ出すことに成功しました。息の合った二人の一撃が決まり、ユメバクラの呪縛が解けます。
と同時に、眠っていた人々は目覚め始めました。流ノ介と千明の連係がかなり深まっている様子も垣間見れて嬉しいですね。
さらにその頃、流ノ介と千明を夢の世界を送り込む為に、想像以上にモヂカラを消費してしまった丈瑠は、立っていることすらままならない状態になっていました。目覚めた源太が、丈瑠を心配します。
さらにさらにその頃、茉子と薄皮太夫も目覚めており、茉子は、「薄雪...」という呻き声をあげる三味線を愛おしそうに抱く薄皮太夫を見て、夢の中から継続する戦慄に目を見開くのでした。
骨のシタリは、丈瑠を始末する好機として、大ナナシ連中とノサカマタを送り込みます。今回の巨大戦が、ユメバクラの二の目ではないという掟破り。ここのところ、イベント的に前後篇を繰り出してきますね。
丈瑠は、
「源太、ダイカイシンケンオーで行くぞ」
と告げます。
「俺達だけでか?てかお前、そんなんで行けんのかよ!」
「こういうときの為のインロウマルなんじゃないのか?それに、この状況で行かない訳にいくか!」
「さすが殿様だな。どうなっても知らねぇぞ!」
インロウマルは、全ての折神の力を込めた真侍合体ディスクを収めて、そのパワーを発揮するアイテムです。従って、全員揃っていなくとも、全ての折神を召喚することが出来るという理屈。都合がいいようにも思えますが、何の脈絡もなく丈瑠と源太だけでダイカイシンケンオーを操るのではなく、しっかりエクスキューズを盛り込んでくるところが妥協のなさを示しています。
真侍合体ディスクで一気にダイカイシンケンオーを完成させる丈瑠と源太。大勢の敵を迎撃します。ここから先は、凄まじいテンポで並行するシーンが遷移していくので、整理して紹介していこうと思います。
ダイカイシンケンオーは大勢の敵に苦戦中。実景との合成が壮観です。
源太の憂慮もはねつけ、イカテンクウバスターで一気に片を付けると言う丈瑠。二人は必死でモヂカラを込めます。
「まだモヂカラが足りない!もっとだ!限界なんか超えろ!」
と丈瑠。「限界を超える」などという熱い言動が飛び出す程の異常事態だということが分かります。
「結構キツいこと簡単に言うな、殿様!」
と源太。「殿様」という呼び方は、源太なりの茶化し方ですから、こちらは異常事態を少し楽しんでいる節があります。
そして遂に折神大開砲が放たれ、一瞬にして大ナナシ連中とノサカマタを全滅させることが出来ました。
モヂカラを使い果たしたのか、フラフラになってしまった丈瑠と源太。満足気な笑みを浮かべたのも束の間、現れたのは十臓...。
一方、流ノ介と千明はユメバクラと激戦中。
そして、茉子と薄皮太夫は遂に激突の時を迎えます。
「わちきの夢をウロウロしていた気配は、お前か!目障りだ」
仕込み刀を抜いた茉子に向ける薄皮太夫。
茉子は薄皮太夫と一触即発の状態になります。しかし、茉子はショドウフォンを構えつつも、変身を躊躇してしまいます。
「どうした?」
「一つだけ訊かせて。もう、人に戻る事は...」
「...戻れれば斬らんのか。何とヌルい...」
薄皮太夫は心に隙の生まれた茉子に斬りかかり、ショドウフォンをたたき落とします。凄い緊張感です。いよいよ丸腰の茉子に刃が迫るというところで、そこにことはが飛び込みます。茉子を庇い、薄皮太夫の刀で肩に怪我を負ってしまうことは。
茉子が薄雪=薄皮太夫に戦慄しつつも同情心を芽生えさせてしまったが故の、茉子らしくない「油断」です。
そして、丈瑠と源太の前に現れた十臓は、裏正を抜いて微笑むのでした。
それぞれが、それぞれの戦いに臨むという凄い状況で、次回に続きます。決して大ピンチというシチュエーションではないですが、独特の緊張感に彩られていて、充分に次回への引きになっているところが凄いです。
さて、2クール最終編はどんな展開を迎えるのか、興味は尽きません。
グラグラピアノ
久々にお邪魔します(*´∀`)b
なるほど、薄皮太夫の重いテーマを中和する為のコメディパート…
いつもながら深い洞察です。
いつも大人視点で楽しんでいると、シンケンジャーが子供向け作品であることをつい忘れてしまいますw
> べーダー怪物
ホントだ。べーダー怪物なら名前はユメバク「ラー」なのでテイストも近いですね
> 速攻でやられる源太
最近スペックの高さが際だっていた源太ですが、やっと本来(?)のコメディ路線に戻ってきてくれましたw
> ミシュラン寿司
なんかもう、このシーンの為に「源太の寿司は極めて普通」の設定があったんじゃないかと錯覚するくらい楽しいシーンです。
小林脚本は巧みな伏線の張り方と収束に定評がありますが、思わずこれもそうなのかな?なんて勘ぐっちゃいますw
> 茉子らしくない「油断」
これはむしろ、薄皮太夫の中に「一人の男を愛し、失った弱さ」を知った茉子の”弱っている人を放っておけない”性格の所以で、逆に茉子らしいと言えるのではないかと(*´∀`)
次回へのヒキもそうですが、ホント観ていて飽きないですね!
(おまけ)
だいぶ前に弾いた薄皮太夫のテーマ、置いていきますね(*´∀`)っ
http://d.hatena.ne.jp/video/niconico/sm6865527
その他
http://www.geocities.jp/extream_noise/nico/
SirMiles(管理人)
>グラグラピアノさん
ユメバク「ラー」に爆笑!そこまでは考えが及びませんでした。久々にデンジマンを見たくなりました。
茉子の「弱っている人を放っておけない」性格…そうですね。それはズバリその通りだと思います。今回はその性格が裏目に出たということですね。
グラグラピアノ
> SirMiles さん
デンジマンは「大好きな戦隊」の筆頭候補です(*´∀`)b
ゴレンジャーからリアルタイムで観てたオッサンですが、「戦隊モノ」として意識し始めたのがデンジマンでした。
戦隊としてのフォーマットが明確に確立された作品でもあり、ヘドリアン女王(大好きw)他、敵側キャラも魅力的だったり…
ヘドリアン女王といえば、このエピソード忘れられませんw
www.youtube.com/watch?v=OUlCsT7J8z4
無名
初めまして、いつも楽しみに拝読させて頂いております。
ちょっと気になったことがあったので、書き込ませて頂きます。
>血祭ドウコクは怒りのあまり三味線を燃やすという行動に出たと考えられます。
個人的に、ドウコクが三味線を燃やしたのは怒りとは違う感情なのではと思います。
ドウコクの力ならば、あんな中途半端に三味線の皮だけを燃やすということはなく、あっという間に消し炭にできたでしょう。
そこを敢えてそうしなかったのは、ドウコクの計算があったのではないでしょうか。
ドウコクは太夫の思いつめた考えを聞いた時から口調が落ち着いています。
そして成仏を願う薄皮太夫でしたが、三味線から洩れ出る新左の呻き声によって過去がフラッシュバックしていました。
更に、ドウコクはユメバクラを差し向け、未練を思い出させています。
三味線を燃やしたのも同じで、敢えて三味線(=新左)を傷つけることで、新左を意識させ、太夫に自らの逃れられない未練を突きつけようとしたのではないでしょうか。
つまり、「三味線はもう要らない」と怒っているのではなく、「この三味線はもう要らねぇのか?そんな事ないだろ?」とわざわざ傷つけて確認する、という意地の悪いことをやっているのだと思います。
そしてドウコクは太夫の三味線に(あるいは太夫に)惚れ込んでいます。
しかし、成仏されてしまったら、もう太夫の三味線は聴けない。
三味線を燃やしたのも、ユメバクラに夢を見させたのも、全ては太夫を自分の傍に置いておく為の計算でしょう。
実際、ドウコクが三味線の音色に惚れているのか、それとも太夫自身に惚れているのかは分かりませんが、他の男に執着する女に惚れているのだとしたらドウコクも複雑ですね。
あるいは達観しているのかもしれませんが。
yagi
いつも鋭い洞察を楽しく読ませていただいております。
私なりの考えで申し訳ないのですが、
茉子の皆が料理を不味いと思っているのを知ったときのリアクションに対しては
あれは深刻に受け止めてないのではなく、強がっていただけに思えました。
表情もちょっと引きつり気味だったように思えましたし。
(だからこそ、自身が作った料理をすべて食べてしまおうとしたのでは?
なんとも茉子がいじらしく感じられました。)