黒子にスポットを当てた回としては、第七幕「舵木一本釣」という重厚な傑作がありましたが、今回は至って陽性な雰囲気で黒子にスポットを当てています。何となく「黒子さん達の1日」といった趣もあり、黒子一人一人の内情よりも、表立った仕事っぷりを活写しています。
そこに絡んでいくのは、流ノ介、千明、ことは。
黒子達が街の評判になっているのを知り、自分達も、と張り切って空回りする様子が面白おかしく描写されます。今回からは、陰性の雰囲気が一切感じられず、一言で言えば「明るいシンケンジャー」ということになりそうですが、「適材適所」というキーワードがフィーチュアされ、更に突き詰めれば「領分を侵さない」というポリシーまでもが見えてきます。こういった精神論に至れば、やはり「シンケンジャー」ならではという感じになります。
ただし一方で、「シンケンジャー」であれば、黒子の邪魔をしたことで、危機を招くといった展開にすることも可能でありながら、それを「掟」にまでは突き詰めず、「黒子に見習う必要はある」といった結論に導くことで、ライトな教訓譚にまとめあげているのは面白いところ。これにより、終始ライトな雰囲気に包まれています。
今回やっていることはギャグに近いものですが、それでも「ギャグだけ」にならないバランス感覚は秀逸で、「シンケンジャー」の雰囲気を破壊することなく成立しています。シリーズ構成には、かなりの力が入れられているものと想像できます。
次回予告を見ると、新戦士登場ということらしいので、ここで一旦バラエティ編は終了ということになりますが、これから先に何度か挿入されるであろうバラエティ編の礎は、充分に出揃ったのではないかと感じました。
では、コミカルな雰囲気をなるべく伝えられるようまとめてみましたので、ご覧下さい。
平和な雰囲気で幕開け。どちらかと言えば今回は、全体的にほのぼのした雰囲気ではありますが。
いつもの「作戦部屋(?)」でモヂカラの稽古中に、いきなり騒動が始まります。
ことはが「岩」のモヂカラを使って家の中で岩を転がしてしまい、黒子は大慌て。続いて、千明の「枝」、流ノ介の「波」が発動し、さらに黒子を襲います。それにより、志葉家の家宝である壺を運んでいた黒子は、その壺を落として割ってしまいます。
騒ぎを聞きつけた彦馬がやって来て、声を荒げます。彦馬は、「犯人」である流ノ介、千明、ことはを叱るものの、
「黒子の爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいなぁ」
と意外と余裕で笑っています。
この発言、黒子が素早く、また手際よく後片付けを行う様子を眺めてのもの。この出来事をきっかけに、流ノ介、千明、ことはの3人は黒子を意識し始めるのでした。
「シンケンジャー」も、当初の重厚な雰囲気とは異なる、このような軽妙な描写を違和感なく展開出来るようになって来ました。スーパー戦隊シリーズにおいて、こうした軽妙なシーンは欠くことの出来ない要素ですから、この傾向は歓迎すべきことだと思います。
それにしても、彦馬はすっかり「怒鳴りキャラ」になってしまいました。
一方、同じ頃の三途の川。
薄皮太夫の三味線の音が冴えないと、血祭ドウコクが指摘します。
「今日は音色が湿ってやがる」
という、何だかクールで詩的な表現がカッコいいです。前回も三味線の音で偽太夫を見破りましたが、血祭ドウコクの音感は随分と鋭いようですね。
で、何故薄皮太夫の三味線の音色が「湿って」いたかというと、十臓のことが気になっていたからでした。
前回いきなり、十臓が倒れている傍に薄皮太夫がたたずむという構図が挿入されましたが、そのシーンから繋がるシチュエーションが回想されます。
薄皮太夫は、十臓の世話をしたらしく、十臓は目を覚まし、薄皮太夫に礼を述べています。
借りを返しただけだという薄皮太夫。付かず離れずの関係性が微妙で、なかなかの重厚感があります。
太夫「シンケンレッドを狙うのか?」
十臓「所詮、我等ははぐれ者。望みをかなえんとせねば、生きて三途の川に入った意味はない」
太夫「...」
十臓「裏正も鳴いている。もっと戦いたいと...」
十臓の「我等は」という発言が気になりますね。
この「我等」の範囲に薄皮太夫が入るのなら、それはそれで凄い話になってきますが、可能性はゼロであるとは言えません。元々薄皮太夫は、血祭ドウコクや骨のシタリとは、少々住む世界が異なるように描かれていますので、はぐれ外道衆と設定されていても納得できるレベルではあります。
逆に、「我等」の範囲に薄皮太夫が入らないとなると、はぐれ外道衆は十臓のほかにも居ることになり、もしかすると、今後の展開における重要なファクターになるかも知れません。ちょうど「ターボレンジャー」の流れ暴魔のように。
なお、太夫の「...」という沈黙には、朴さんの色っぽい呻きがあてられており、十臓に対する恋慕のような感情が垣間見られるのですが、果たして?
回想から戻って、六門船に現れたのは、今回のアヤカシであるマリゴモリ。
子供っぽい言動と、六門船の中に入りたがらない、血祭ドウコクに会いたがらないといった、人見知りする性格が異色です。デザイン的には、オウムガイのような甲殻が目を引きます。アルマジロの趣もあり、劇中の防御方法は、むしろアルマジロに近いものがあります。公式サイトには、「サザエオニ」のルーツかも知れないといった文がありますが、「なるほど」と唸らされました。にしても、サザエオニとはまたマニアックな(笑)。
さて、シーンは人間界へと切り替わります。
黒子達の、街での評判はすこぶる良いという描写がなされます。街のゴミ拾い等も率先して行い、「街の鑑」と呼ばれているのです。
つまり、この街において志葉家は確実に名士であり、そこに仕える黒子も周知の存在。しかも、街の名物的扱いになっているのですから、正に「シンケンジャー」の世界観は磐石たるものだと言えるでしょう。現代劇に、時代劇の要素を導入して大真面目にギャップを楽しむという、シリーズの根底にある基本構想が遺憾なく達成されているわけです。
黒子の評判を見た流ノ介は、
「なるほど、みんなの憧れとなるような、立派な人間になってこそ、真の侍ということか。ならば我々も、黒子の皆さんに負けていないということを証明しなければなるまい!」
とちょっと勘違い方向に奮起。今回、何と千明が真っ先にそれに同調します。
「確かに!よっしゃ!行こうぜことは!」
という千明の発言は、いつも斜に構えた視点を持つ彼からすれば、ちょっと乖離しているきらいはありますが、前回、流ノ介との関係はしっかり描かれている為、それほど不自然ではありません。
ちょっと戸惑いつつも、ことはは2人に連れられていきます。
残った丈瑠と茉子の2人。
茉子「いいの?」
丈瑠「ま、悪いことしようってわけじゃないんだ。いいんじゃないのか」
この2人は、5人と同年代である為、決して群を抜いて「大人」だと言うことは出来ませんが、一応、冷静な視点を持ち得る「大人」としての存在感を持っています。今回、随所にそれが生かされており、流ノ介達3人との違いが明確化されています。
ちなみに、これは今回の劇中の行動をも決定付けており、丈瑠と茉子のペア、流ノ介、千明、ことはの3人組という、明確なチーム分けが見られます。
ここからは、流ノ介達3人のドタバタ奮闘が開始されます。
まずは、横断歩道を渡ろうとする老人を手助けしようというもの。強引に老人を背負おうとする流ノ介に注目。
結局、老人は通りかかった黒子の方に頼んでしまい、流ノ介達の試みは空振りに。
このシーン、普通なら「これだけ」なのですが、私なんかの年季の入ったファンは、思わず目を丸くしてしまうのです。
このご老人、依田英助さんじゃありませんか!
依田さんと言えば、スーパー戦隊シリーズにおける怪人の声を数多くあてたベテランです。特に「サンバルカン」は殆どの怪人を担当しており、今回の困り気味に発せられるセリフを聞いても、その頃をバッチリ彷彿させる声質で、嬉しくなってしまいます。劇中では杖をついてヨボヨボしてましたが、あれは勿論演技ですね(笑)。
続いて、流ノ介達は重い荷物を持つ主婦を見つけ、黒子の前に割り込んでいきます。しかし、手柄を焦るあまり、流ノ介と千明は荷物の取り合いを演じてしまい、更にそれを止めに入ったことはも加わって、メチャクチャに。遂に荷物は空中に放り上げられて中身がバラバラになってしまいます。
それを、黒子が見事キャッチ。さすが黒子さんといった調子で主婦も大喜びなのですが、3人(特に流ノ介と千明)はションボリ。
このシチュエーション、ありがちですが楽しいですよね。流ノ介達のダメっぷりも素晴らしいです。
今度は、迷子の女の子を見つけた流ノ介達。流ノ介、千明が話しかけると余計に泣いてしまいます。流ノ介の恩の押し売り口調、千明のナンパ口調が実に可笑しいのですが、この2人、ポリシーや育ちは全く違うものの、案外似た者同士なのかも知れません。
結局、ことはがお巡りさんを見つけ、迷子だと言って引き止めるのですが、ことは自身が迷子と間違われてしまう始末。ことは=ちょっと天然系な少女という設定が存分に生かされた、秀逸なギャグです。一瞬釣られてついて行くことはが素晴らしく天然系です(笑)。
その隙に黒子が迷子の母親を見つけ、無事引き合わせるという顛末。3人は全く役に立つことが出来ません。
遂に千明はモヂカラで役に立とうとまで考え始めるのですが、そこに外道衆の報が。
街にマリゴモリが現れました。
丈瑠と茉子が先に現場に到着しており、早くも戦闘態勢。マリゴモリは自分を内向的なタイプだと評し、
「初対面のヤツは苦手なんだよ!」
とキレて攻撃態勢に。
丈瑠と茉子は、美しい連係アクションを繰り出していきます。このアクションの切れ味の鋭さは、全体的なほのぼの感に隠れ気味ですが、本当に凄いものに仕上がっています。「連係」という言葉が相応しい、隙のない殺陣です。このアクションの一刀一刀がマリゴモリの固い甲羅を印象付けていきます。
更に、丸まって攻撃を防御してしまうマリゴモリには、2人の攻撃はまるで効果がありません。
少し遅れて、流ノ介達も合流。しかし、やはりあらゆる攻撃が効果ありません。
「しつけぇんだよ!やめろってのが分かんねぇのか!」
と逆ギレするマリゴモリは、更に攻撃を強めようとしてきます。
その時、黒子が街の人々の避難誘導をしているのを、ことはが目撃します。
ことは「あ、あれ、人が居る!黒子さんも!」
千明「黒子ちゃん?何やってんだよ!」
丈瑠「お前達、知らないのか!...後で言う。今は戦いに集中しろ!」
千明「んなこと言われても、放っとけるかっつーの!」
ことは「うちも!」
丈瑠「よせ!黒子に任せろ!」
千明とことはは、黒子の所へ駆け寄って行ってしまいます。
戦力を欠いた丈瑠達は、マリゴモリの攻撃を受けてひるみ、逃走を許してしまいました。
このシーン、サラリと看過してしまいそうなシーンですが、スーパー戦隊シリーズ的には重要です。
戦隊ヒーローは、一部の例外を除いて、基本的に大規模な組織を動員して動いているわけではないので、人々の避難誘導を手隙のメンバーが負い、人払いをしてから戦闘開始というパターンが多いのです。よくあるのが、イエローやピンクといったヒロインに、レッドが、
「子供達を頼む!」
と指示し、
「OK!」
と避難させるというパターンです。これは王道中の王道であり、なければなかったで物足りないのですが、何と「シンケンジャー」では、主人公達も気付かない間に、黒子が処理しているという設定になっているのです。非常に合理的であり、そういった部分の尺を他の重要な場面に回すといったことも可能になります。「シンケンジャー」には方便となる様々な「発明」がありますが、これも大きな「発明」の一つだと言えるでしょう。
水切れでマリゴモリは退却し、5人が志葉家の屋敷に帰ってきたところで、いつものカッとなる彦馬が登場。流ノ介達が黒子と張り合って遅刻し、挙句マリゴモリを逃がしたことを叱責します。
丈瑠と茉子は、悪いことをしようとしたわけじゃないと言って、流ノ介達を庇います。戦いを疎かにしたわけですから、丈瑠からも厳しい言葉があるだろうと予想されましたが、実際は違いました。このように懐柔的な丈瑠も、今回のような雰囲気ならば自然に受け入れられる感じがします。
しかし、後の場面を鑑みると、もしかするとこの時点で、丈瑠は既にマリゴモリ対策を思いついていたのかも知れません。次で必ず勝てるので、この場は士気を殺ぐような発言を控えたとも考えられます。
丈瑠の話によれば、黒子は侍の身の回りの世話だけでなく、戦いのサポートもしており、避難誘導等も黒子の仕事だといいます。黒子も精神は侍と同様なのですが、戦いには参加出来ないのです。何故かという問いに答えられない流ノ介に対し、丈瑠は次のように説明します。
「モヂカラがないからだ。黒子達だって、人を守るために戦いたい。だが、外道衆相手に戦うには、モヂカラが必要だからだ」
ここで、ある既視感を感じます。それは、「電撃戦隊チェンジマン」です。「チェンジマン」には、地球守備隊の戦士団という「その他大勢」の隊員がおり、チェンジマン5人との違いは、「アースフォースの関与を受けたか否か」なのです。この構図は、そのまま今作の「モヂカラを使えるか否か」に継承されており、同じ志を持つ者達から抜きん出る決定的な要素という感覚が、ここではっきりするのです。思い起こせば、「チェンジマン」の戦士団は、陰日向に亘って主人公達を支える存在でした。「シンケンジャー」では更にそれを推進して、陰にあって主人公を支える存在という設定がなされています。
茉子「黒子さんが居るから、私達は安心して戦える。私達が戦うから、黒子さん達はサポートに徹することが出来る」
千明「なるほどな。黒子ちゃん達と張り合ってる場合じゃないってことか」
流ノ介「互いに違う役割の者が、張り合うことなど無意味」
ことは「信頼しあって、力合わせていくっていうことこそが、大切やってことか」
茉子は、さすがに気配り、目配せが出来るキャラクターだけあって、既に自分達と黒子の役割の違いについて充分認識しています。これを受け、流ノ介、千明、ことはも、黒子との「補完関係」こそが重要だと気付きます。これまでは、5人の中での絆の確認でしたが、それを黒子という「仲間」にまで広げて見せたわけですね。
彦馬は、
「うむ。正に適材適所というやつじゃな」
と一言。丈瑠も、
「ま、そういうことだ」
と同意します。そして、丈瑠は「適材適所」という言葉を借りて、対マリゴモリ必勝法を開示するのです。
丈瑠が「適材適所」という言葉から、必勝法を思いついたようにも見えますが、先に触れたように、私は、彦馬が流ノ介達を叱責する前に、既に発案していたのではないかと考えています。
必勝の策はあるものの、三途の川は順調に増水しているという状況が描かれ、しかも、マリゴモリが丸くなれば、血祭ドウコクですら、ぶった切れるかどうか分からないという発言もあり、マリゴモリの強大な防御力は、抜かりなく印象付けられます。特に、血祭ドウコクすら「刃が」立たないという話を持ち出すことで、後の逆転劇のインパクトは不足なく高められます。
そして、マリゴモリは再び街に出現。丸くなってゴロゴロ転がり、人々を追いたてていました。
そこに現るはシンケンジャー。いつものように横断幕がマリゴモリの視界を遮ります。
今回は黒子のお仕事を伝えるという趣旨を受けてか、何と横断幕の中で着替える5人を描写。
服の上から和装を羽織っているように見えますが、これに関しても色々説があるようで、そのまま着ても特に違和感はないだろうという説もあれば、歌舞伎の早着替えの如く、黒子が背中から洋服を抜き取っているのではないかという説もあります。
いずれにせよ、こういったサービスシーン的な演出は、ギャグの筆頭であるにも関わらず、一定の緊張感を保っているのは、黒子というキャラクターが世界観を支えているという事実と、握り手をクロスする等、着替えの動作がヒロイックだということが影響していそうです。
流ノ介「ありがとう、黒子の皆さん」
ことは「黒子さん達も、うちらの仲間」
千明「俺達は、みんなで戦ってるんだ!」
3人だけにこういったセリフが与えられているのも自然。ここは丈瑠と茉子に発言させなくて正解です。5人ヒーローということで、とかく平等にセリフを振られるところを、巧くオミットして見せるバランス感覚がいいですね。
ここで一気に変身、そして名乗りへと続きます。
「作戦開始!」
丈瑠の号令と共に、必勝の策が展開されます。
まず、千明の「枝」のモヂカラと、ことはの「岩」のモヂカラで石垣を作り、マリゴモリの動きを止めます。
続いて、茉子の風で、丈瑠の炎を倍にして斬る!これにより、マリゴモリの甲羅は極限まで熱されます。
さらに、流ノ介が全ての力を振り絞り、「波」を起こして急激に冷やす!
この一連の攻撃によって、マリゴモリの甲羅にひび割れが生じます。モヂカラの属性や相性といった要素を巧く処理した秀逸な作戦ですね。ちなみに、高熱から急激に冷やして倒すというパターンは、東映系のヒーローものではよく見られます。代表的なところでは、「仮面ライダーストロンガー」のタイタンあたりが挙げられるでしょうか。
マリゴモリには、虎五輪弾でとどめを刺します。
黒子達も戦いを応援していました。
常に5人を見守っているという様子がいいですね。
マリゴモリは例によって二の目で巨大化。シンケンオーでも、マリゴモリの甲羅には苦戦します。何と、ダイシンケン・侍斬りが破られてしまいます。パワーアップ形態登場が一段落したところで、まさか必殺技破りが登場するとは思いもよりませんでした。ここで、
丈瑠「お前達、分かってるな!」
流ノ介「了解です!適材適所ですね!」
丈瑠「そういうことだ!」
という会話が繰り広げられ、等身大戦と同様の作戦でマリゴモリを倒すことに。単純ですが、等身大戦で効果の程を見せている為、ある程度描写が曖昧でも成立するわけで、実に巧い処理だと思います。
カブトシンケンオーで熱し...。
カジキシンケンオーで急激に冷やし...。
トラシンケンオーの虎ドリル突撃で粉砕!
「ああ、幸せに、なりたかった~!」
という断末魔をあげて、敢え無くマリゴモリは崩れ去ります。テンポよく、しかもちゃんと合体バンクを挟みつつ、侍武装3連発が披露されたのには驚きです。今回はアクション関連のテンポや構成が、非常に高レベルでまとまっていると思います。
エピローグは、冒頭へとリンクする黒子達の仕事っぷりで。一同は、その働き振りに感心しきりです。
丈瑠は、
「張り合う必要はないが、見習う必要はあるかも知れないな」
との感想を述べ、今回のストーリーの骨子を統括します。奉仕の心はあらゆる関係を円滑にするということですね。茉子のセリフにもありましたが、今回で黒子とシンケンジャーの絆の双方向性が確認されたと言えるでしょう。
しかし、黒子もたまには失敗します。黒子の一人が、掃除の最中、壺を壊してしまいます。
必死に誤魔化す姿がコミカル。ここでまた彦馬が声を荒げて登場。壊してしまった壺が「先代殿より頂戴した大切な品」だとして、黒子を追い掛け回します。
ところが、今度は追い掛け回している彦馬が、さらに別の品物を割ってしまうというオチ。
伊吹さんの重厚な声質でコミカルな演技が展開されるのですから、ここは素直に笑うのみです。「シンケンジャー」におけるギャグ描写も、随分と充実してきましたね。
コメント