邦題からは、いかにも「ロンリー・ハート」に伴うツアーの様子をバッチリ収めたライヴ盤のようだが、かなり様相が異なる。ほぼ「オマケ」程度であり、ミニ・ライヴ・アルバムという形容が正しい。
実のところ、映像作品である「9012 Live(LiveはFiveの韻を踏んでいる)」のボーナス・トラック扱いだったようで、「The Solos」の副題のとおり、各メンバーのソロ・プレイが中心になっている。
しかし、このソロ中心というのがたまらなく面白い(逆の意見も多いが...)。ライヴでは各メンバーのソロ・プレイは定番で、各々のテクニックを披露して盛り上がるパターン。ここで特筆しておきたいのはラビンとイエスに戻ってきたケイ。ギター・ソロによって、ラビンのスタイルが、ハウとは明らかに異なるソリッドな速弾きスタイルであることが良く分かる。一方のケイは、ウェイクマンがあまりに派手なプレイヤーの為、評価が不当に低いが、実際のテクニックに遜色はないし、タイトなプレイはリズム主体となったこの時期のイエスにマッチしている。
コアなイエス・ファンとしては、押さえておいて損はない珍品。
- 原題
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9012 Live - The Solos
- 邦題
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ライヴ
- パーソネル
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JON ANDERSON - LEAD VOCALS, KEYBOARD, GUITAR
CHRIS SQUIRE - BASS GUITAR, VOCALS
TREVOR RABIN - GUITARS, VOCALS
ALAN WHITE - DRUMS, VOCALS
TONY KAYE - KEYBOARDS, VOCALS
- 曲目
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- Hold On (ホールド・オン)
- Si (シ)
- Solly's Beard (ソリーズ・ビアード)
- Soon (スーン)
- Changes (変革)
- Amazing Grace (アメイジング・グレイス)
- Whitefish (ホワイトフィッシュ)
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