いきなり私的なことで恐縮だが、偶然某所の棚に陳列してあった、このアンソロジー盤。全ての紙ジャケを揃えるまで、それほどマーク・ボランを掘り下げるつもりの無かった私だが、オリジナル・アルバムを自由に聴くことが出来る環境に置かれ、徐々にオリジナル・アルバム以外の音源に興味が沸くこととなった。そんなとき、目に飛び込んできたのが、この3枚である。実に発売より6年経過してからの入手。
このアンソロジー、いくら好きでも未発表音源で埋め尽くされて辟易するようなものが横行する中、実に編集のセンスが良く、適度に発表済みの音源を混ぜることによって、マーク・ボランがどのようにして楽曲を組み立てていったかという臨場感を生み出している。当然、スタジオ・ワークをそのまま編集したわけではないのだが、雰囲気という意味で素晴らしい。
確かに、未発表のものを多く求める意味では、かなり不足の感はある。紙ジャケ盤等にボーナス・トラックとして収録されたものとの重複もあって、全体に「未発表」っぽいものが少ないのは確かだ。しかし、殆どのアウトテイクや企画モノで聴かれる強烈なクォリティには圧倒されるし、ラフなデモやライヴ音源には、更なる未発表音源への興味を掻き立てられワクワクしてしまう。
マーク・ボランは、音の中に永遠に生きている。
- 原題
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A Wizard, A True Star
- 邦題
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神秘の軌跡
- パーソネル
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※ アンソロジー盤のため、割愛しました。
- 曲目
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Disc 1
- Interview <radio, May 1976> (ラジオ・インタヴュー <1976年5月>)
- Telegram Sam (テレグラム・サム)
- Spaceball Ricochet (スペースボール・リコシェ)
- Cadilac (キャデラック)
- Metal Guru <acoustic demo, 1972> (メタル・グルー <アコースティック・デモ>)
- Baby Strange (ベイビー・ストレンジ)
- Over the Flats (オーヴァー・ザ・フラッツ)
- Thunderwing (サンダーウイング)
- Is It True (イズ・イット・トゥルー)
- Interview <May 1972> (インタヴュー <1972年5月>)
- Metal Guru (メタル・グルー)
- Rabbit Fighter (ラビット・ファイター)
- Pepsi Jingle (ペプシ・ジングル)
- Sunken Rags (サンクン・ラグズ)
- The Slider (ザ・スライダー)
- Buick Mackane <acoustic demo, 1972> (ビューイック・マッケイン <アコースティック・デモ>)
- Klos <U.S.radio jingle> (KLOS ラジオ・ジングル)
- Would I Be the One (ウッド・アイ・ビー・ザ・ワン)
- Rock On <rough mix, 1972> (ロック・オン <ラフ・ミックス>)
- Children of the Revolution (チルドレン・オブ・ザ・リヴォリューション)
- Painted Pony (ペインテッド・ポニー)
- Solid Gold Easy Action <rough mix, 1972> (イージー・アクション <ラフ・ミックス>)
- Xmas Flexi Message (クリスマス・メッセージ)
- 20th Century Boy (20センチュリー・ボーイ)
- The Street & Babe Shadow (ザ・ストリート・アンド・ベイブ・シャドウ)
- I Wanna Go (アイ・ワナ・ゴー)
- Interview <radio, January 1974> (ラジオ・インタヴュー <1974年1月>)
- You Got the Look/Electric Slim (ユー・ガット・ザ・ルック/エレクトリック・スリム)
- The Groover (ザ・グルーヴァー)
- Sure Enough (シュア・イナフ)
- Interview <Australian radio, November 1973> (ラジオ・インタヴュー <1973年11月>)
- Highway Knees (ハイウェイ・ニーズ)
- Midnight <rough mix, 1973> (ミッドナイト <ラフ・ミックス>)
- Untitled Poem (アンタイトルド・ポエム)
- Left Hans Luke & The Beggar Boys (レフト・ハンド・ルーク)
Disc 2
- Interview <radio> (ラジオ・インタヴュー)
- Change (変革はお陽さまの如く)
- Every Day (エヴリ・デイ)
- Interview <radio, January 1974> (ラジオ・インタヴュー <1974年1月>)
- Venus Loon <rough mix> (ヴィーナスの美少年 <ラフ・ミックス>)
- All My Love (オール・マイ・ラヴ)
- The Leopards <home demo, 1973> (豹の歌 <ホーム・デモ>)
- Interstellar Soul (星空のソウル)
- Carsmile Smith <rough mix, 1974> (懐かしのカースマイル <ラフ・ミックス>)
- Interview <radio, February 1976> (ラジオ・インタヴュー <1976年2月>)
- Saturation Syncopation (サチャレイション・シンコペイション)
- Down Home Lady (ダウン・ホーム・レディ)
- Sky Church Lady (スカイ・チャーチ・ミュージック)
- Teenage Dream (ティーンエイジ・ドリーム)
- Till Dawn <rough mix, 1974> (ティル・ドーン <ラフ・ミックス>)
- Jitterbug Love <from "Sister Pat Hall" LP> (ジルバの恋 <シスター・パット・ホール>)
- Are You Ready, Steve? (アー・ユー・レディ、スティーヴ?)
- Light of Love (ライト・オブ・ラヴ)
- Sanctified (サンクティファイド)
- Think Zink (シンク・ズィンク)
- Solid Baby <rough mix, 1974> (ソリッド・ベイビー <ラフ・ミックス>)
- Bust My Ball (バスト・マイ・ボール)
- Token of My Love <live, Agora Club, U.S.A., 1974> (トークン・オブ・マイ・ラヴ <ライヴ>)
- Children of Rarn (チルドレン・オブ・ラーン)
- We Are Dworn (ウイ・アー・ディウォーン)
- Theme from the Sermon on the Mount (聖訓のテーマ)
- Children of Rarn <Main Theme> (チルドレン・オブ・ラーン <メイン・テーマ>)
- Interview <radio, January 1974> (ラジオ・インタヴュー <1974年1月>)
Disc 3
- Brain Plice <studio out-take, 1975> (ブレイン・ポリス)
- Futuristic Dragon Intro <studio out-take, 1975> (銀河系の使者イントロ)
- New York City (ニューヨークの貴婦人)
- Reelin' & A Wheeling (リーリン&ホイーリング)
- Dreamy Lady (夢見る夜の魔女)
- Christmas Bop (クリスマス・バップ)
- Movie Audition (ムーヴィー・オーディション)
- Rip It Up (リップ・イット・アップ)
- Teenager in Love (恋のティーンエイジゃー)
- Capital Radio Jingle (キャピタル・ラジオ・ジングル)
- Jupiter Liar (美しき偽善者-その名はジュピター)
- Pale Horse Riding (ペイル・ホース・ライディング)
- Chrome Sitar (シタールは星空の調べ)
- Piccadilly Radio Jingle (ピカデリー・ラジオ・ジングル)
- Jeepster Rap <with Roy Wood> (ジープスター・ラップ <with ロイ・ウッド>)
- Funky London Childhood (ファンキー・ロンドン・チャイルドフッド)
- Dawn Storm (朝焼けの天使はぼくの恋人)
- Casual Agent (カジュアル・エージェント)
- 20th Century Baby (20センチュリー・ベイビー)
- I Love to Boogie (ラヴ・トゥ・ブギー)
- Interview <radio, February 1976> (ラジオ・インタヴュー <1976年2月>)
- London Boys (麗しのロンドン・ボーイ)
- Life's an Elevator (人生はエレベーターの如く)
- Dandy in the Underworld (地下世界のダンディ)
- Crimson Moon (深紅色の月)
- Hang-ups <live at Rainbow, March 1977> (恋はあまのじゃく <ライヴ>)
- Hot George (ホット・ジョージ)
- 21th Century Stance (21センチュリー・スタンス)
- Pain and Love (苦痛と愛)
- Interview <radio, August 1977> (ラジオ・インタヴュー <1977年8月>)
- Celebrate Summer (セレブレイト・サマー)
- Keep a Little Marc in Your Heart (キープ・ア・リトル・マーク・イン・ユア・ハート)
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