突如2001年に再編成されたロキシー・ミュージック。メンバー構成を見ると、ブライアン・フェリーは勿論、アンディ・マッケイ、フィル・マンザネラ、そして何とポール・トンプソンという布陣! これには驚くしかない。しかし、「アヴァロン」や「ハート・スティル・ビーティング」で完結した世界があるロキシーに対して、「再編成」というキーワードが馴染まなかったのも事実。
ところが、2年後に届けられたライヴ盤の素晴らしさたるや、フェリーの美意識の高さ、マッケイやマンザネラといったメンバーのミュージシャンとしてのプライドをビシビシと感じさせるものであった。よくある昔のグループの再結成モノは、年季の入ったミュージシャンが往年の曲を「円熟味溢れる演奏で再現」し、「寄る年波」をファンに対して認識させる少々辛いものなのだが、ロキシーに関しては全く当てはまらない。
まず「リ-メイク/リ-モデル」から始まる構成に度肝を抜かれる。ファースト・アルバムの一曲目だ。この曲のみならず、全体的にハイ・テンポで展開され、傑作「ストリート・ライフ」、「アウト・オブ・ザ・ブルー」、「ヨーロッパ哀歌」などなど、とても書き切れないが、オリジナルをハイ・レベルで再現し、さらにブラッシュ・アップさせた印象を受ける。
ロキシーズ・ベストといった曲目、多数公演からの架空のライヴ構成といった「VIVA!」と同様の手法など、フェリーの計算高さに感服する。ロキシー・ファンは必聴中の必聴盤だ。
- 原題
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Live
- 邦題
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ライヴ
- パーソネル
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Bryan Ferry - Vocals/Piano
Andy Mackay - Saxophone & Oboe
Phil Manzanera - Guitar
Paul Thompson - Drums
Chris Spedding - Guitar
Colin Good - Piano/M.D.
Zev Katz - Bass
Lucy Wilkins - Violin/Keyboards
Julia Thornton - Percussion/Keyboards
Backing Vocals
Sarah Brown
Yanick Etienne
Michelle John
Sharon White
- 曲目
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Disc 1
- Re-Make/Re-Model (リ-メイク/リ-モデル)
- Street Life (ストリート・ライフ)
- Ladytron (レディトロン)
- While My Heart Is Still Beating (我が胸のときめきを)
- Out of the Blue (アウト・オブ・ザ・ブルー)
- A Song For Europe (ヨーロッパ哀歌)
- My Only Love (マイ・オンリー・ラヴ)
- In Every Dream Home a Heartache (イン・エヴリ・ドリーム・ホーム・ア・ハートエイク)
- Oh Yeah! (オー・イェー)
- Both Ends Burning (ボウス・エンズ・バーニング)
- Tara (タラ)
Disc 2
- More Than This (夜に抱かれて)
- If There is Something (イフ・ゼア・イズ・サムシング)
- Mother of Pearl (マザー・オブ・パール)
- Avalon (アヴァロン)
- Dance Away (ダンス・アウェイ)
- Jealous Guy (ジェラス・ガイ)
- Editions of You (エディションズ・オブ・ユー)
- Virginia Plain (ヴァージニア・プレイン)
- Love is the Drug (恋はドラッグ)
- Do the Strand (ドゥ・ザ・ストランド)
- For Your Pleasure (フォー・ユア・プレジャー)
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