Heart Still Beating (ハート・スティル・ビーティング)

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ハート・スティル・ビーティング(ライヴ・イン・フランス 1982)(紙ジャケット仕様)

 ロキシー・ミュージックのラスト・アルバムにしてライヴ盤。ただし、1990年に発売されており、実に「アヴァロン」から8年が経過している。正式には、「アヴァロン」がラスト・アルバムと言えよう。

 以前にもライヴ盤「VIVA!」があったが、こちらはよりストレートにライヴ・セットを伝える内容になっており、収録時間も長い。1990年と言えば、既にCDがLPに取って代わった時期だけに、この作品もCDで発売されたようだ。この紙ジャケは、その際欧州で限定リリースされた2枚組LPを元に作られている。

 いきなり内容よりジャケットの話になってしまうが、解散からかなり経って発売されたにもかかわらず、従来のロキシー・ミュージックが織り成すトータル・アートの世界が完璧に継承されているのが分かる。実に、フェリーの美学に唸らされる部分である。

 内容の方はと言うと、「アヴァロン」期のライヴの充実度がよく分かる名盤となっている。中期ロキシーのパワーと、後期ロキシーのイリュージョナルなサウンドが見事に合致し、これぞロキシーとしての完成形かと思わせる内容である。「フレッシュ・アンド・ブラッド」や「アヴァロン」が既にフェリーのソロ・プロジェクトに限りなく接近していたのに対し、このライヴ盤はロキシーのグループとしてのアイデンティティを強く感じさせる音を発しており、ライヴ自体が緻密なプロデュース・ワークの元に構成されているのは驚嘆に値する。

原題

Heart Still Beating

邦題

ハート・スティル・ビーティング

パーソネル

Bryan Ferry - Vocals and Keyboards

Phil Manzanera - Guitars

Andy Mackay - Saxophone and Oboe

Neil Hubbard - Guitar

Andy Newmark - Drums

Alan Spenner - Bass

Jimmy Maelen - Percussion

Guy Fletcher - Keyboards

Backing Vocals:

Fonzi Thornton

Michelle Cobbs

Tawatha Agee

曲目
  1. India (インディア)
  2. Can't Let Go (キャント・レット・ゴー)
  3. While My Heart is Still Beating (ホワイル・マイ・ハート・イズ・スティル・ビーティング)
  4. Out of the Blue (アウト・オブ・ザ・ブルー)
  5. Dance Away (ダンス・アウェイ)
  6. Impossible Guitar (インポッシブル・ギター)
  7. A Song for Europe (ヨーロッパ哀歌)
  8. Love is the Drug (恋はドラッグ)
  9. Like a Hurricane (ライク・ア・ハリケーン)
  10. My Only Love (マイ・オンリー・ラヴ)
  11. Both Ends Burning (ボウス・エンズ・バーニング)
  12. Avalon (アヴァロン)
  13. Editions for You (エディションズ・オブ・ユー)
  14. Jealous Guy (ジェラス・ガイ)