ジャーナリスト時代の先輩・根来は、数々の事件を隠蔽する「大きな力」の手掛かりを、姫矢が掴んでいると踏んでいたが、姫矢は根来を拒絶していた。
ナイトレイダーでは、巨人のコードネームを「ウルトラマン」とし、その能力や素性について議論された。ウルトラマンは人類の味方だとする孤門と、あくまでビーストと同一視する凪とで、またも対立が起こる。
その頃、姫矢がウルトラマンへと変身する際に使用する道具が微かに光を放ち始めた。いずこかへ向かう姫矢、それを追う根来。時を同じくして新たなビーストが市民に被害をもたらす。ナイトレイダーも出動した。姫矢を見失った根来は、現場を訪れた沙耶をフィルムに収める。
ビーストを目の当たりにした姫矢はウルトラマンに変身! ビーストとウルトラマンの激しい戦闘が開始される。ビースト掃討作戦を開始したナイトレイダーに、吉良沢はウルトラマン攻撃を指令する…!
解説
姫矢の素性が少しずつ判明していく。ジャーナリストであったことや、渓谷で小型のビーストの大群(?)に遭遇した過去を持つことなど。また、今回初めてエボルトラスターの反応が描写された。デュナミストが防衛チームの一員ではない為、ビースト出現を知る別の手段が必要であり、それを的確に表現した点で好感が持てる。
その姫矢の関係者である根来の登場もトピック。TLTの暗部に迫ろうとするキャラクター配置が面白い。沙耶を被写体に捉えたシーンは、今後の重要な伏線か?
一方で孤門と凪の対立の度合いは一層顕著に。前回までは孤門がやや遠慮していたが、今回ははっきりと意見しており、ウルトラマンが味方であることを「知っている」視聴者が、感情移入しやすい「主役キャラ」をうまく作り上げていると言えよう。
今回はメタフィールドなしの戦闘が展開されるウルトラマン対ビースト戦だが、「昼間」の戦闘を見せるネクサスを見ると、従来のシリーズとは必ずしも乖離していないことに気付かされる。重量を表現した数々の特撮テクニックや空のホリゾントなどが、ウルトラの伝統を強く感じさせて嬉しい。
そして、次回につなげるエンディングとして、満点とも言えるシーン! 姫矢の胸に命中しそうな凪の放つ弾丸という衝撃的なシーンで「To Be Continued」。「セブン」の「ウルトラ警備隊西へ・前編」のエンディングに匹敵するインパクトである。