巨人を撃つ凪を孤門は阻止する。巨人とビーストの戦闘は続き、空へ逃亡したビーストを追う銀の巨人は赤い巨人へと姿を変え、自ら作り出した別の空間へと誘導した。巨人に変身していた謎の男は、「仕留められなかった」と呟く。
銀色の巨人は敵か味方か…。TLTの上層部ではそれが話題となっていた。その席上で巨人を「ウルトラマン」と呼ぶ孤門。
その孤門は、「ウルトラマン」をあくまでビーストと見做す凪と対立する。凪は目前のものが真実とは限らないと主張し、バス事件の隠蔽がどのように、また何のために行われているかを語る。
凪は謎のビーストの気配を感知し、それを追う。そこに現れたのはまたも謎の男だった。ビーストが現れ戦闘状態となるが、謎の男が特殊な武器で撃退する。
解説
いよいよウルトラマンの本格的な活躍が始まる。アンファンスからジュネッスへの飛行しながらのタイプチェンジ、メタフィールドの展開とそれを外界から眺望したときの描写。短いながらも様々な情報を提供している。夜間でのペドレオンとの格闘戦は「これぞウルトラ」的な迫力だ。
ところが、それは従来の「ウルトラマンフォーマット」、つまりクライマックスにウルトラマンの活躍を持ってくるというものを大きく崩し、何と冒頭のみに限られるという野心に満ちた試みがなされている。
一方で、凪と孤門のポリシーの違いは益々深化しており、どうやら凪には「目前を現実として率直に受理できない」理由があるようだ。孤門は目前の危機から市民を助ける仕事をしてきただけに、虚構へと貶められる現実に納得がいかないのも当然であろう。
今回は姫矢の出番が大幅に増え、ブラストショットの使用も見られる。凪が孤門に忠告した「残弾の数を把握すること」という言を、今度は姫矢が凪に対して投げかけるなど、キャラクターの関係を鮮やかに描き出すシーンが面白い。
TLT高官として佐原健二氏が登場しているのも要チェックだ。松永が語る「あの男」とは…?