ストーリー
ついに完結したウルトラマンマックスの物語。
総集編として、全39話に登場した怪獣、宇宙人、ゲストキャラクターが総登場! DASH隊員の面々が自ら解説を努めるスペシャルフィナーレ。
解説
まさか、最終回後にこのようなイベントがあるとは思っても見なかった。
ほぼマックスのメイン監督と言っても過言ではない、八木監督の手による編集マジックで、目まぐるしく展開しつつも要所を押さえた非常に秀逸な構成。全ての怪獣・宇宙人を網羅することはおろか、各話オープニングにクレジットのあった全ゲストキャラクター、さらに個々のDASH隊員の見所までもしっかり交えて、その上で一つのうねりを持つストーリーを形成してしまっている。
基本はカイトとミズキの関係が縦糸になっており、それがこの総集編の骨組みを強固にしているのだが、それがウルトラマンマックスというシリーズの一面に過ぎないことは、よく分かっていることだ。
本シリーズには、あえて自由度を高めるべく、強いシリーズ構成力を敷かなかったのはご存知の通り。それ故に脚本や監督の色が顕著に出やすいシリーズとなった訳だが、カイトとミズキの関係に強くも弱くもスポットがあてられ続けたことで一つの筋を通すことができたのも、またマックスというシリーズの一面である。この総集編は、それを強く感じさせる一本だ。
さて、実に嬉しいのはDASH隊員たちのナレーションである。キャラクター設計がシリーズを通して自然に行われてきたであろうことは、ファンならば異論なきところであろう。ナレーションでは、そのあたりが大事にされており、一言一言に生き生きとした各キャラクターの特徴が息づいている。
この総集編から漲るパワーと彩り豊かな怪獣・宇宙人、それらを嵐のような映像でザッと眺めていくと、このシリーズがいかにパワフルであったかを思い知らされる。ウルトラマンマックス、それはウルトラシリーズの持つ楽しさと深さを1話ずつ丁寧に見せたシリーズだったと言えるだろう。