今回はアレルヤの赤面で決まり。
ではなく。
やはりセルゲイ・スミルノフですな。
まさか戦術論でBパートを埋めてくるとは思いませんでした。戦術自体は実に単純明快なものでしたが、実質セルゲイとスメラギのせめぎ合いといった趣で見応えがありました。
わざとこんな硬派な戦術モノをやって、キャラ人気路線から脱却を図ってる??
人革連のみがソレスタルビーイングをまともに追跡し、国際社会におけるリードを狙う。劇中ではセルゲイが大国の威信をかけて作戦を展開するような印象ですが、軍だけが単独で動いているとは思えないので、やはり人革連の中枢が下した判断なのでしょう。人革連には、ガンダム鹵獲作戦を展開するだけの自信とパワーがあるようです。
セルゲイがとった作戦は、双方向通信システムの通信子機を無数にばら撒き、GN粒子が通信機器を妨害する特性を逆手に取って、通信不能エリアを特定。そこにガンダムが存在するというロジック。この「通信子機を無数にばら撒く」という行為自体が「大国」の余裕を感じさせます。
さらに、ラオホゥという名のMS輸送艦も沢山投入され、少なくとも3隻は空っぽにされて陽動と特攻に使われてます。凄い。
このラオホゥ、宇宙の輸送艦として非常に地味~な船なんですけど、そこがまたイイですね。
これまで戦術予報士としてほぼ完璧に近い予測をしてきた、スメラギの指揮に翳りが見えます。
セルゲイがとった作戦は、18年前の第4次太陽光紛争時に使われたものらしく、「ロシアの荒熊」の異名をとるセルゲイは相当な戦術師だったようです。陽動を陽動で応じ、的確かつ効果的かつサバイバビリティを重視した超A級戦術を展開。しかも、ガンダム鹵獲という最終目的を土壇場まで悟らせない。見事。
セルゲイ氏…やっぱりイイなぁ。
予想を覆され、必死で臨機に応じるスメラギの姿(「もう間違わないと決めたのに」のセリフが意味深)も良く、それに応え、寸での所で防衛するデュナメスの活躍も見モノです。重心のズレが照準をズラすというようなことを言ってましたが、宇宙で左脚部を支柱化することによって、重心がズレるかどうかは、やや疑問(GN粒子による射撃には反動がなさそうなので)。ま、雰囲気ですよね、あくまで。
宇宙型ティエレンの遠距離攻撃でプトレマイオスが危機に陥る中、クリスが気を動転させますが、彼女がアレルヤの名を呼ぶのは何かの伏線でしょうか。あるいは、クリスはアレルヤが「好み」ということなのかも。
そのアレルヤ、フェルトとロックオンの接近に赤面。そういうキャラにしてしまいましたか(笑)。純情アレルヤ氏、来週はソーマとの邂逅で暴走しそうですけど。
全編を通して出番が多かったのは、ロックオン。
冒頭、ロックオンが(多分両親の)墓参りをしています。墓には花が手向けられており、ロックオンによく似た謎の人物が木陰に立っていました。このシーンについては、その後何も説明がないので、恐らく今後の為に用意したものでしょう。現在のところ、予測できるストーリーは皆無。
そして、キャラクタードラマの白眉はロックオンとフェルトの会話。
フェルトの両親は第2世代のガンダムマイスターだということが明かされ(刹那らは第3世代)、ロックオンもついに本名を明かします。
ロックオンの本名は「ニール・ディランディ」で、出身はアイルランドとのこと。
この2人、見た目はともかくかなり年齢が離れており、カップルとして成立するには多少ムリがあります。ということで、ロックオンは単に兄的存在としてフェルトを励ましたのでしょう。逆にフェルトがロックオンに憧れるのはアリで、プトレマイオスの危機に際して「生き残る」と強く宣言したのも一つの表れかと。カップルにはして欲しくないですな。ガンダム00には、良識ある展開をお願いしたい(笑)。
他のトピックとしては、ハロが沢山いたこと。ロックオンのパートナーのハロは、兄貴分らしいことも分かります。
それから、国連がアザディスタンへの援助を検討し、アレハンドロ・コーナーとマリナが会談したこと。アレハンドロ・コーナーはソレスタルビーイングのエージェントですから、何か深い考えがあってのことでしょう。
刹那とティエリアは普段一言も会話しないこと。そのクセ、食事は一緒…(笑)。
何かと硬派に攻めてきた今回。次は何となく、いわゆるロボットアニメな展開になりそう。それはそれで楽しみです。
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