#19 イノベイターの影 その2

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 サブタイトル的に言えば、これまでは長い前置き。

 ダブルオーライザーに翻弄されっぱなしのイノベイターと見せかけておいて、実は静かに恐ろしい作戦が進行していた...というもの。


 では、なるべくその雰囲気を再現してみます。

 ソレスタルビーイング追撃作戦としては、ガデッサもガラッゾも落とされ、リヴァイヴは捕虜になってしまったとあって、イノベイターの働きは「失敗」。

 グッドマンはここぞとばかり、痛烈に皮肉りますが、ヒリングは、


「次の作戦は、私たちだけでやらせてもらうわ」


と余裕かつ冷ややかな態度。

ヒリングとグッドマン

 何かある、と視聴者に思わせているのですが、まさかあんなに大胆な作戦だったとは。



 一方、捕虜にしたリヴァイヴを尋問するスメラギ達。

 リヴァイヴがヘルメットを取ると、既に脳量子波発信中。

リヴァイヴ

 そして、リヴァイヴの顔を見て驚くロックオン。

ロックオン

 他のメンバーはそれ程気にしていなかったようですが、ロックオンはアニューに似ていたことに関して、かなり反応していましたね。

 ここでもう、ロックオンの中で、アニューがイノベイターであるということが確信に変わったのではなかろうかと。


 そしてその頃、アニューはリヴァイヴの脳量子波を受信。トレミーが予定針路から外れていることを指摘するラッセに、銃を向けます。

アニュー


「何をする?そんなこと決まってるわ。だって私は、イノベイターなんだから」


 そして銃声と共に画面がブラックアウト!

 「ガンダム00」において、このパターン、ちょっと乱用しすぎのような気が。

 次回になれば結果は分かるのですが、恐らくラッセは撃たれていないのではないかと。

 一応、対極の結果も覚悟はしといた方がいいかも知れませんけど。


 アニューがイノベイターであることを自覚していないキャラクターであることは、この時点でも揺らぎません。

 リヴァイヴがわざわざ捕まってトレミーに乗船してきたのは、近くからより強く脳量子波を発信して、アニューのイノベイターとしての自己を目覚めさせる必要があったからでしょう。恐らく。

 遠隔ではせいぜい位置把握くらいでしたが、接近すれば、アニューの人格を変えてしまうことも可能だという説は、強ち外れていないような気がします。



 その頃、王留美と紅龍はトレミーからの連絡を待っていました。

王留美と紅龍

 トレミーに合流するつもりだったのか、それともヴェーダの所へ行くつもりだったのかは、はっきりしません。

 そんな中、操舵が制御不能に。



 一方、リボンズとリジェネの会話。


「ダブルオーガンダムは、この僕にこそふさわしい。君もそう思うだろ?リジェネ」

「勿論だよ、リボンズ」

「フッ、心にもないことを」


 リボンズがリジェネを平手打ち!

リボンズとリジェネ

「君はやんちゃが過ぎる。今度勝手な真似をしたら、分かってるね」


 リボンズには、リジェネの行動が筒抜けでした。

 この後、王留美と紅龍が遭遇する悲劇に、果たしてリボンズが関わっていたのかどうかは不明瞭。


 ただ、リボンズがヴェーダを駆使して、ネーナを差し向けた可能性も充分有り得ます。

 何しろ、多数の人間を擁する国家の情報統制を難なく行える高性能振りですから。



 そして、今回のクライマックスはこれ。


 王留美の艦を制御不能にしたのは、ネーナでした。


「何でも持ってるくせに、もっともっと欲しがって...そのクセ中身は空っぽ。私ね、そんなあんたがずうっと嫌いだったの。だからさ、死んじゃえばいいよ!」


 ネーナが呪いの言葉を吐きながら、リィアンよりスローネドライ(と思われるモビルスーツ)を出現させる!

スローネドライ

 まさかリィアンの中にガンダムが入っているとは。

王留美

「私は、私は世界の」

「留美!」

「...変革を!」


 最後の最後で「お嬢様」ではなく「留美」と名を呼んで庇う紅龍がカッコいいですね。


「アハハハハッ!最高!もぉたまんない!」

ネーナ

 正にネーナの本領発揮です。


 この流れからすると、ネーナは当初より、王留美に従順に仕えつつも反感を抱いていたようです。

 結果的に、ネーナはファースト・シーズンから特に性質は変わっておらず、気に入らないものを排除するという嗜好性は、そのままだということが露呈。


 王留美は、前回リボンズから支配層故の無頓着さを指摘されていましたが、最も近いところに居た人物にこそ気をつけるべきだという、一種の皮肉だったのかも知れません。

 あの状況で脱出できたとは思えないので、これはクライマックスに至る「人員整理」の一環であろうと思われます。


 アニューとネーナ、この2人がどう動くか。

 それが今後の展開の「鍵」になりそうです。