これまでは、粛々と進行してきましたが、オートマトン侵入を許した段階から、急激にうねりが大きくなっていきます。
粛々とした雰囲気はそのまま継続しつつも、連邦側の手段に、視聴者は煽られていきます。
では、参りましょう。
オートマトンが、市民の居るエリアにまで侵入。
市民の近くで銃撃戦が開始されます。
キルモードで投入されたオートマトンは市民をも攻撃!市民に死傷者が出始めます。
アロウズのこの作戦の趣旨は「クーデター派のみを制圧」ではなく「軌道エレベーター内の無差別攻撃によりクーデター派を降参させる」にあり、もっと言うと「クーデターに関わった全ての人間の抹殺」にあったものと思われます。
「クーデターに関わった全ての人間の抹殺」は今回描かれていませんが、メメントモリが投入されたからには...。
「分かったかセルゲイ。これが間違った政治と軍の有様だ」
この時点では、ハーキュリーは「軌道エレベーター内の無差別攻撃によりクーデター派を降参させる」という解釈をしているように見受けられます。
その頃、クラウスはクーデターの世論への効果を期待していました。
しかし、シーリンはやや冷めた視線で見ています。
ハーキュリーは最初から市民を解放するつもりで、市民の脱出経路を確保して避難を急がせます。
実は、人質にとった市民こそが、アロウズの悪行を目の当たりにする者たちだったのです。
ハーキュリーは自ら必要悪となり、アロウズの蛮行の目撃者を出来るだけ多く確保し、それを目撃させたというわけ。
「彼らを目覚めさせる為なら、私は喜んで捨て石になろう」
という宣言に痺れます。
連邦の公式発表は、本来のオートマトンによる市民への銃撃映像を、クーデター派の銃撃映像に加工・差し替えて流すというものに。
これを口実に、アロウズの強行突入を検討すると発表しています。
つまり、アロウズがオートマトンを投入した事実は隠ぺいされ、まだアロウズが動いていないことになっているわけです。
これを見て、怒るクラウス。
「こんな卑劣なやり方が、恒久和平をもたらすわけがない。だからこそ、我々は連邦政府を打倒しなければならないのだ!」
一方、連邦が市民への緘口を考えていたとしても、6万人もの市民の口を塞ぐことは不可能だというハーキュリー。
確かにそうでしょう。しかし、6万人の市民の口を塞ぐことが出来たとしたら...?
「このニセ情報は世論を味方につけ、攻撃を始める為の布石。アロウズは何か手を持っている...」
セルゲイの不安は的中するのでしょうか?
さて、ここまで戦闘シーンらしいものが殆どなかった今回。
土壇場で、いきなり前回のラストの続きが描かれます。
そう、刹那VSブシドー。
右肩の傷に苦しむ刹那。傷の具合は良くないようです。
ここでブシドー、期待を裏切らず吠えてくれます。
「切り捨て御免!」
もう完全にギャグキャラ化してます。
2機の戦闘はトランザム戦へ。
ガンダムとは異なり、コクピットの居住性は悪いらしく、また(?)ブシドーは口から血を。
そして、ぶつかり合う両者のセリフの応酬が!
ブシドー「私は純粋に戦いを望む!」
刹那「戦うだけの人生か!」
ブシドー「ガンダムとの戦いを!」
刹那「俺もそうだ!」
ブシドー「そしてガンダムを超える。それが私の!」
刹那「だが今は!」
ブシドー「生きる証だ!」
刹那「そうでない自分が居る!」
全然会話になっていませんが、それもそのはず。
ブシドーのセリフだけを並べてみると、
「私は純粋に戦いを望む!ガンダムとの戦いを!そしてガンダムを超える。それが私の生きる証だ!」
同様に刹那の方は、
「戦うだけの人生か、俺もそうだ!だが今は、そうでない自分が居る!」
はい。会話じゃなく、互いの主張を交互に言っているように見せていたのでした。
このシーン、多分同時に叫んでおり、同時に叫ばれると何を言っているか分からないので、このような演出にまとめ上げたのだと思います。
ここでトレミーの援護。
ブシドーは形成不利な上、粒子残量も少ない為、退却していきます。ここでまた、
「敢えて言うぞ少年。覚えておくがいい!」
と妙なセリフを吐いて退却。
「敢えて言う」ってことは、ブシドーにとって、こんなことを言うことに意味があるってことか(笑)。
「少年」ってのも妙。
疲れきった刹那。ダブルオーライザーは落下しそうになります。
刹那の胸中に去来するロックオンの声。
「刹那、お前は変われ。変わらなかった、俺の代わりに」
「分かっている、ロックオン。ここで俺は変わる。俺自身を変革させる...」
刹那、次なるステージの開始宣言です。
エンディング後は、いよいよ本当の「悲劇への序章」。
連邦軍が包囲を解いてきますが、スメラギは風向きと風速の状況と、布陣を見て、そこに込められた意味に気付きます。
カティも同じように気付いたようですが...。
そして、メメントモリ発射準備が整っていきます。
「反乱分子、カタロン、そしてソレスタルビーイング。まとめて受けるがいい。神の雷をな!」
今回は、グッドマンのおっさんのアップで終了!
徹頭徹尾、おっさんのお話でした(笑)。
それにしても、本当にメメントモリは発射されるのでしょうか?
発射されれば...当然、軌道エレベーターに集まった陣営は(アロウズを除いて)全滅ですよね。
実に気になります。
匿名
「覚えとけ!(逃)」っていうのは基本、敗走する負け犬の台詞。何を置いても刹那とのサシの戦いのみを望むブシドーさんなので、その為に本来吐きたくはない負け犬の台詞を「敢えて」吐き、退却したのではありますまいか。プライドの高さが伺える台詞ですねー。ネタキャラとして面白いですw