#14 歌が聴こえる その2

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 怒濤のモビルスーツ戦で彩られる後半。

 前置きは抜きにして、いきなり行きましょう。

 刹那VSサーシェスはエンディング直結ということで、とりあえず後回しにして、まずはアレルヤVSリヴァイヴ。


「ハレルヤがいなくても!」

「大気中では向こうの機動性に分があるか...しかし!」


というセリフくらいで、あまり見せ場はありません。

 リヴァイヴはブリングを心配したり、何とか砲撃しようとしたりと、やや人間臭い行動をとっており、なかなか魅力的です。



 続いて、ティエリアVSブリング。


「ヴェーダのバックアップがあるからと言って...!」

ティエリア

「ティエリア・アーデ!君は、イノベイターだ!我々と共に使命を果たせ!」

「断る!」


と、いきなりイノベイターという「種」と、ソレスタルビーイングという「立場」のせめぎ合いを展開。

 セリフ合戦でもありますが、映像もかなり凄いことになっていて、よく見ないと何が起こっているか見逃してしまいそうです。


「強い!これが、イノベイターの力!」

ガラッゾ

 ガラッゾのパワーとブリングの能力は非常に高く、ティエリアは追い詰められていきます。


「同類を撃つのは忍びないが、やらねばならぬ使命がある!」

ブリング

「譲れないものは、こちらにもある!」

ティエリア

 この対決は非常にテンションが高く、役者陣の奮闘振りが伺えます。

 種族と思想という、実は一致するようで一致していない2つの要素の、相互の溝を感じさせる対決であり、非常に見応えがあります。


 そして、ネタバレを一切仕入れていなかった人(私もそう)には驚愕しまくりのシーンが!


 まず、セラヴィーガンダムがマニピュレータと隠し腕でガラッゾを固定。

 そして、トランザム発動。


「ナドレの時とは違い、自らの意思で、その姿を晒そう!」

セラヴィーガンダム

「セラフィムガンダム!」

セラフィムガンダム

 おぉ!バックパックが分離してガンダムに!


 セラヴィーガンダムは装甲をパージしないという専らの噂でしたが、よもや背中のガンダムフェイスをボディとするモビルスーツになろうとは。

 背中のガンダムフェイスは、このセラフィムガンダムの存在を感じさせない為のフェイクだったんですねぇ(今のところ)。

 ホントに驚きました。しかも、変形シークェンスがガンダムっぽくなくてイイ感じです。


 ガラッゾのGNフィールドを突き破り、セラフィムガンダムは両腕のGNキャノンをガラッゾに放つ!


「撃つというのか同類を!」

「違う!僕は人間だ!」


 ここでティエリアは思想を採用し、種族を否定してみせます。

 つまり、ティエリアはイノベイターという種族であるという自覚がありつつも、人間という思想の元で生きていくことを選んでいるのです。


 この熾天使の名を持つセラフィムガンダム、ナドレのような統制システムはヴェーダとのリンケージがない今、搭載されていないものと考えられます。

 今回の能力を見ると、恐らく対ガンダム戦を想定した上での、奇襲用の機体ではないかと。他にも色々と意味がありそうですが。


 それにしても、ブリングは早くも退場でしょうか...?



 最後は、刹那VSサーシェス。


 肩を負傷した刹那は痛みをこらえつつも素晴らしい動きを見せます。


 何だかマクロスの目視戦のような、刹那の激しい眼球の動きが...。

刹那


「あの体であの動き!何だあいつは!」


とサーシェス。

 自分の戦闘能力に絶対の自信を持ち、いつも余裕のサーシェスらしからぬ発言。そこには、刹那に対して初めて抱いたある種の恐れが見え隠れします。


 その戦闘の近辺にて、マリナと子供達は例の歌を歌い始めます。


「それぐらいしかできなくても...せめてそれだけでも」

マリナ

 この、何となく名作劇場っぽい流れはあまり好きではないのですが、ヘタにオルガン以外の音を付け加えたりしていないことにより、立派に劇中歌と挿入歌の役割を果たしています。


 マリナが歌っている頃、クラウスとシーリンは既に連邦クーデター派の待つ場へと飛んでいました。

 運悪く、クラウスとシーリンの乗る輸送機はサーシェスによって「モノジチ(物質)」にされてしまいます。

アルケーガンダム シーリンとクラウス

 刹那はトランザムで対抗。サーシェスを圧倒します。

サーシェス

ダブルオーライザーVSアルケーガンダム

 そして、サーシェスを追い詰めた刹那はとどめを刺そうとしますが、脳裏にマリナの声が響き、寸前で留めることに。

ダブルオーライザーVSアルケーガンダム

 マリナと子供達の歌が刹那に届き、そのままその歌でエンディングになります。

刹那

 エンディングでは、カタロン構成員達の心に歌が染みわたっていく様子が描かれ、ちょっと感傷的なものに仕上がっています。

 新年早々やってくれます。


 ただ、どんなカラクリで歌が聞こえたのかはよく分かりません。が、一応考察。


 クラウスとシーリンには、カタロン基地からの通信回線を通して、たまたま聞こえてきた可能性が考えられます。

 刹那の場合は物理的に「聞こえた」のではなく、ダブルオーライザーのトランザムの例の作用により、マリナと感応し合ったと考えるのが妥当かと。



 で、エンディング後は次なる展開の種まき。


 モビルアーマー・エンプラス。ルイス専用機になる模様。キャプし忘れました(汗)。

 持ってきたのは新たに姿を現したイノベイター・ディヴァイン。


「リボンズ・アルマークからの、ささやかな贈り物です」

ディヴァインとルイス

 最初ブリングかと思いました。置鮎さん2役だし。髪型を見ると一応別人です。


 そして、モビルスーツ・マスラオ。


「フラッグの面影が垣間見える。見事な造形だ、カタギリ」


と乙女座の彼は上機嫌。

ブシドーとビリー

 エイフマン教授のGNドライヴに関する手書きの資料が見つかり、それを元にビリーが理論を実証し、実装した機体で、ブシドー専用機。

 にしても、和風にこだわるんですねぇ。

 フラッグとブシドー・アヘッドのハイブリッドっぽい外観はなかなかカッコいいです。


 最後は、クジョウとの写真をビリビリに破って終わり。

ビリー

 まだ捨ててなかったんですね(笑)。


 ビリーはいわゆる「裏方」なので、これからスメラギと直接対峙させるシチュエーションは難しいと思います。

 しかし、何か仕掛けを作ってくれそうで期待しています。


 あと1クールしかありませんけど、全く先が読めない「ガンダム00」。

 毎週が待ち遠しくてなりませぬ。