後半はカティの戦術による怒涛の襲撃。
ギリギリの攻防を展開しつつ、ラグランジュ3のアジトを放棄して脱出するトレミーを描きます。
それでは、後半は時系列で見て行きましょう。
カティはソレスタルビーイング基地の奇襲作戦を立案しますが、肝心のアジトをどう見つけるか思案中。
リヴァイヴは自分たちに任せろと言います。
勿論、イノベイターならではの策があってのこと。
出撃を待つジニン小隊。
ルイスの体調を気遣うジニン大尉という、急なジニン大尉の「素敵化」が。
それは、まぁいわゆる「死亡フラグ」というヤツだったわけですが...。
しかも、それを更に推進するかのように、ジニン大尉の妻はカタロンの反政府テロに巻き込まれて死亡していた、というエピソードも登場。
その頃のソレスタルビーイングは、まだ奇襲をかけてくるとは露ほども考えていません。
スメラギも、いずれは襲撃に遭うと予想はしていますが、結局は予想より遥かに早く襲撃が開始され、今回はカティの方が上を行きます。
オーライザーは更なる調整作業が必要でしたが、当初は十分な時間があったと考えられていたようです。
ロックオンはアニューをナンパ中(笑)。
アニューはイアンの推薦を受けてトレミーに乗船することに。
よっぽどイアンに気に入られたようです。
しかし...。
「さてと、答えてもらおうか」
リヴァイヴの脳量子波がマリーに届きます。しかし、それはマリーに向けられた脳量子波ではありません。
リヴァイヴは、脳量子波の感応を利用してソレスタルビーイングの基地を捕捉します。
つまり、リヴァイヴの脳量子波を受け取り、それを脳量子波で返信した者がいるというわけ。
さぁ、疑わしきは何れの輩?
この間、アニューは、ロックオンの質問に上の空状態でしたが...。
で、私的な考察。
まず、リヴァイヴとアニューのキャラクターシート等を見比べて下さい。
同じ顔と髪の色をしています。
即ち、アニューはリヴァイヴと同じ塩基配列から作られたイノベイター。
リヴァイヴが戦闘用でアニューが非戦闘用ということになります。たぶん。
ただ、トレミー操舵の際に結構本気でテンパっていたところを見ると、ティエリア同様イノベイターとしての自覚はないのかも知れません。
また、オーライザーの開発を始めとしてソレスタルビーイングの機密を知り過ぎていることから、スパイにしておくにはキャラクター的なバランスに欠けるということも指摘できるでしょう。
リヴァイヴの「さてと、答えてもらおうか」というセリフからは、確実に「上から目線」「利用するという魂胆」が感じられ、イノベイターとして同格であるという意識は見えてきません。
ということで、アニュー・リターナーは知らず知らずのうちにスパイになっているものと勝手に予想。
アジトがアロウズにバレたことで、トレミー緊急発進。
その間、ソレスタルビーイングの構成員は輸送船で脱出し、基地を破棄します。考えてみれば凄い資金力だ...。
アニューはトレミーの操舵を担当。
トレミーがアロウズを陽動し、輸送船脱出の安全を確保します。
そして、もう一人キーキャラクターとなる人物、沙慈。
沙慈はトレミーに残ることを決意します。これが後のシーンの重要なキーとなります。
アロウズの本格襲撃開始。
「今度こそ...」
カティのこの鋭い視線に自信のほどが窺われます。
ガンダム各機がトレミー防衛の為発進。アリオスガンダムは輸送船防衛を担当します。
しかし、トレミーは思わぬ奇襲攻撃に遭遇します。
熱源遮断シートを纏っていたアヘッドとジンクスIII、計12機がトレミーを奇襲!
オーライザーの調整を待たずに出たダブルオーガンダムが迎撃。しかし、パトリック達が電撃(高周波?)兵器を放ち、その動きを止められてしまいます。
さらに、セラヴィーガンダムがツインバスターキャノンの高濃度圧縮粒子を開放して、一気に戦況を打開しようとしますが、岩に偽装していたガラッゾによってその軌道を変えられてしまいます。
ガラッゾの急襲により、セラヴィーガンダムは窮地に!
ブリングの駆るガラッゾは、パワーでもセラヴィーガンダムに勝る優れた性能です。
「こんな奇襲を...マネキン?」
カティの戦術であると気づき始めるスメラギ。
そして、ケルディムガンダムが先発部隊の狙撃に手間取っている間、更なる増援部隊が!
波状攻撃に直面し、カティの戦術であると確実視したスメラギは奮い立ちます。
「この程度の戦術!」
「ことごとく先手を打つ!」
凄まじい女の戦い!
というわけではないですが、イデオロギーを分かつ者同士の凄まじい気迫が充分に描写されています。
そして、この波状攻撃によりトレミーを翻弄している間、ガデッサがGNメガランチャーを発射し、トレミーの第三格納庫を直撃!
ここで、リヴァイヴがトレミーのブリッジを狙わなかった理由は、いくつか考えられます。
- 同志アニューを撃てなかった
- 実はアニューは本当に自覚のあるスパイで、オーライザーが第三格納庫にあることを伝えていた
- ガデッサのチャージ時間を充分稼げるという予測から、徐々に弱体化させていくという底意地の悪い作戦
等々...。
さて、スメラギに頼まれ、沙慈が第三格納庫を見に行くことに。
イアンが重傷を負います。
リンダとのしばしの離別のシーンでは、しみじみ感を醸し出していたので、イアンの身に何かあるのかもと思ってはいましたが...。
外ではダブルオーガンダムを急襲するジニンの部隊が。
イアンは
「オーライザーの調整は終わった...こいつを、ダブルオーに」
とオーライザーを届けるよう沙慈に言います。
「守るんだ、みんなを...仲間を!」
というイアンの言葉は、沙慈を動かします。
スメラギは、
「この状況を打開するには、ツインドライヴに賭けるしかない!」
と背水の陣で戦況に望み、カティは、
「クジョウ、人類は戦いから逃れられん。その為に私たちは戦術予報士を選んだのではなかったか。戦争根絶など所詮は夢想でしかないことを、お前に教えてやる...」
と勝利を確信している様子。
いよいよ、オーライザー出撃!
操縦する沙慈をモニターで見、驚く刹那!
気を取り直した刹那は、直ちにオーライザーとのドッキングを敢行します。
ダブルオーライザー完成!
凄まじいスピードでジニン機を追う刹那。
「破壊する!俺たちが、破壊する!俺たちの、意志で!」
ジニン機を撃破するダブルオーライザー。
「ジニン大尉!」
ルイスはジニン大尉の悲運に涙します。
しかも、ジニンを落としたダブルオーライザーには沙慈も乗っているのです。
エンディング後には、戦況の変化を悟ってか、ブリングのガラッゾがダブルオーライザーを追撃します。
刹那は迷わずトランザム発動。
ツインドライヴが描く2つのGN粒子のリングが美しい効果を上げています。
このあたり、「Vガンダム」のV2ガンダムが広げるビームの翼や、「∀ガンダム」の月光蝶を彷彿とさせます。
この「スーパーロボット振り」こそガンダムでしょう。
そして、トランザム発動と共に、戦場に居る者たちの声が互いに聞こえるようになるのですが...。
沙慈とルイスが膨大なGN粒子を介して再会...。
「どうしてここにいるんだ!?」
「どうしてここにいるの!?」
この全裸大会に仰天したファンも多いことでしょう。
私は随分古い話で申し訳ないですが、「イデオン 発動編」のラストを思い出してしまいました。
このダブルオーライザーのトランザム、色々な解釈が出来そうですが、一つだけ私が仮説を立ててみるとすれば、これがイノベイターの言っていた「対話」につながるのではないかと。
しかも、イノベイターの言う「対話」はイノベイターが代表者として率先するものに対し、ツインドライヴに隠された「対話」は人類の総意を導き出す力ではないでしょうか。
これは宇宙世紀のガンダムシリーズにおけるニュータイプ論で語られる、「人々のあらゆる障壁を超えたコミュニケーションによる相互理解」というテーマに対するフィジカルなアンサー。
ニュータイプ論が、シリーズを経るにつれてスピリチュアルな語り口を拡大していったのに対し、ガンダム00ではそこにGN粒子というSFタームを持ち込んで、ロジカルな答えを求めているのではないでしょうか。
まぁ、いくら仮説を立てても、シリーズが終わるまで結局は個人的な勝手な解釈に過ぎませんけどね...。
ピース
>ルイスの体調を気遣うジニン大尉という、急なジニン大尉の「素敵化」が
私は初登場から素敵だと思ってましたよ?(笑)
1話でも動けないルイスのGN-XⅢをちゃんと連れ帰っていましたし。その後に震えながら薬を飲むルイスに対して「どうしてこんな奴がアロウズに」という台詞も軍人としてのプライドと不安定な少女を戦場に出す上層部への不満の表れだと解釈していたので。
1話のエクシアとの戦闘シーンで「多くの仲間が貴様らに倒された、その仇とらせてもらう!」という台詞やマネキン部隊に配属された時の「統一世界の礎になるべく自ら志願しました」という台詞などもあり、私のジニン大尉への評価は初登場からかなり高かったですねー。だから今回ルイスに気にかける台詞をかけたことも、奥さんの話も急だとは思いませんでしたね。
ってか、正直ショックですわorz キャラ的に死ぬのは分かってましたが、予想より早くてあっさりだった……
やすひろ
初めまして。セカンドシーズンが始まる前に、おさらいとしてファーストシーズン分の記事を読んで以来いつも楽しみにしています。
http://blogs.yahoo.co.jp/takaakimitsuhashi/21247928.html
↑日本の政治経済について面白いブログを書いてあるところがありました。
いまの政治の状態もOO並に次の展開が気になる状態だと思いますので、ぜひ、見に行って下さい。