ダブルオーの声。
何となく「Ζガンダム」に出てきそうなサブタイトルですが。
ラストシーンは正に「Ζ」のバイオセンサーか、「逆襲のシャア」のサイコフレームかといった感じ。
ツインドライヴシステムが何を実現する為のシステムなのか、少しだけ垣間見せたような気がします。
実際のエピソードの骨子としては、ラグランジュ3にあるソレスタルビーイングのアジトを急襲するカティと、それに対応するスメラギの戦術合戦。
互いの存在を知った両者のイデオロギーは、ベクトルこそ違えど(「戦争根絶」と「戦争短縮」)、実は学生時代に確認しあった意識から変わっていないことも確認できます。
そして、ダブルオーライザーのトランザムがもたらした、沙慈とルイスの邂逅は...。
では、今回は画像乱発(といってもいつもより3、4枚多い程度ですが)で行きます。
まずはメメントモリの威力が示される、掃射後の一幕。
スイール首都圏全域はメメントモリにより壊滅状態。
前回のラストで絶体絶命状態だったセルゲイは、どっこい生きてました。
マリーの居るソレスタルビーイングを自らの意志で攻撃しにくくなったセルゲイ。使いにくいから退場させる意図があるのかと勘繰りましたが、どうやらまだ出番はあるようです。
「これがイノベイターのやり方...もう、たまんない!」
ネーナは無邪気に、また邪気十分にイノベイターのやり口に興奮を覚えます。
王留美に仕えて大人しくなったのかと思いきや、生来の残虐さはまだ潰えていないようです。
王留美はネーナの、
「ソレスタルビーイングに見切りをつけて、イノベイターに加担されるおつもりですか」
という質問に、
「そんな次元の考え方では、真の変革は訪れはしないわ」
と答えます。
「あなたは自分で思っているほど、特別な存在じゃないということよ」
「兄兄ズを殺したヤツらに協力してる女が...」
ネーナは王留美に対し、密かに反抗心を抱いている節が窺われます。
自分の生きるべき場所を提供している王留美には、何の違和感もなく従っていたのかと思っていましたが、こと兄兄ズのこととなると...。
ネーナのシーンは増えてきているので、近いうちに何か動きがありそうですね。
「特別な存在じゃないということよ」というのは、イノベイターに比べれば普通の人間に近いといった意味にもとれます。
王留美はネーナの存在を「駒」として見ているような気もしますな。
一方、スイール壊滅の報にカタロンは激震状態。
巻き添えになった支部長は「マハル」という名前だったらしい...。
「この力があれば、反政府勢力を一蹴できる。そう、本当の意味で、世界から戦争が消えるのだ」
グッドマンの、力を手に入れた者の増長による変貌が克明に描かれます。
カタロンはメメントモリ破壊の為、宇宙部隊を出撃させることに。
しかし、宇宙部隊全戦力を差し向けてもアロウズの守りに対抗できるかどうか分からないような状態。
この、極めて絶望的な状況の中、シーリンは宇宙艦隊の作戦成功を祈ることしかできません。シーリンにとって、それはアザディスタンにいた頃と同じなのでした。
この状況の中、マリナはオルガンを弾いて子供達を和ませています。
もしかすると、マリナは自分の意図から外れた部分で、中東の人々の結束のシンボルへとなっていくのかも知れません。このシーンはその意味で象徴的な画になっています。
続いて、ソレスタルビーイング。
ダブルオーライザーのトランザムが終了すると、ティエリア、アレルヤ、マリーは我に帰ります。
理論的限界値を超えたツインドライヴの性能。刹那は、
「これが、ダブルオーライザー...世界を変える力...」
と半ば呆然としつつ呟きます。
このシーンで薄っすらと分かるのは、ツインドライヴの放つGN粒子が、脳量子波を発することが出来る者の感応能力を凄まじく高めるのではないかということ。
ティエリアが何を感じたのかはいま一つ分かりませんが、メメントモリに「込められた悪意」を感じ取ったように見えます。
アレルヤは脳量子波を司っていたように描かれてきた「ハレルヤ」がGN粒子の干渉によって復活。量子を目視するかのような発言をします。
マリーは遥か離れたセルゲイの危機を感じ取ります。これは本来マリーが有する脳量子波の機能を遥かに超えるものです。大体、セルゲイは脳量子波を使えないわけだし。
今回のラストシーンからは、脳量子波を持たぬ者でも限られた範囲内の人間同士で感応し合うことが分かりましたが、脳量子波を元々持つ者ならば、超遠距離の感応や兵器のトリガを引く者の総意の感知、量子レベルの感知すら可能になるということなのでしょう。
さて、ここで意外な要素が飛び出してきます。
ラッセの身体データを見たスメラギは、
「このままにしておくと、あなたは...」
と言うのです。ラッセは、
「今更降りるわけにはいかねぇよ。ま、騙し騙しやってくさ」
と答えるのですが...。
これは字義どおり解釈すれば、ラッセの身体の状態(再生医療の結果?)はあまり芳しくないということになります。
これにはビックリですねぇ。
そして、メメントモリによるスイール襲撃に怒るソレスタルビーイングの面々。
メメントモリは太陽光発電を応用した衛星兵器であろうと推測されています。
いつもならここで理論とか仕組みを考えてみるところですが、面倒なのでやめます(笑)。
スメラギは直ちにメメントモリ攻撃ミッションに入ると宣言。
ここで、ティエリアはイノベイターについてようやく口を開きます。
ティエリアは、イノベイターがイオリアの計画続行者であると主張していることから、自分たちが異端である可能性もあると言います。
ティエリアらしいロジカルな発言ですが、同時にティエリアの迷いも表現されている、今回の隠れた名シーンです。
皆は一様にティエリアの論に異を唱えていきます。
「アロウズを創り、反政府勢力を虐殺。そんなやり方で、本当の平和が得られるわけがない」
「破壊する。アロウズを倒し、イノベイターを駆逐する。俺が、俺の意志で」
「乗ったぜ刹那」
「うん」
「俺もだ」
「はいですぅ」
「そうだな」
皆の意志再確認を受けて、ティエリアは自分も本来は「駆逐されるべき」イノベイターであることを告白しようとするのですが、スメラギが、
「あなたも、私達の仲間よ」
と遮ります。
スメラギの洞察力は、ティエリアがイノベイターであることを察知しているようです。
ソレスタルビーイングは、ファーストシーズンで徹底的に内部の不穏や敵対を描いて来たので、セカンドシーズンでは徹底して団結を描いて行くようですね。
では、続きはその2で。
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