第49話「宇宙連合軍進撃開始!」

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ストーリー

 ベルゼウスにルビー抹殺を命ぜられるゴーギャン。ルビーによってウオフ・マナフに報告されれば、ベルゼウスはその地位を危うくするのだ。そして、ウオフ・マナフ宇宙軍は地球に迫りつつあった。蘭は交信を試みるが水晶板は一切反応を見せない。一方、国防省はウオフ・マナフに対し、迎撃体制を採るという方針を決定する。苦悩する御園木だが、自分に出来ることはやるしかないとの結論に至る。天馬は同じ過ちを繰り返さない為に、国防省の迎撃を止めるべく行動を開始する。

 ルビーから情報を聞き出そうとするが、ルビーは口を閉ざしたまま。さらに、12人揃って水晶板に触れてみるも、反応はない。焦る面々だが、そんな中、仁は戦いが終わったら、涼子のウエディングドレスをデザインすると言う。

 そんな折、ついにゴーギャンがルビーを狙って現れた。迎え撃つ仁だが、電撃光弾に倒れる。さらに涼子も破れ、ルビーに危険が迫る! 天馬、洸、誠、未加が加勢するが、劣勢のまま。しかしその時、ロギアが現れ、形勢は逆転する。しかしロギアがとどめを刺そうとしたところを天馬がとめる。「戦いはどちらかが死に絶えるまで終わらない」とするロギアに、天馬は異を唱える。

 未加に「最後まで守ってやれない」と詫び、地球側に戦う意思がないことを伝えるべく、天馬はウオフ・マナフの中枢へ一人で向かおうとしていた・・・。

解説

 またも静かな筋運びを得て、危機の到来を異様な迫力で告げるエピソードが登場。今度はグランセイザーたちの団結に起因する危機ではなく、蘭の交信能力が発動しないもどかしさを主としたもので、各々の立場での焦りをじっくりと描き出す。

 ともすれば、ストーリーは最終決戦までのつなぎと見做される構造を有すのだが、御園木の苦悩を丁寧に描くことによってドラマの厚みを出し、印象的なシーンを要所要所に配することで、価値を高めているのがうまいところ。仁が涼子にウエディングドレスのデザインを提案したり、覚悟を決めた天馬が未加を最後まで守れない悔しさを吐露したりといったシーンは、ファンにとって実に嬉しいものだ。

 今回は、新たなガルバ星人であるゴーギャンが登場するが、ダイルの竜巻を思わせる回転を多用したアクションには唸らされる。ロギアとタリアスの共闘と見ることのできるシーンもスピード感に溢れ、一気にゴーギャンを追い詰めてしまうくだりは爽快の一言。全体的に重苦しい雰囲気が流れている本エピソードだが、アクションを爽快に演出することでバランスをとっている。このような良心的な措置が、シリーズのクォリティを高めて来たことに異論の余地はなく、最終編まで一貫したポリシーのもとで制作されてきたのが分かるだろう。