ストーリー
誠は、愛たちがルシアを助け、ロギアの元へ返したことを激しく非難する。数々の戦場を覗いてきた誠は、戦争がイデオロギーの違いだけで起こり、理屈などなく決着が付くまで終わらないことをよく知っていた。しかし天馬は、その悲しさを訴えるのだった。一方ルシアはロギアの手により回復し、グランセイザー殲滅の任を解かれる。ロギアはルシアの身を案じていたのだ。
ところが、ルシアはロギアの置き忘れた、生命と引き換えのパワーアップ装置「アクセラレーター」を手に、グランセイザー殲滅へと動き出す。天馬たちは次々とルシアに襲われるが、天馬と戦うルシア以外はホログラフィであり、見破った洸たちは、天馬と合流する。ルシアはついに、ロギアの目の前でアクセラレーターを使用し、巨大化して勢ぞろいしたグランセイザーたちを襲撃! グランセイザーは4大超星神を召還するも、強大なパワーを得たルシアによって翻弄される。ルシアにロギアは必死で呼びかけるが、その声は届かない。
更なる巨大化を果たしたルシアにより、危機に追い込まれたその時! ガントラスが飛来、四大超星神と合体しダイセイザーが完成、制御のきかぬままルシアを叩きのめしてしまう。ルシアを案ずる愛や未加の必死の呼びかけに応え、タリアス、レムルズ、タウロン、ゴルビオンの4人は心を一つにし、ダイセイザーを止めることに成功する。ルシアは元の姿になりその命を散らす。怒るロギアはいかなる行動に出るのか・・・?
解説
遂に登場したダイセイザー。トイなどの構造からしても、とても合体しそうになかったのだが、ガントラスという「コアロボ」を得て見事に合体! しかも四大超星神のトイは新設計の合体用仕様という空前の展開で、驚くほかない。
ダイセイザーの登場に隠れがちだが、実際のドラマは濃密。任務の為に、懸命に戦いへと身を投じていくルシア。そしてルシアの身を案じ、ルシアを任から解こうとするロギア。この両者の行動理念は、登場当初と比較すると完全に逆転しているところに注目しなければならない。あくまでラディアの復讐という個人的な感情のままグランセイザーを襲撃していたルシアと、あくまで任務遂行のために部下を捨て駒として考えていた冷徹なロギア。これら当初の姿勢との対比により、インパクターのキャラクター性が深みを増していることは明白だ。敵側に涙を誘う演出を施している確信犯的展開も二重丸。
一方でやはり巨大戦の特撮は充実しすぎるほど充実。四大超星神揃い踏みという、どうしてもアングルが遠目になりがちなシチュエーションにも関わらず、ルシアの特殊能力や迫真のミニチュアワークで、疎外感を感じさせず、近距離間を煽っているところは流石。また、ダイセイザーの怪獣然としたデザインに呼応するように、ダイセイザーの戦闘自体が実に怪獣的なものとなっており、恐るべき破壊兵器という印象を強烈に与えている。インパクター編も残りわずか。期待は増すばかりだ。