第8話「降臨!天空の龍」

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ストーリー

 堀口博士は佐伯カリンの正体を探るべく、城北大学のノーベル賞受賞者である中條信一教授の元を訪ねる。佐伯カリンという女性自体は20年前に死亡しており、中條教授の所持する30年前のカリンの写真と現在のカリンの姿が同一だという驚愕の事実が判明した。正体を暴かれることを恐れ、堀口博士を消そうとするカリン。そこへ剣=リオンが現れ、博士を助けるが、洸=レムルズにより捕らわれてしまう。

 剣を人質として炎のトライブ殲滅を図るカリンに対し、涼子は激しく嫌悪感を抱く。その涼子は、剣を探す未加と蘭の前に現れ、未加に挑戦する。激しくぶつかり合う2人。だが、実は涼子は剣を返しに来たのだった。駆け引きのなくなった風のトライブは、炎のトライブと蘭に対し容赦ない攻撃を仕掛ける。

 風と炎のトライブは超星神をも呼び出し、互いに激しい攻撃を繰り出すが、ガルーダはウイングを破壊されてしまう。そこへ豪と直人が現れ、ガンシーサーを召喚するが、そこへ巨大な龍が飛来し、ガルーダを回収し去ってしまう。この巨大な龍は一体何なのか…?

解説

 カリンの正体に迫り、風のトライブの信念が揺らぎ始めるキッカケとなる一編。カリンの悪役振りが益々エスカレートしているが、一方で焦る面も見せており、「余裕の悪役」でないところが今後の展開の伏線になるのかを期待したいところ。

 今回の主役は、剣ではなく涼子だろう。これまであまり話に絡んでくることのなかった涼子だが、彼女の誠実な性格がカリンの言動を拒むところなど、キャラクターの造作がストーリーを回転させるという良い筋運びを象徴している。涼子と未加の素顔での立ち回りも必見。

 そして、超星神がついに生活圏での激突を迎える。建物の作り込みや、小さい対象物との対比で見せる巨大感の演出など、これぞ東宝系と言えるアングルが満載で楽しめるものとなった。ガルーダのウイングが破壊されるカットなどは実際にモノを壊しており、それが水に落ちていくシークェンスもミニチュアならではの臨場感があって素晴らしいシーンとなっている。一方で龍の描写にCGIも効果的に使用されており、丁寧なシーン作りに好感が持てる。