ストーリー
直人は再び姿を消し、まとまる気配のない大地のトライブを何とかしようと躍起になる天馬は、ジェット便のマキに呼び出され、半ば強制的にデートさせられることに。ところが、そこをカリンの放つ衝撃波が襲う! マキは重傷を負い、病院に搬送される。手術を待つ天馬の前に現れたのは、洸。何と、マキの執刀を担当するのは洸だったのだ。
手術はすぐに開始されたが、肝心の輸血用血液が到着しない。バイク便の特性を生かし、渋滞に左右されない運搬によって血液を搬送すべく疾走する天馬。そこへ、天馬抹殺の命を受けたダイルとヴェルソーが現れる。天馬の危機に現れるミトラス、リオン、ヴィジュエル。その隙に天馬は無事血液を届けることが出来た。
洸は、人の命を救うことと、炎のトライブの抹殺に関することは、別のことであり、迷いはないと言い切る。戦いを始める天馬=タリアスと洸=レムルズ。一瞬の隙を突いて、タリアスはバーニング・ファルコンを放とうとするが、やめてしまう。
戦いの中、天馬はカリンに襲われたことを告げ、洸は一般人を巻き込んだことに関して、カリンを批判するのだが…?
解説
突然消える直人、完全にコメディ・リリーフと化した豪、天馬と未加の凸凹振り、なだめ役の剣など、キャラクターの描写に力が入れられ始めているのが分かる回となった。カリンの行動もいよいよ過激になり、ついに直接手を下す。
今回の見所は、何といっても洸のオペ・シーンだろうが、洸と天馬がそれぞれ微妙な立場に立って、互いの言動に緊張感を持って対処するところは、これまでになく深みのある部分だ。天馬が血液を必ず持ってくることを信じる洸、手術を必ず成功させてくれることを信じる天馬、現状の敵同士ながら、互いの心情がクロスするところは圧巻だ。
一方、グランセイザー同士の戦いに関しては、少々決め手が薄い印象。最後のタリアス対レムルズは、さすがに放送時間の制約に縛られてしまった印象が拭えない。互いのイデオロギーが合致する部分と異なる部分の葛藤が、バトルに現れるには少々時間不足だ。ただ、今回の主旨はやはり天馬と洸、素顔の交流にあったと思うので、仕方ないところか。