ストーリー
バイク便ライダーである弓道天馬は、謎の男・御園木篤より小包を受け取り、考古学界の異端児・堀口一郎博士にそれを届ける。堀口博士は秘密裡に超古代の遺物「超星神」を発掘しつつであった。天馬は、堀口博士の助手である獅堂未加に出会うが、天馬の態度に苛立った未加によって蹴りを見舞われてしまう。
折りしも発掘現場には、謎の女科学者・佐伯カリンによって派遣された伝通院洸が現れ、セイザーレムルズとなって急襲、危機に陥った天馬は、セイザータリアスとして覚醒する!
解説
のっけから川北紘一氏の特撮が凄まじい。超古代に行われた宇宙での戦闘シーンは、量産型の超星神が乱れ飛ぶというとんでもない映像! 「とりあえず見てみるか」という消極的な動機は完全に吹き飛んだ。
現代における各人物のやり取りも、なかなかツボを押さえており、謎の男・御園木、謎の女・カリンのミステリアスな感覚は秀逸。赤星昇一郎氏が抜群の存在感で脇を締め、特に「発掘は失敗だ!」と言う場面などはリアルな世界観を演出している。
タリアス以前に覚醒しているグランセイザーが3人いるという設定は、方法論として新しくはないが効果的に用いられ、戦闘における余裕の出し方などは拍手モノだ。近年のブランドイメージ先行になってしまっている特撮シーンにおいて、完全新キャラクターを創出した努力と、それを支える強力な映像に、素直に喜びを感じるところだ。