前後編扱いエピソードの後編ということで、かなりテンポも早く、アクションで押して来た印象です。
サブタイトルの「ストロング・アラタ」ですが、文字通り「強いアラタ」というわけでもなく、こちらは割と中途半端な感じ。ただ、過去へのタイムスリップに与えられた理屈からすれば、まぁ、あの処理で問題なかったのかも知れません。
前回と同じく、過去編の細かい描写はかなり秀逸で、見た目は勿論、セリフにもそれぞれこだわりが感じられて好印象でした。しかし、やっぱりタイムスリップモノとしては、メチャクチャというか、それでいいのか的な…。
ここはやっぱり、アラタが過去の自分の意識と置き換わるという展開ではなく、あくまで自分自身が過去へ行った方が盛り上がったんじゃないかと思うんですけどねぇ。
最近、テレビで見た物に関してグダグダ言うのも疲れてきたので(って毎年言ってますが)、今回も短めで。
今回は、良い点と悪い点をはっきり分けてみようと思います。
まず、良い点。
これは、過去編の「アラタ以外」の描写の良さに尽きるでしょう。初対面を再現してみせる演出の細かさが光ります。前回も、髪型に変化が付けられているといった、ビジュアル面での描写の良さを挙げましたが、今回はセリフや態度といった芝居の面でも、細かく演出が行き届いていて、率直に「いい仕事」だと言えます。
そして、その演出をちゃんと受け止めて消化出来る程、キャスト陣の演技力もレベルアップしているのが素晴らしい。こういうシリーズ物、特に戦隊シリーズでは、キャラクターに合わせてキャストも成長していくので、演技に乗せてくる感情も、現在進行形になりそうなもの。しかし今回、世界観を一旦リセットして演技しなければならないという場面に際しても、一切違和感なくこなしている処に感心しました。彼等は間違いなく「過去の彼等」に見えました。
ここは素直に拍手です。
それから、これは悪い点を前提とした良い点なのですが、アラタが現代に戻ってきた時に、過去での出来事が「無かった事」になる部分。
過去編で「正史」と全く違うきっかけによる天装を果たしてしまったので、どうしたものかと思っていましたが、アラタのモノローグだけで片付けてしまいました。このような「不備」は、激しいツッコミの対象となってしかるべきですが、今回に関しては、元々タイムスリップの理屈が理屈ではない状態になっているので、このくらいの処理が妥当だと思います。というより、テンポを崩さない程度の軽い説明がピッタリはまっている印象です。
そして、クライマックスのバトル。
ロボゴーグの圧倒的な強さに、ゴセイジャー達が追いついていくといった緊張感も良いですが、何と言ってもメタルAとブレドRUNに、何かのフラグが立っちゃった事ですかね(笑)。敵側の、しかもロボット同士(?)の愛憎劇が描かれると、色々な面で活性化される気がするんですけど。
巨大戦は、夕陽特撮が超美麗!
戦隊シリーズで最も変化をつけ難い巨大戦においても、こういうハッとさせるカットが突如出てきたりするので、目が離せません。
さて、続いて悪い点を。
最も問題アリなのは、タイムスリップの理屈がメチャクチャだということ。アラタの感情だけが、過去にタイムスリップし、過去の自分に入るというものになっていて、いわば「ドラえもん」の「タマシイムマシン」と同じ状態。「ドラえもん」では、魂をタイムスリップさせるという、オカルティックな理屈を押し通していましたが、今回のアラタのタイムスリップは、その辺りの説明をデータスの口からやたらSFめいたものとして披露した為、実際と理屈に乖離が生じてしまいました。
データスの理屈だと、アラタは現在のアラタのまま、過去へ飛ばなければならないと思うのですが、過去に来たアラタは、精神こそ現在のアラタなれど、肉体は過去のアラタ。
ここに中途半端さがあります。
肉体的にも成長した筈のアラタが、そのまま過去へ来れば、まだ天装すらしたことのない他のメンバーとの差を実感させるような、痛快無比なシーン作りを経て、アラタの成長振りを存分に魅せる事が出来たのではないでしょうか。どうせなら、スーパーゴセイジャーになってバクトフージERを倒して欲しかったくらいです。
というのも、天の塔の件はいつの間にか忘れ去られてますし、エリ達4人は、あまりに唐突にあっけなくアラタと結束してしまうので盛り上がらず。ここは、思い切って完全にアラタ単独の戦いにしてしまっても、問題なかったような気がするからです。
ただ、そうするとエピローグにおけるアラタの思いに繋がらなくなってしまうのですが…。
あと、折角過去に来たんですから、ウォースターの誰かを出して欲しかったですねぇ。新旧ブレドランでもいいし、デレプタは名前だけじゃなくてチラッとだけでも出てくれれば…。
というわけで、良し悪しがゴチャ混ぜなエピソードでしたが、トータルバランスで言うと、やっぱりちょっと、う~ん…かな(笑)。
ちなみに、望くん、何?その上から目線(笑)!?
ちょろ
こんにちは。
今回は・・うーん、盛り上がったところ、どこかありましたかね?
こちらに書くために3度見たのですが、マトロイドがあまりに唐突にほいほい倒されに出てくる時点で見るテンションが必ず下がってしまって(笑)。
それでは右に倣いで部分的に良い点から。
マトロイド撃破ですが、絶対技であるタイムリバースを撃たせない5人の連係プレー、これは納得できてナイスでした。
過去の天使諸君の演技、参考に第一話も見直したのですが、確かにエピック・ゼロの位置づけで違和感ないものだったかと
次にやはり巨大戦のやや翳った夕日の赤ですね。ウルトラセブンのメトロン星人や宇宙刑事シャリバンのエンディングを思い出させる色だったかと。
他はもう・・強引な割に薄い話を説明と説教と火薬で埋めているだけのようで。
辻褄が合わなくても視聴者の方で許せてしまうノリ、それを笑い以外の方向で醸し出すのは大変ではありますが。
諸悪の根源(笑)は、マトリンティスの皆さんがちっとも前進しないことにあるようです。
実験とかいつまでもやってるデータ収集とかもういい加減にして、さっさと効果的な対人類作戦実行してくれないと、クリスマスもお正月もあるのに残り話数が厳しくて(笑)。
サイドストーリーの回は仕方ないですが、せせこましい規模の話にちょっと食傷、もうちょっと大掛かりな仕掛けを見せてほしいものです。
敵組織がヒーローなど(失礼)無視した冷徹な作戦を敢行してくれれば、見る側も番組に肩入れできるのですが。
望君の「未来の履歴書」もどこかへ行ってしまいましたし、お父さんは本当に話と絡まないチョイ役のままですし、なんだかなあ(笑)。
SirMiles
>ちょろさん
3回も見たらダメですよ(爆)。
盛り上がりの部分は、それこそ火薬の量でしょう(笑)。
クライマックスに向けての盛り上がりが一切感じられないのは、良く言えば初期戦隊のクールなシリーズ展開に似ていると。でも、やっぱり初期戦隊の方が圧倒的に面白いのがイタい。初期戦隊は、刑事ドラマの一話完結に準拠していたからこその面白さだったのですが、近年の特撮は、殆どアニメの手法で構成してますからねぇ。
M'sRoad
ソーセージのCMで
「お前たちには 渡さない!」の芝居が全然決まってない、アレが千葉君の味だと
勝手に思ってるんですけどねー。
アラタが中心の回は もうストーリーがどうしようもないです。
次回はそれなりの内容みたいですが。
マトリンティスは今までの中では一番好きです。帝国と言っても 結局ロボゴーグ閣下の
私設軍隊でしかない訳で そのプリミティブさをシニカルに楽しんでいます。
もう いっそのことギャグ篇に突入してくれないかなwww
天地人
ジュウオウ「オヤビンとお手手つないでランラランララ~ン」
モンスター「どうした?今日はなんか嬉しそうだが」
ジュウオウ「だって、今日のタイトルはオヤビンの名前じゃないですか」
って、それはストロング金剛(小林)だっちゅうの(古っ)
という事で始まったepic40 「ストロング・アラタ」ですが、結論を言えば、何故精神のみ過去に跳んだんでしょうかね?
それであれば、抜け殻となった肉体のみ現在にあるか、逆に過去の精神が現在のアラタの肉体に宿って、現在でもある種のカルチャーギャップを表現するとか、前後編であれば描けたはずなんですけど(残念)
例えばの話ですが、過去に現在のアラタの意識が戻った事により、別の時間軸となった過去で、現在を経験した過去のアラタが過去の4人と協力して、ウォースターによる天の塔の破壊を防いだ歴史が始まるとかありえたんじゃないかと(まんま、ドラゴンボールですね)
それと、マトリンティスですが、いつまでたっても実験とかデータ収集やってるのは、さすが4500年も海底に潜んでいた種族だけの事はありますね。
まあ、機械で半永久的なんで、時間的概念が違うんでしょう。