ブレドラン復活!
ブレドRUNと名を変え、姿を変え…。護星天使への怨恨を晴らす為に。
と言えばカッコイイですが、すこぶる微妙なお話。シリーズでは大変珍しい前後編の構成なのはインパクトがありますが、前後編の前編としては、あんまり引っ掛かりもなく、ダラーッと話が進行していく感じです。
せっかくブレドRUNが復活したにも関わらず、彼自身の意思が奪われているという設定もあって、没個性である上、顔面を見なければ誰だか分からない状態も悲しい。後々、ブレドRUNがちゃんと生かされなかったら、激怒必至ですな、これは。
そんなわけで続きの方をどうぞ。
今回登場のマトロイドは、タイマーのバクトフージER(イーアール)。まぁ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が元ネタでしょう。
時間を巻き戻して相手を不利な状況へと追い込むという能力は、古くから繰り返し描かれて来たものですが、今回はビジュアル自体はいいものの、描写が実に不徹底。記憶を保ったまま時間が巻き戻されるとか、いつの時代の特撮モノなのかと言いたくなります。
とはいえ、同様のシーンを過去の特撮ドラマから挙げてみようと思っても、なかなか見つからないわけで、むしろ「デンジマン」のタイムラーの話といった傑作エピソードが思い出されるわけです。タイムラーの場合、記憶自体がタイムスリップするという重厚な描写でうならせてくれました。また、「サンバルカン」でのタイムモンガーの話では、対象者の先祖の記憶を喚起するという、もうどんなテクノロジーなのか想像すら拒むような設定になっていて、逆に視聴者のツッコミ処を超越してしまうという、思い切った展開を用意していました。
すみませんね、戦隊初期の話ばかりして…。
こういったノスタルジーに浸るくらい、今回はダメだなと思いました。残念ながら。
さて、望の「未来の履歴書」の宿題のくだりでは、護星界にも様々な職業があることが示されます。
どうやら「護星天使」も職業の一つのようですが、何で皆それぞれ別の夢があるのに、「護星天使」になろうとしたのか、よく分かりません。まぁ、そこは深く考えるべきではないのでしょうけど。また、いつもの如く、アラタだけが曖昧にされているのも気になります。後編への引っ掛かりとして用意されているのかも知れませんが、あえて曖昧にしておく意味もよく分かりませんね。
そして、サイボーグのブレドRUN。
復活に至るシークェンスは、描写が実にクールで、マトリンティスの魅力全開となっています。ただ、メタルAがどうやって見つけてきたのか等、全くプロセスが描かれないので、とっても唐突です。あと、メタルA自身がゴセイジャー達の前に姿を現した際に、生きてて当然みたいな反応だったのも微妙過ぎます。シリーズ構成の不徹底には今更言及する事もないでしょうけど、せめて1エピソード前からの繋がりくらいは、考慮して欲しい処です。
ブレドRUNのデザインは、私の好みだったスマートな出で立ちから、随分変貌を遂げていて、私としては不満。オリジナルの半メカ状態のようなデザインだと、もっとクールだったのになぁ…と思います。
後半では、アラタが過去にタイムスリップ。
バクトフージERの能力は、対象の記憶を保ったまま、時間を巻き戻すというものなので、それがアラタ一人に強烈に作用したという意味では、一応筋は通っております。
この後半部分こそがメインとなるのでしょうけど、前半にクライマックスっぽい部分を持ってきてしまったので、異様なまでに地味展開となってしまい、かなり勿体無い感じがします。
ただ、過去のシーンは細かい処で異常なほどに徹底していました。というのも、女性陣の髪型がシリーズ展開につれて変化していったわけですが、過去のシーンではちゃんと初期編の髪型に戻っているんですよ。マジスの件に触れたり、まだスカイック、ランディック、シーイックが互いに連絡出来ない状態など、やけに徹底していて時間軸的にリアルなんです。
時間的にはちょっと前に戻っただけに過ぎないので、大きなビジュアル的変化はなく、どうやって過去と現在を描き分けるかという点で、現場の方々は相当苦労されたのではないでしょうか。
天の塔が無事という描写と、髪型くらいしかビジュアル面で差を付けられないので、サラッと「ながら見」をしてしまうと、何が起こっているのかよく分からなくなってしまうのは、仕方ないんでしょうね…。
次回、後編は果たして期待に値するエピソードとなるのか…?
ちょっと怖いです(笑)。
M'sRoad
バクトフージは「博徒」も掛けているんでしょうね。
頭の「フチ」を持って話す処はバロム1のキノコルゲを彷彿とさせるのですが
(古い、古すぎる!)語尾が不徹底なのが困りものです。
現在のアラタが過去のアラタの体に飛び込むってのはどういう処理なんでしょう。
ドラえもんみたいに二人のアラタが同一画面にいる演出とか、「古傷」という
小道具の使い方とか、見せ場はあると思うのですが。
タイムスリップ物は実験的な面白さがあるので、後編で巻き返してくれると
期待…していいのかなぁ(汗)
ちょろ
こんにちは。めっきり冬らしくなりましたね。
前後編を制作しないのが不満でしたのでちょっと期待していたのですが、前編としての出来は仰せの通り、残念ながら並み以下ですか。
前編の造りの定跡、ヒーローがピンチに陥りハラハラさせて「続く」がなってないような。
現在では敵組織の作戦が対天使なのか他になにかあるのか不明瞭。過去では天の塔を守れるかも言われても、あまり切実でないのが当番組の弱いところ。
タイムリバースはとにかく適当の一言、もう突っ込みません(笑)。
個人的にマンガの「ジョジョの奇妙な冒険」が好きなのですが、ラスボスキャラの能力の大半が強力な時間技でヒーローサイドというより作者がそれを超えるのに苦闘されていたことが思い出されました。
ブレドランについては、もうあそこまでいじるなんて、許して上げてほしい、という(笑)。
主体的な参戦はゾンビ過ぎなのであり得ない訳ですが、起動スイッチありではサイボーグでもないですね(笑)。
彼の今後については、なぜか既に制裁ボムまで付けてもらってますので単発マトロイド扱いではなく自我の復帰→抑制まで想定されるということでしょうか。
わたしが最初見落としたのはご指摘のしらっとしたメタルA復帰に天使の無反応。ロボットだからという解釈も可能ではありますが「どうせまた復活」が当然視されるのはグダグダ特撮の典型では。
後編はロボゴーグ閣下の久々の活躍とマトリンティス活性化が楽しみです!、とは嘘っぽい、実は望君の「未来の履歴書」回答が面白いかなと。
少しは出番の少ないお父さんに感化される図があることを祈っています(笑)。
天地人
ブレドRUN「護星粒子反応アリ、破壊!」とか言いそうな、待ちに待った(?)復活ですね。
まあ、復活は嬉しいんですが、本音を言えばマトリンティスが情報を収集するための尖兵として、ブレドラン(自身は認識しないまま)を送り込んでいたのだが、前回のメタルA敗北を受けて皇帝が復活させたとかすれば良かったんじゃないかと思います。
何故、過去に戻ったアラタの描写は素晴らしい出来なのに、メタルA出現にゴセイジャーは驚かないのかなど、構成の不徹底というかちぐはぐさは言われる通りですね。
多分これはメタルA出現に驚いたんですが、バクトフージERが10秒巻き戻したんでしょう(笑)当然撮影されたんですが、尺の関係で泣く泣くカットされたとか(おいっ)
SirMiles
>M'sRoadさん
キノコルゲは確かに古い(笑)!
私はバロム1見たことないんですが、ドルゲ魔人のデザインは大好きです。
今回のタイムスリップの描写は、色んな部分で破綻してる気がしますね…。
>ちょろさん
寒いですねぇ。ちょろさんもご自愛下さい。
天知博士の扱いは、もうこれから発展しないんじゃないかと、半ば諦めているんですが、何かありますかねぇ?
ブレドランの処理といい、キャラクターをあんまり大事にしていない感もあるので、誰かがピンチになっても、天の塔が無事でも、あんまり盛り上がらないのがイタい処ですよね…。
>天地人さん
ブレドRUNの登場は、何かとって付けたような感じがあって、正直手放しでは歓迎出来ないんですよね。もうこうなれば、メタルAと一緒にしてあしゅら男爵状態にするとか、そういう思い切った事をやって欲しかったです(笑)。
描写がことごとく中途半端なのは、10秒ずつ端折られたからですね。そうですね(笑)。