盛り上がって来ましたよ~!
盛り上がって来ましたよ~!
盛り上がって…来た…のか?
膜インと筋グゴンがガッチリとタッグを組んで、いよいよ地球の腐敗に向けて動き出したわけですが、どうもカタストロフィの度合いが弱くて、これじゃ普通の幽魔獣達とあんまり変わらないではないか。
確かに、ゴセイジャーを蹴散らす強さは凄いのですが、いつの間にかゴセイジャーもバッチリ強くなっており、苦闘しながらも、最終的には膜イン打倒に至ってしまいます。
あれっ!?筋グゴンが残っちゃった…という、またもキャラクターの動かし方に疑問を感じてしまうような結果になったのですが、まだ膜インがやられてしまったという展開が決定づけられたわけではなさそうなので、一安心。
とにかく、膜インと筋グゴンの強さに関して色々と詰め込まれているものの、全体的に散漫な感じだと思います。それは、正義側のドラマが希薄だからではないかと分析出来ます。
続きでは、そのヘンを。なお、今回は秋バテで気が乗らないので、短文にて失礼。
いよいよ、幽魔獣のボスキャラ二人が前線に…って、この人達何度も出てきてるのでインパクトないなぁ(笑)。
まぁ、それはそうと、色々な技を繰り出してくれたので、なかなか楽しかったのです。
インパクトのある技としては、まず膜インの粘菌をばら撒く「ネンキン特別便」。このギャグは強烈です。
本家のねんきん特別便は、記録に間違いのない人には確認の手間と苦痛を与え、記録に間違いがある人には老後の不安と遣り場のない怒りを与える、言ってみれば精神衛生上宜しくない逸品ですが、この「ネンキン特別便」は、物理的に不衛生な粘菌をばら撒く代物との事。
まぁ、そんなエスプリは「ゴセイジャー」には似合いません。いわば、時事ネタにひっかけた正統派な攻撃ということで、事件に対処する正義側の活躍を描くべしという、王道展開への道筋が示されたわけですね。
もう一つ、インパクトのある技が、「幽魔ダイナミック」。筋グゴンが膜インをバズーカ系必殺武器に見立て、発射するという豪快なものです。絵的には、膜インを水平に構えているだけなのですが、ちゃんとバズーカ系必殺武器に見える、パロディ精神たっぷりな演出が素晴らしいですね。
といった具合に、割と敵側の描写は充実。
さらに、正義側の対処も秀逸。
まず、ゴセイナイトが裏でフリーズドライをもたらす天装術を使い、膜インの粘菌をことごとく不活性化します。ゴセイジャー達と別行動をするという面を、巧く利用した作劇。理に適った対処法もいい感じですね。ただ、粘菌ばらまかれたのが、東京のごく一部の地域だった事を匂わせ、スケールを小さくしてますが…(笑)。
で、スカイックとシーイックの合同天装術により、同じ効果を作り出して対処するゴセイジャー達もいい。ゴセイナイトが一人で出来る事を、ゴセイジャーは複数人で実現するという運び方により、ゴセイナイトとの実力差をさりげなく描写する辺りもなかなかです。
しかし…。
主人公側のドラマは全く盛り上がりに欠けるものでした。その最たる理由は、「望の誕生日」。
望自体に危機が訪れることもなく、ただ漠然とスルーされてしまっている感があります。次回にも一応引っ張るのでしょうが、多分ドラマの中心になる事はないでしょう。
この望の扱いの軽さは、そのままその親友を謳うアラタのキャラにも影響しており、この盛り上がり具合に際しつつ、またもや地に足が着いていない印象があるのです。
望は、レギュラーの子どもキャラクターにしては、殆ど敵の被害に遭わないという、珍しいキャラクターだと思います。こういうキャラクターは、主人公達にヒントを与えるキャラクターとして機能するのが理想ですけど、残念ながら、そういうキャラクターでもない。なので、主人公達とは基本的にドラマが乖離してしまっている。つまり、言い方は非常に悪いですが、半分お荷物状態になっているような気がするのです。
折角「誕生日」というキーワードがありながら、乖離してしまっているので、アラタ達は、望のミクロな希望とは別種の、地球汚染を食い止めるというマクロな使命感でしか動けなくなってしまっているのです。これでは、ドラマ的な盛り上がりを期待し難いです。
私は上原正三先生のファンなので、「君のために戦うヒーロー」が好きです。だから、今回のようなエピソードには違和感を感じます。ただ、この辺の好みは人それぞれなので、一概に今回のような展開が悪いとは言えませんが。いずれにせよ、私としては、あんまり好きな展開ではないですね。
あと、もう一つ嫌だったシーンがあります。膜インが、地球人こそ地球汚染源だとか何とか言うシーンです。こういうメッセージを入れるのは、まぁいいんじゃないかと思いますが、ちょっとあからさま過ぎて、萎えます。少なくとも、巨大戦でやるべきではなかった…。
ウォースター編クライマックスは、あまり褒められた出来ではありませんでしたけど、幽魔獣編はどうなるのか。期待と不安が混濁しますなぁ…。
天地人
確かに望だけでなく天知親子の位置付けというか、描き方がもったいないですね。
まあ、ウォースター編クライマックスでも、同じような展開でしたし(汗)最後まで
このままでいくんでしょうか。
それはそうと、自分も膜インが先に退場(?)して筋グゴンが残ったのは意外でした。
てっきり逆だと思ってましたが、来週の盛り上がりに期待しましょう(ちょっと不安な気が・・・)
ちょろ
こんにちは。
恐れていた以上に駆け足どころか超特急の造りでした。
ほのぼの望君の誕生日については、わたしは気になりませんでした。
敵の作戦ですが、くだらないシャレの時事ネタには失笑しました。視聴者に媚びた最終攻撃など普通あり得ないかと。
おまけに作戦的に、戦うよりその3日間くらいバラ撒きに専念するべきと誰でも判ります。
本作にはクライマックスが2カ所ありました。
まずフリーズドライ再現と打倒敵ダイナミックですが、ここのポイントは5人の分担協同作業を見る側に納得させること。
ハイドの立て板に水過ぎる理論説明は天地家で済ませておくとか、視聴者も一緒に敵バスターを見切れるよう別角度スローを入れるなどの一体感を生む工夫足りないのに、とにかく速いだけ。
なお、頬に傷メイクの5人の表情や地を斜めに走るモネの電撃、これはかなり良い絵だったと。
次に巨大戦の後半いきなりメッセージの部分ですが、突然大ネタを振ってから敵を倒すまでの所要時間わずかに3分。
お父さん助けに不在でもおかしくないのに登場の人間代表望君に同感するとか、ブヨブヨの構造的弱点を考えるなど、視聴者サイドの盛り上がる余裕が物理的にないですね。
アクションなどは高水準ですし、キャストも当初より成長。
なのに早送り構造変わらないのなら次回で突然最終回、後はシンケンジャー2とかで埋めてくれないかと考えたりしました。
SirMiles
>天地人さん
ちょっと厳しい展開ですよね。
とにかく、話の作りが雑な印象になってしまっているのがイタいです。
昔も雑なお話は沢山ありましたけど、時代の空気に凄味があって、あまり気にならない。今はクリアな絵と音なので、そのヘンの凄味がスポイルされてしまい、余計に雑さが目立ってしまうんですよね。
SirMiles
>ちょろさん
私は「ガンダムW」前半の怒涛の高速展開を思い出しました。途中から失速してしまいましたので、怒涛の展開というのは、疲労も早いわけですね。
正直なところ、「ゴセイジャー」はずっと疲労しているような印象があります。確かにビジュアル面は大変素晴らしいのですが、戦隊の悪い部分がえぐられている感じがするんですよね。
シンケンジャー2は確かに面白そうですね。ただ、戦隊は熱しやすく冷めやすいコンテンツだと個人的に思っています。ファンが思う以上に一般視聴者というのはクールなものですよ(笑)。