臨獣殿の世代交代を促すべく、密かに暗躍していたロン(「ロン(臨獣拳)」を参照)は、幻獣拳の使い手であった。
獣を超えることを旨とする幻獣拳を使うロンは、拳魔ラゲクを一撃で葬ることで三拳魔ひいては臨獣拳を滅ぼす。そして獣力開花を果たした理央に幻獣拳の存在を示し、理央を獣拳の頂に立たせんとする。
自らを「幻獣拳の調整者」と称し、「血盟の儀式」を執り行う。いわば幻獣拳の参謀だ。
ところが、その真の目的は「何千年に一度の逸材」である理央を破壊神と化してこの世を破壊しつくすことであり、その為に理央の家族を全滅させ、ダンを殺め、ナミを手にかけ、ジャンの村を滅ぼした。理央の「強くなりたい」という心理を巧みに喚起させ、理央を幻獣王に仕立てたのだ。
それは、ロンが永遠の時を生きている故の退屈さを紛らわせる為の戯れ。その昔、マクを破壊神に仕立て上げる企みを抱いていたが、図らずもそれをシャーフー達は阻止する結果となったようだ。
金色に輝く竜の獣人態を持つが、その真の姿は「無間龍」と呼ばれる巨大な怪物である。
不死の存在であるロンは、リンギを身に付けたジャン、ラン、レツにより、永遠に慟哭丸に封じ込められることとなる。そこは、面白いことも何もない、正に究極の無間地獄であった。(演:川野直輝)
幻獣ドラゴンに学び、ドラゴンの力を身に付ける幻獣拳。
- 幻開放
- 右手の親指で胸の中心を突き、自らの幻気を解放するゲンギ。幻獣拳の「血盟の儀式」において、自らの幻気をメレに与えるために用いた。
- 転臨幻納
- 臨獣拳使いが臨気を解き放ち幻気を受け入れられるよう、臨気に幻気を融合させ、幻気に変容させた上で臨獣拳使いに宿すゲンギ。
- 全魂集結
- 眠る激気魂を呼び起こして塊と成し、幻気によって幻獣拳使いを形作るゲンギ。スウグはこのゲンギで生と死の混合により作り出された。
サンヨを喰らって不死の組織を取り込んだロンは、無間龍と化す。
古来より、ある時は導き、ある時は惑わし、人間を操り弄んで来た、竜の九頭を持つ四足の怪物。古今東西に伝承する竜またはドラゴンという名の幻獣は、全てこの無間龍のことを伝えていたのだ。
そして、この無間龍こそが、理央の家族を亡き者とし、ジャンの故郷を滅ぼした怪物である。
竜の九頭の首を伸ばして襲い掛かり、その口からは激しい稲妻状の強力な破壊光線を発する。更にはあらゆる攻撃を寄せ付けない堅牢さを誇る。
解説第三勢力・幻獣拳。その案内役として用意されたのが、このロンというキャラクターである。
第三勢力ではあるが、臨獣拳にとって代わるものとして扱われており、それはかつて仮面ライダーシリーズで繰り広げられた、悪の組織の交代劇を彷彿させる。
ロンの人間態は、非常に怪しげな雰囲気を漂わせ、川野氏のバイセクシャルな雰囲気が秀逸だったが、獣人態は実に派手で「キングギドラ」っぽく、明らかに強そうで非常にカッコいい。
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