ムコウア

 臨獣アングラーフィッシュ拳の使い手で、人間にとり憑いて意のままに操る特技を持つ、ラゲク配下のリンリンシー。

 操獣刀は時裂波を破り、手にした者を元の時代に戻すことができる。それを知ったラゲクが、慌てて江戸時代へ送り込んだ。

 異空間を漂う理央から操獣刀を奪い、江戸時代で活動するために吉良上野介にとり憑く。ゲキレンジャー、理央・メレを元の時代に戻さぬよう、ラゲクより仰せつかっている。

 獣人態はアンコウの意匠を全身に纏っており、各部に鋭いヒレを有する。胸部には鋭利な歯を持つアンコウの頭部があり、頭頂部にはチョウチンアンコウの発光器官を備える。

 吉良上野介にとり憑いていたからか、巨大化後は「田舎侍」「鮒侍」などといった、松の廊下での名台詞を披露し、ゲキリントージャを嬲っていた。(演・声:大林勝)

登場

 修行その33「フレフレガッチリ!カンフー忠臣蔵」

臨獣アングラーフィッシュ拳

 チョウチンアンコウのような発光器官を利用した目眩まし戦法と、人間への憑依戦法を主とする拳法。

百万禍灯
 頭部の「提灯」を発光させ、相手の目を眩ませるリンギ。
突長跳
 臨気を全身に纏い、臨気を込めた槍で何度も相手を突くリンギ。
解説

 ラゲクが慌てて江戸時代に送り込んだという、出自からして慌しいリンリンシー。異空間で理央から操獣刀を奪うなど、なかなかの活躍を見せるが、とり憑いた相手が悪かったとみえる。

 石井愃一氏がノって演じた吉良があまりに強烈なため、如何せん影が薄い。その上、隠れていたのに追い詰められ、ゲキリントージャに倒されてしまうという、正に四面楚歌な状態が哀れだ。獣人態のデザインが正しく怪物的で秀逸なだけに、惜しい。

 大林勝氏はJAE所属。スーツアクターだけでなく、ムコウアの声もご本人だ。