現在、ビルドファイターズが盛り上がっていますが、その盛り上がりの一角を担うべく、「オールガンダムプロジェクト」が展開されており、まさかのヴィクトリーがHGUCにラインナップ。
ガンプラは、F91以降モビルスーツを設定上小型化する事により、従来の1/144から1/100に軸足を移してキットの高級化を狙ったのですが、「Vガンダム」では結局1/144のラインが最も充実する事になり、しかも小型であるが故に完成度もそれなりといったジレンマに陥っている印象があります。後半は、小スケールを生かして緻密さを売りにするアイテムも散見され、後の「G」や「W」におけるヒットの礎を築きました。
今回のHGUC化によって、遂に小型モビルスーツにも再度陽が当たる事となり、当時の1/144キットを体験している身からすれば、奇跡のような出来事です。野心的だった当時のキットと比べ、最近のHGUCらしい手堅い作りになっており、正に「組み立てるだけ」で素晴らしい完成品が手に入ります。
オールガンダムプロジェクトのフォーマットを踏襲している為、腕部の関節が設定と全く異なる解釈になっている事や、差し替え変形すらオミットされている等の問題もありますが、基本的にはヴィクトリーガンダムそのもののスタイリング。パーツ形状も印象的な曲面がちゃんと取り入れられています。