ガンダムMk-IIは、周知の通り「Ζガンダム」前半の主役機として活躍したガンダムで、ファーストとのイメージの橋渡しといった感じの役目を果たしていました。
当初は「黒いガンダム」と形容されるように敵側であるティターンズの所有物として登場し、鮮烈な印象を残しましたが、ほどなく白く塗り替えられたエゥーゴ所属機として、従来のガンダムのイメージに従ったものへと変化。ただし、主役機でありながらRX-78のような無類の強さを発揮するスーパーロボットとしての性格は与えられず、単なる配備機の一つという雰囲気で演出されました。それが「Ζガンダム」という作品の、ひいては当時のリアルロボットアニメの語法だったのでしょう。
後半、主役機の座をゼータガンダムに譲ってからは、ほぼエマ・シーンの専用機となります。Gディフェンサーなる支援機を得て、スーパーガンダムなる合体機に進化しても、やはりゼータガンダムの持つヒロイックな雰囲気には到達する事はありませんでしたが、その地味さに独特の格好良さが宿っており、ファンの多いモビルスーツとなっています。
スーパーガンダムは、文字通りスーパーロボット的なシルエットを与えられた初のガンダムで(ネーミングはちょっと気恥ずかしいですが)、強そうな武装、背中に背負ったウィングといった具合に、Mk-IIの雰囲気をガラリと変えました。残念ながら、次作にGディフェンサーは登場せず、折角のパワーアップは短い期間となってしまいましたが、やはり派手にロング・ライフルをぶっ放す活躍シーンには抗し難い魅力がありました。
旧キットのMk-IIは、お世辞にも出来の良いキットとは言えませんでしたが、Gディフェンサーはギミックこそ省略されていながらもスタイリングはかなり良好で、スーパーガンダムにちゃんと合体出来る処は見事なものでした。
代わってHGUC版は、元々ティターンズカラーで発売されていたMk-IIの成形色を変更し、Gディフェンサーを付属したスーパーガンダムとしてパッケージングされています。MK-IIはHGUCでも初期のキットなので、現在のパーツ構成や可動とは比べるべくもありませんが、スタイリングは現在の目で見ても良好。Gディフェンサーもギミック、スタイリング共に良好であり、スーパーガンダムへの合体後もプロポーションのバランスが良く考慮されています。
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