SirMilesのマニアックな日々

騎士竜戦隊リュウソウジャー 第36話「超速のボディガード」

 いい話。トワの成長振りが余すところなく表現されていて爽快です。

 ゲストヒロインのポジショニングや演出も、子供番組の範疇を軽く超えている感じ。今シーズンはこういう小品の方が光るんですよね。

シルフマイナソー

 何となくミラーモンスターのような雰囲気を持つマイナソー。シルフは風の属性を持つ妖精とされることが多いのですが、今回のマイナソーも疾風をイメージしていましたね。疾風の騎士たるトワの対戦相手として、これほど妥当な設定もありませんが、なんと等身大戦でこのマイナソーを撃破寸前まで追いやったのはメルトの知略とコウのスピーディな理解力で、その頃トワはクレオンと対戦していました。

 巨大戦ではトワがキングキシリュウオーに乗り込んで対戦を果たしましたが、話の流れとしてはすこぶる妥当ながら、宝の持ち腐れな感も漂っているあたり、やや中途半端でしたね。

 高速移動する度にレースカーの通過音が鳴り響くのは楽しい演出ですが、どうも「ゴーオンジャー」とイメージがダブって笑えてしまいます。

幸田沙希

 今回のトワの「お相手」。可憐な女性ながらも天才レーサーとして活躍する人物という設定で登場。実際のレースシーンが割愛されていたのは少々残念ですが、最近の成績が芳しくないという悩みは、アスリートとしてリアルなものでした。

 マイナソーの生み主でもあり、ちゃんと属性が受け継がれているのは高ポイント。クレオンの「言葉責め」もドラマにちゃんと寄り添っていて、トワが突き動かされる流れも実に自然でした。この辺りは正にプロットの勝利ですね。

 シルフマイナソーが「ゴーオンジャー」っぽい音を出しながら動き回り、このキャラも「サキ」という名前なのは偶然でしょうか(笑)。

トワ

 最年少キャラとして由緒正しいグリーンキャラ(要は設定が「ちょっと生意気な少年」であるミドレンジャーの現代版)なトワでしたが、今回は女性の感情を受け止められる男に成長していました。一回り大きくなったのが納得できる流れでしたね。

 もはや目的と手段がメチャクチャになっていて、もてないキャラっぷりに誰もが納得しているカナロと違い、トワには恋愛とは距離を置くべき使命感が溢れていることもあって、「無欲な騎士」としての風格が備わり、そんな姿に沙希が惹かれたのも理解できるわけです。そこに少年っぽさを残しているので、実に魅力的ですね。

 沙希にソウルを取られていて、戦闘に参加できないというシチュエーションはトワの優しさを表現するのに充分で、コウだけは普通にそれを理解して怒りもしないあたり、リュウソウジャーのメンバーに関してはキャラクターが完全に安定したと言っても良いかと思います。

 沙希を弄ぶクレオンに怒りを燃やし、機転を利かせてこれを撃退するくだりは、素面アクションの完成度の高さも相俟って、非常に燃えるシーンになりました。前述のとおり、正直なところマイナソーとちゃんと戦って欲しかったところですが(コウも「トワの力が必要だ」と言ってましたし…)、クレオン戦だけでも満足できる内容ではありましたね。

 ラストシーンは、もう言うことなし。ちょっと戸惑い気味のトワと、グイグイ来る沙希の対比が爽やか。そして、ドルイドン殲滅後の夢を語るシーンの子供っぽさとの対比が、これまた鮮やかでした。

 ドルイドン殲滅後の夢…これから激戦が開始される予感を煽っていますねぇ…。

次回

 次回はタッグ戦の様相。アクションに見応えがありそうですね!

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