SirMilesのマニアックな日々

騎士竜戦隊リュウソウジャー 第34話「宇宙凶竜現る!」

 前回を若干引き摺りつつも、新章スタートといった趣のエピソード。

 個人的には、郷さん(長老)のインパクトが強すぎて、他が色々と霞んでしまいましたけど(笑)。新幹部キャラのプリシャスは、朴璐美さんが10年ぶりの戦隊参加ということで、かなり嬉しかったです。

プリシャス

 朴さん、「シンケンジャー」の薄皮太夫以来なんですね。なんだか頻繁にそのお声を聴いていたような気がしますけど、それは戦隊以外でのことでしたか。

 プリシャスは中性的な出で立ちを持つキャラとなっており、朴さんのキャリアからしてもピッタリのキャスティングだと思います。なにしろ「∀ガンダム」での好演が未だ鮮烈に記憶に残っていますから。

 その「∀ガンダム」のロランが凶悪になったような雰囲気のプリシャス(笑)。ワイズルー以上に愉快犯的な性格が恐ろしく、得体の知れない雰囲気が存分に漂っています。本来の戦闘力はそれほど高くなく、後付け的に獲得した能力が優位に立つ根拠になっているあたり、面白いキャラクターです。

 ただ、なんとなくですが、退場早そうなんですよね…。このままワイズルーとガチレウス、そしてクレオンの三人衆で最後まで引っ張るような気がします。

 メインの能力は、対象物をカードに写し取って我が物にするというもの。ワイズルーとガチレウスの心臓(命)を写し取って脅しに使ったり、マックスリュウソウレッドの決め技を盗んだりしていました。古典的な能力描写ですが、線の細いキャラクター造形にマッチしていると思います。

スペースドラゴン

 直球過ぎて体を表していないネーミングがちょっと笑えますね。「大怪獣バトル」のスペースペンドラゴンを思い出したり。

 デザイン的には東宝系の匂いがします。やはり怪獣っぽいからでしょうか。とは言え、随所に東映らしい派手な装飾が施され、アイデンティティを保っているあたりはさすがです。

 いきなり現れていきなり大破壊を繰り広げ、巨大戦でリュウソウジャーを一敗地に塗れさせ、プリシャスの持つ容器に収まるくだりは、スピード感増し増しすぎて正直なところ印象に残りにくいのが残念。これは他の要素と同時進行しているが故の弊害ですね。

郷さん(長老)

 なんだか制作スタッフのオマージュが強すぎて、もはやリュウソウ族の長老ではなくなってしまっているのが笑えます。

 バンダナには「帰ってきた」と書かれ、アートボードには「ウルトラ」やら「坂田兄弟」やら「ハリケーン」やらの字が躍り、オトちゃんを「アキちゃん」と呼び間違えるなど、枚挙に暇がありません。

 失礼ながら、このお店をもっと早い段階でオープンして、コウたちの「基地」にして欲しかったほど魅力的な「場」ですよね。龍井家のセットは、考古学の装飾があまり演出に活かされていない気がするので、むしろ店員としてバイトしているメンバーの姿が見たかったりするんですよね。

 長老からは、「試練の断崖」の存在が語られます。ファンタジー系戦隊には、こういう展開が似合ってますよね。

オトちゃん

 はい、ひたすら可愛い。

試練の断崖

 まずは一番に飛び出していったバンバとトワ。

 トワの指摘によれば、バンバが真っ先に飛び出したのは、強い力を手に入れたコウに負担が集中しないようにした結果だとのこと。図星といった感のバンバの反応がいいですね。

 バンバが与えられた試練は、柔軟性に関するものらしい。卵を握ったまま戦うことができるかという内容で、卵を割ってしまうとその数が増えてしまうという、ユルいようでかなり厳しい試練となっています。

 トワの試練は、孤独に耐えるもの。一人で、一言も言葉を発することなく千体の敵を倒さなければなりません。これはバンバ以上に辛いのではないでしょうか。

 やはり、こういうスポ根的な展開はいいですね。何しろ「仮面ライダー」当初からの伝統芸ですからね!

慢心

 コウはマックスリュウソウレッドの力を過信していたと反省していました。ナダの件もそうですが、サッと気持ちを切り替え過ぎるのは尺不足の影響なのかも知れません。もう少し深みが欲しいなぁ…と思うところ。

 慢心と言えば、郷さん(「帰ってきたウルトラマン」)も序盤の慢心でピンチに陥る展開がありました。その意味でも長老久々の登場はベストマッチでしたね(笑)。

次回

 全合体が登場するということで、俄然盛り上がるはず。どうなるか楽しみですね!

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