SirMilesのマニアックな日々

バンダイ 1/100 HG Vダッシュガンダム

バンダイ 1/100 HG Vダッシュガンダム

 なんと、いわゆるガンプラを作るのって、3年ぶりくらいになるらしいです…。

 そして3年ぶりくらいのガンプラが、よりによってこの「旧1/100 Vガンダム」というところは、自ら賞賛したいポイントでございます(笑)。

 放映当時、「Vガンダム」のプラモデルは1/144のコレクションライン、1/100の中級モデル、1/60の豪華モデルというラインナップでした。1/144は全て購入した覚えがあります。当時は水性塗料等で少し塗装することはあっても、概ねパチ組みばかりでしたね。ラッカー系で全塗装を意識し始めたのは「ガンダムW」あたりからでした。

 残念ながら、1/100シリーズはその出来の良さにも関わらず、ラインナップがすこぶる少ないという欠点があり、ザンスカール側に至ってはゾリディア1体のみのリリースと、何とも寂しい結果となりました。ラインナップの充実を謳っていた1/144でも、登場機体の半分もフォロー出来ておらず(もっとも、わざとプラモ化を拒絶するようなデザインを出すなど、底意地の悪さも影響していると思いますが…)、次年度以降の主役ガンダムが1/100で揃わないといったネガティヴな影響が続くのでした…。

 さて、このVダッシュガンダムは、恐らく数年前に再販されたロットであり、たまたま在庫を見つけて購入したものです。ごく最近もVガンダムシリーズが再販されましたが、あっという間に店頭から消えたので、再評価が始まっているのかも…??

キットについて

 可動域が狭いとか、設定画と違ってファットなシルエットだとか、結構な言われようのキットですが、個人的には全体的な完成度の高さは申し分ないと思います。

 そもそも、このキットの設計は恐らくカトキハジメさんの画稿による設定画ではなく、作画用の参考設定あたりがソースと思われ、劇中で動いているヴィクトリーにそっくりです。正に画面から飛び出してきたような完成度。

 トップ・リムこそ再現不可ですが、変形合体のギミックの小気味良さ、余剰パーツの驚異的な少なさも美点。ヴィクトリーの立体物として非常にレベルが高いと思います。

 今回購入したのはVダッシュ。てっきりノーマルのヴィクトリーやヘキサとの換装が自由自在なのだと思っていましたが、実は「どれかしか組めない」仕様! ヘキサヘッドは諦めましたが(パーツ請求も在庫切れでした…)、コアファイターは幸いにもバラせばノーマルとVダッシュの仕様に換装できるので、なんとか「ノーマルとVダッシュを再現できる」ようになりました。 

塗装について

 黒サフ、ガイアカラーのEx-ホワイトで下地を作り、その上に各カラーを乗せています。白は下地そのまま、青はガンダムカラーの薄いブルー、赤はモンザレッドを使用しました。なお、グレーとネービーブルーは、黒サフの上からそのまま乗せています。

 ガンプラに関しては、頑なに白立ち上げによるグラデーション仕上げとしてきましたが、今回はベタ塗りからガイアカラーのクリアブラックによるシェーディングという、最近お気に入りの手順に切り替えました。完成後の印象が白立ち上げとあまり変わらず、こちらの方が簡単ですね。

 黄色のアンテナはポリパーツ。ガイアカラーの黒サフは一応効くんですが、コアファイターの方は保ったものの、MSの方はパリパリと剥がれてしまいました。

 なお、合わせ目は旧HGの時代らしくあらゆる部分に出現するので、結構手間がかかります。100円ショップ・セリアのスポンジヤスリが大活躍しました。

各部ショット

 堂々たるヴィクトリーの勇姿! もう発売から四半世紀になろうかというキットですが、そのシルエットの優美さは時代を超えた魅力があります。

 シンプルな前面と比べ、背面の複雑さも魅力。多色異材射出成形による色分けパーツが多用されているので、塗装派は適宜マスキング等による塗り分けが必要になります。

 ブラックアウトするパーツは合わせ目を消してませんが、写真でモロバレです(笑)。

 頭部は「設定画」と全く違いますが、この少年っぽさは劇中を踏襲した造形ですね。ウッソの精神性を描出していると言えます。胸部や腰アーマーの曲線は近年のキットにない魅力でしょう。

 割と恐る恐るポージングさせる感じです(笑)。近年は絶滅危惧種の可動指がいいですね。

 ビームサーベルはクリア成形。グリップは白く塗装する必要があります。一応、頭部センサー類やビーム系はガイアカラーの蛍光色で塗装しているので、ブラックライトで光るようになっています。

 所謂ビームハリセン。これが似合うのはヴィクトリーくらいでは。

 ビームシールドも付属。ポーズはイマイチですが…。

 ノーマル仕様のコア・ファイター。コア・ブースター用のものは尾翼がなく、バラせるようにしない限り、完全な選択組み立て式になります。キャノピーが豪華にもクリアパーツなので、コクピット内のフィギュアを塗り分けておくと高級感が出ます。

 ランディング・ギアのちょっとした塗り分けもやっておきたいところ。

 コア・ファイターのリアビュー。結構可愛らしいシルエットなんですよね。悪く言えば飛びそうにないという(笑)。

 オーバーハングキャノンを合体させ、下部に収納状態のメガ・ビーム・ライフルを装備したコア・ブースター。

 このオーバーハングキャノンの変形ギミックが素晴らしいんですよね。シルエットもすこぶる格好良いです。

 この形態で飾っておくのが一番良いような気がしてきます…。

 とは言え、やはりVダッシュにしないと。所謂強化パーツ装備型という分かり易い形態ですが、ガンキャノンになったガンダムという構造は、単純に格好良いと思います。背面ブースターにスッポリと被さるギミックも気持ち良いです。

 ボリューム過多にならない絶妙なバランスがセンスの良さを感じさせます。デザインの統一感なんかは天才的ですよね。

 一転して背面がスッキリとしたシルエットになるのが面白いです。

 ちょっとだけ強そうになるのがミソ。劇中でもV2が出てくるまでは、とにかくウッソの奇策で勝ち進んでいましたからね。

 メガ・ビーム・ライフルを構えて。この「物干し竿」は差し替えによる変形ですが、再現度の高さは折り紙付きです。ほぼグレー一色なので塗り分けは大変ですが。

 そして分離! まずはトップ・ファイター。残念ながらコア・ファイターとトップ・リムに分離することは出来ません。機首の差し替えと手首の差し替え以外は、ほぼ完全変形が可能です。

 「二次元の嘘」を巧く消化していると思います。「ハンガー」と別名で呼ばれたりして、色々とややこしいですよね。

 ボトム・ファイター。こちらはボトム・リムとコア・ファイターに分離できます。ただし、説明書どおりに組むと、尾翼のないコア・ファイターが出来上がるので、厳密にはこの形態は完成しません。

 腿を押し込むと、自動で前後のハッチが展開するという、ギミック派を唸らせる機構が内蔵されています。足の折りたたみ方も、ゼータの頃から比べて進化を遂げていますね。

 ノーマルのキットだと、この2機が完成するわけです。

 最後にボトム・リムを。こちらは「ブーツ」と呼ばれたりして、ミサイル代わりに特攻させられたりと、結構ぞんざいな扱いを受けるパーツでした。

 ここ数ヶ月の再販を機に、1/100ガンブラスターを二箱(勿論、一体をガンイージ仕様に塗る為です)と、V2ガンダムを購入しました。今、自分にVガンダムブームが到来しているので、勢いのあるうちに作りたいですね〜。

 

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