SirMilesのマニアックな日々

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #8「快盗の正体」

 今回も素晴らしく面白かったですね。

 予測、プロファイリング、張り込み、囮捜査といった刑事モノのセオリーを押さえて硬質な筋運びをしつつ、全編にわたってギャグテイストが横溢するという、面白くならないわけがない組み合わせ、見事に開花していました。

 ルパン側も事前に捜査状況を察知し、あの手この手で疑いから逃れようとするのが素晴らしい。怪人もルパンコレクションもなくとも、これだけ面白い話が作れるよ! という気概が感じられますね。

明〜日香健二は〜一番若〜い〜♪

 「ナゾナゾのミドレンジャー」の一節です。

 なぞなぞがフィーチュアされたのって、いつ以来ですかね〜?

 私はなぞなぞ得意な方ですが、今回は恥ずかしながら分からず…。ちょっと悔しかったですねぇ。

 ストーリーに一切関わらなかったのは、逆に純然たる「息抜き」として良かったと思います。エンディングにて、つかさが正解に納得して遠目に少しはしゃいでいる姿が実に可愛い…(笑)。

履歴書

 魁利、透真、初美花。3人の詳細な経歴が国際警察のデータベースに登録されており、視聴者が改めてそれらを確認する機会を得ました。ギャグ回と言っても過言ではないエピソードで、こうして詳細な情報を巧く印象付ける段取りの良さが見事です。

 初美花ちゃん中退なのか…。高校に復学してくれることを祈ります。

張り込み!

 軽食をとりながらジュレを監視する咲也とつかさ。古典的刑事ドラマのセオリーを踏襲する辺りがニクい。

 初美花への疑いを許容しない咲也と、鋭敏な勘で捜査の目を向けるつかさのコンビ。「Xファイル」などでもお馴染みとなる、肯定派と否定派の組み合わせで、会話の面白さを引き出すにはうってつけのシチュエーションです。

 このシーン自体は尺が短いのもあって、実際には会話の面白さを堪能し得るまでに至らなかったものの、その端々に先輩と後輩、肯定派と否定派、女性と男性といった陰陽のコントラストが感じられました。

 一人、囮捜査の現場で待機する圭一郎が、咲也とつかさの対立構造(?)から遊離しており、彼の微笑ましき鈍感さが際立つことになっていたのも巧いところ。

化かし合い!

 ジム・カーターがギャングラーに扮してルパンレンジャーを誘き寄せ、魁利がグッドストライカーによる分身を駆使して3人のルパンレンジャーを演じ、コグレが魁利に変装してジュレに現れるという「変装合戦」。

 ジム・カーターの「変装」は恐らく魁利の目には滑稽に映ったものと思われますが、ルパン側はさすがルパンだけあって見事な変装ぶり。コグレさんの変装術は、また一つ彼をミステリアスにしました。やはり今回もジュレを去る際のニヤリとした表情が怖い!!

戦隊ヒーローの正体は

 戦隊シリーズはヒーローの「正体」に結構無頓着。「ゴレンジャー」は民間人にはその正体を隠しているようですが、黒十字軍にはパーソナリティが筒抜け。組織編成が似通っている「サンバルカン」もほぼ同様。

 一般人にも敵組織にも正体をひた隠しに隠した戦隊は「バトルフィーバー」(の前半)程度で、正体が割れた初代ミスアメリカは戦線離脱を余儀なくされてしまいました。その後、エゴスのホウタイ怪人の優れたプロファイリングで全員の正体がバレてしまうエピソードがあるのですが、バトルフィーバー隊が開き直り敵前で変身まで見せてしまうシュールさが秀逸! 必見エピソードなので、皆様何とかしてご覧になるように(笑)。

 ちなみに昭和ライダーの多くも「ゴレンジャー」と同様。個人的に凄〜くモヤモヤしているのは、少年ライダー隊とか立花藤兵衛の周辺人物が主人公の正体を知っているのかいないのか、極めて曖昧な描き方をしていることです。逆に言えば、この曖昧模糊としたまま話を進めていく手腕こそが凄いのですが、やっぱりモヤモヤ(笑)。

 それと「ゴレンジャー」に戻りますが、面白いのは江戸川総司令だけその正体が極秘という点。当初の数話はゴレンジャーのメンバーにすら秘密という徹底振り。結局最後まで黒十字軍に正体はバレないままでした。途中で今回のような化かし合いエピソードもあったりして…こちらも何とかしてご覧になるように!!

次回

 いつの間にか初期戦隊の話ばかりになってしまいました。すみません…。

 さて次回はまたまた違うパターンで展開しそうです。こんなに手駒出しちゃって大丈夫か!?

 少しCAT’S EYEっぽいシチュエーションでもありそうで、楽しみですね。

 

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