何でこうも毎回面白いんでしょうか。
「○○を見たか?」シリーズを休止してしまいましたけど、こんなに面白いんだったら続ければ良かったかも(笑)。しかし、やはり現在の状況だとそれは厳しいので、こちらで軽く続けさせて頂きます。
今回は遂に魁利と圭一郎の明確な直接対決が描かれ、これまで流れの中で何となく牽制し合っていた両者の雰囲気が、一気に変化しました。
国際警察がルパンコレクションを扱っていることに関して、劇中で意外に早く言及され始めたのも驚きでしたね。やはり1クールごとを目安に、物語の区切を付けていく意図があるのかも知れませんが、果たして…?
ジーッとしてても!!??
今回の怪人であるブンドルト・ペギー(フンボルトペンギン?)の人間体、水野直さんが演じられていたのですが、水野さんは先頃テレビシリーズを終了した「ウルトラマンジード」にレギュラー格で出演されていました。
ブンドルトが発した「ジーッとしてても!!」という掛け声は、ジード=朝倉リクの決め台詞の一部であり、耳を疑いました(笑)。どうやら水野さんのアドリブらしいのですが、テレ東の、そして円谷プロのコンテンツからの引用というところに、古株の特撮ファンは驚きを覚えるわけです。
今は円谷作品を東映ビデオがリリースしたりといった形態が当たり前になったので、こうしたお遊びはごく普通に行けるんでしょうね。「カーレンジャー」で「マジンガーZ」のお遊び(大竹宏さんがボスの声で「ジャンジャジャ~ン」と叫んだそうで)が問題視されたのを思い出すと、時代は確実に変わったんだなぁ…と。
頭脳派リーダー魁利 VS 脳筋リーダー圭一郎!
もうはっきりし過ぎです(笑)。
魁利はまずトリガーマシンバイカーなるルパンコレクションを盗み取り、それを餌にパトレン不在のままブンドルトを誘き出す作戦を立案。あの三者入り乱れる中で瞬時にその作戦を思いつき、瞬時に予告状を模した招待状を作り、まんまとその状況を作り出すことに成功するあたり、魁利の知恵者ぶりが際立っています。
このレッド像は、これまであまりなかったタイプだと言えますね。格好良いです。
一方、圭一郎は猪突猛進斬り込み隊長レッドの典型。パトレンは「昭和型」とも形容されますが、むしろ圭一郎のキャラタイプは平成に入ってからの方が多く、圭一郎の場合、そのタイプにさらに単純思考と激情型を上乗せしており、ある意味究極に面倒臭く熱いヤツといった印象です。
快盗のポリシーを一刀両断する「正義感の暴走」は、戦隊の歴史においてもセンセーショナルに映りました。その言葉に何らかの引っかかりを感じ、魁利が考え込んでしまうというプロセスも深い。単に2チームの戦隊が出て来るというビジュアルの派手さ以上に、ドラマを重視しているところが見事です。
勿論、両者の激突アクションは室内の小道具を活かした迫力あるシーンに。本当に痛そうなレッド同士の戦いは、かなり殺伐としていて衝撃を伴うものでしたね。
ガジェット争奪戦
冒頭、初ロケシーンのヒルトップ管理官が襲撃されるシーンは、その車内カットのアングルの緻密さなどから、刑事ドラマさながらの緊張感が感じられました。でも、やっぱりヒルトップ管理官のちょっととぼけた味がいいんですよね。緊張感の中に何故か笑いが生まれて良い感じです。
中盤以降は、魁利の持つトリガーマシンバイカーと、圭一郎が奪い返したサイクロンダイヤルファイターのファイト。そのネーミングやデザインから見て、操縦しているのがルパンとパトで逆になっているところがミソ。今回も壮絶なチェイスシーンが物凄いことになっていました。
今回は、とりあえず魁利が両方とも入手して勝利。ブンドルトのお宝はゲットできず、次回に持ち越しとなりました。共通フォーマットのガジェットという仕様はマーチャンダイジング主導のものですが、非常に巧く作用してますね。
デストラ・マッジョ出陣!
ちょっと懐かしめなデザインながら、異様な威圧感と格好良さを醸し出す幹部級怪人。
やはり登場当初はその実力の程をアピールするもので、今回もその例に漏れず活躍しました。
ギャングラーはルパンとパトの対立構造に絶対悪として絡んでくる陣営ですが、それだけに没個性にならざるを得ない面はあり、このデストラも強さは半端ないですが、例外ではないように見えます。こういう構成の場合、素面キャラでないところが絶対的に不利なのかも知れませんね。なかなか難しいところです。
毎回の怪人が楽しい面々ばかりなので、幹部にはもっと個性をアピールして欲しいですね。
善なる初美花
ヒルトップ管理官の無事をちゃんと確認してました。こういう細かい描写がいいんですよねー。
次回
つかさが圭一郎にビンタ喰らわせる予告がインパクト大。さて、ビンタされたい男性諸氏がどれだけ現れるか楽しみです(笑)。