SirMilesのマニアックな日々

バンダイ 1/144 HGUC ギャン

 アニメでは1話分しか登場せず、しかも劇場版には出ないというモビルスーツでありながら、妙に人気のある機体のギャン。やっぱりマ・クベのキャラクター性に拠る処が大きいのでしょう。独特の騎士風スタイルも人気の秘密です。

 例によって、積みプラがありつつも購入(笑)。しかし、それなりに評判の悪いキットなのです。

 なにしろ、HGUCとしてのナンバリングは「002」で、初期も初期。塗装がなくても色分けが出来ていて、ポリキャップを用いたそれなりの関節可動が実現されていて…といった初期コンセプトを如実に体現するキットです。

 何故評判が悪いかというと、まず、可動性能があまり良くない事。そして、ポリキャップむき出しの手足関節という仕様。やけに細長く見える頭部。この三点に尽きます。後は、HGUC初期のパーツ構成の特徴である、左右貼り合わせの多用が、今となっては不評です。

 しかしながら、全体的なプロポーションとしては、アニメの設定画というより動画のイメージをよく再現していて、好感の持てるものだと思います。妙なモールドもなく、スッキリとした構成なのも良いポイント。

 シールドの機構はこのキットで考案されたものですが、オリジナルのイメージを破壊する事なく、優れた構造を提案しており、こちらも好感を持てます。

 私はあまり関節可動にこだわりがないので、ポリキャップむき出し関節を何とかする事と、頭部を少し改善する事にポイントを絞りました。成果は概ね良好です。

 改造部分以外は、ごく当たり前の処理。目立つ合わせ目は殆どのパーツにあるので、適宜接着やポリパテによる処理を施しています。特に頭部のパーツは前後が合っていないので、削り込み等は必須工作となります。

 カラーリングに関しては、黒サフからの立ち上げとし、ありもののガンダムカラーやダンバインカラーで行っています。この季節、つや消しクリアーを吹くとほぼ確実にカブるので、エアコンをガンガンにかけた屋内で吹いた後、窓を開けまくって換気しました(笑)。

 仕上げに、タミヤのウェザリングマスターを各所に擦りつけて完成。今回はスミ入れをしていません。

 

 主だった改造ポイントは、上に挙げたポイントとは関係ない胴体部に集中しています(笑)。

 胴体部は二色のパーツによる構成で、そのままでは後ハメも不可能なので肩の接続部を切り飛ばし、ついでに余ったポリキャップを仕込んで「いかり肩」が可能になるようにしました。

 肘と膝の関節は、ポリキャップカバーをプラ板で自作。クリアランス確保の為、腕部と脚部は削り込んでいます。

 頭部は、上下パーツの間が狭まるように接続部等を削り、目つきを悪く。これで、面長な雰囲気もやや緩和されます。内部のグレーのパーツも小さくなるように切り飛ばし、WAVEのバーニアと100円ショップのデコシールを使用したモノアイが収まるようにしてあります。

 リアビュー。ごくシンプルなスタイル。膝の関節部は、私の好きな「グレーでない関節」を実現。

 最初期HGUCの「目玉」であった「メモリアルアクション」なるギミック。ギャンの場合は、専用のサーベル持ち手が付属し、独特の構えが可能となっています。

 シールドのホールディングアームの構造はこのキットの白眉で、シールドを腕部側面と正面に自在に移動。このような構えを違和感なくとる事が可能です。

 武装を外した状態。純粋な握り手等は付属しないので、このキットが武装状態を前提としたものである事が分かります。設定画よりややスマートな雰囲気ですね。ちなみに、コクピットハッチは最近の好みでメタリック塗装としています。

 肩部の改造により、上下に動かす事が可能になりました。「いかり肩」の効果は旧キット時代から有効で、一部のHGUCでも有効なんですよね。

 「ハイドボンブ」が付属。しかしながら、使い処を迷うパーツです。黒サフとタミヤのウェザリングマスターで適当仕上げとしました。

 次はまだ未定。秋頃にはHGUCのVガンダムが控えてますが、それまでの繋ぎに何を作るかは迷い中です。

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