驚くべきニュースが飛び込んで参りました。
何と、東映がウルトラマンを製作するというのです。
近年のスーパー戦隊シリーズにおける特撮の充実度は周知の通りですが、一体どんな作品になるのでしょうか!?
近年、円谷プロは経営母体の流転が重なり、ウルトラマンゼロという筆頭キャラクターを擁して様々なコンテンツを生み出しては来たものの、やや迷走気味である事は否めませんでした。
ウルトラのブランドによるマーチャンダイジングは、ウルトラエッグ等が好調と伝え聞くのですが、どうも映像作品との親和性に欠き、映像作品自体に「お金」が回ってこない雰囲気があるんですよね。
ここに来て、東映が名乗りを上げたのは…。
- ヒーロー系のコンテンツが「ニチアサ」に固まって、いわゆるゴールデンタイムにおける特撮作品が長らく途絶えてしまっている事
- ゴールデンに打って出るからには、パーマネントキャラクターを使う方がリスクが少ない事
- 東映&バンダイのタッグが、最近のミリタリーモデルブームを盛り上げるべく、ウルトラメカに着目した事
- 円谷の持つ巨大ヒーローアクション、CGによる特殊効果といったノウハウを得る事
- 東映ビデオが円谷コンテンツをリリースしており、バンダイビジュアルとの連携が見えてきた事
といった要因があるようです。
確かに、「ゴーバスターズ」で「開花」したオープンセットによる巨大感の演出は素晴らしいものがあり、また、ミニチュアセットの活用法も、既に本家巨大特撮の円谷作品を凌駕するレベルに達しているものと感じられるわけです。
当然、特撮の分量は、随時怪獣が現れるウルトラ作品と、戦隊とでは比較にならず、戦隊の巨大戦はバンクシーンも多用される為、特撮に割く予算の分量も全く異なるでしょう。
しかし、これは東映の新たな挑戦として受け止められます。何しろ、東映もかつては「ジャイアントロボ」や「大鉄人17」といった、巨大戦を売りにした特撮ドラマがあったのですから、不可能ではない筈です。
そして、嬉しいのは、「ウルトラメカ復権」。
クールなSFテイストよりも、リアリティ重視という方針が見えてきましたが、「ウルトラマン80」でのリアリティ溢れる発進シーンを彷彿とさせるものが連発されるかも知れませんね。また、「ウルトラマンティガ」の時のような、マシン群のトイ大充実にも期待したい処です。
あと、これは「見たいような見たくないような」なのですが、お祭り映画にウルトラも参戦する可能性が見えてきます。「スーパーヒーロー大戦」シリーズは、実にグリーディにヒーロー作品を取り込んでいくので、充分あり得るでしょう。
かつて、「ウルトラマン VS 仮面ライダー」に収録された新作短編の充実度があまりにも素晴らしく、円谷・東映コラボの可能性を垣間見せてくれたので、今回も大いに期待出来ると思います。
ところで、肝心のテレビシリーズスタートですが、4月1日という特別な日に明らかになった処では、秋頃からという事です。