SirMilesのマニアックな日々

バンダイ HGAB 1/72 ビルバイン

 押入れを物色していると、10年前にランナーから切り離したまま放置されていた、このプラモを発見。

 10年前は、まだエアブラシも使っておらず、合わせ目を消すなどもってのほかな時期でしたから、ランナーからの切り離し方もぞんざいで、パーツ処理の時点でテンションダウン。ペーパーがけも途中で諦めました。

 それ以前に、このキット自体がいわくつきのトンデモアイテム。

 HGオーラバトラー(HGAB)シリーズは、いわゆる1/144 HGガンプラのフォーマットでオーラバトラーをリリースするというシリーズでした。第一弾のダンバインは、結構良いアイテムだった反面、扱いづらい軟質素材の手首等の謎仕様が存在し、続いて自立出来ないズワァースで「アレッ?」となり、このビルバインで当時のモデラーの心胆を寒からしめました…多分。

 というのも、10年前のキットであるという事を差し引いても、ポリキャップの配置のマズさに始まり、そもそも可動部の大部分がABS樹脂でもないプラパーツである事や、ことごとくど真ん中にパーツの合わせ目が来る構成、強度に配慮したのか、ほぼ全てのパーツが挟み込み方式であるのに加え、HGならではの細かい部品の組み合わせが災いして、後ハメ加工すると圧倒的に強度不足になるという、なんともはやな内容なのです。

 完成後のプロポーションは、HGを名乗るだけあってとてもカッコいいのですが、手間の割には「まぁこんなもんでしょ」的な、無難なまとまりに終始しているという面もあるかと。

 結局、脚部の後ハメ加工には失敗しまして、プラ棒のテンションで保持している状態です(笑)。やれやれ。

 塗装はいつもの手法で黒サフの上にベースホワイトでグラデーションパターンを描くという方法。その上に、これまた押入れより発掘したGSIクレオスの「ダンバインカラー」を吹いています。塗料が劣化していて、吹きにくかった事といったら…。

 上半身。頭部の合わせ目が消えていないのがバレバレ…。胸部は殆ど透過しないクリアパーツですが、劇中では外から見えない設定だったと思うので、これはこれでアリかと。頭部の白部分が赤みがかっていますが、最後の最後にテンションダウンしまくった状態で、マスキングする気もなくなり、エアブラシの細吹きでお茶を濁した為です。しかしながら、雰囲気的に結果オーライか。なお、首の基部となる棒は長すぎる為、カットしています。

 リアビュー。このオーラコンバーターの基部がポロポロ外れてストレス。ウイングキャリバーで位置を調整する必要がなければ、接着してしまっても良いでしょう。ディテールがなく大味なパーツですが、グラデーションがかかると気になりません。

 オーラキャノンはこのように前部への展開が可能。しかし、「何故そこにポリキャップ?」な構成の為、簡単には動かせません。なお、このHGABシリーズは、クリアパーツによる羽の表現がなかなか素晴らしいです。

 ウイングキャリバーに変形。一応完全変形ですが、手首は外す必要があります。ストレート組みならば、とりあえず問題なく変形出来ると思います。ストレート組みならね…(苦笑)。

 ウイングキャリバーのプロポーションも、かなりイケてるのではないでしょうか。この辺り、HGならではと言えるでしょう。

 カッコいいですが、二度と変形させる事はないでしょう(笑)。

 小サイズながら、簡単なコクピットが再現されており、ショウ・ザマが搭乗しています。キャノピーは開閉式ではなく、取り外し式となります。

 いやぁ、実に大変なキットでした。これは二度と作りたくないレベル…。

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